あなたのための短歌集 の商品レビュー
ほっとぎゅっとする短歌がつまった本。 めちゃくちゃ良い。 今は何となくで感じ取ってる短歌も また時を経て読み直したらきっと違う見方が出来るんだろうなって、それもまたいい。
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あさがおを通過するたびきれいって つぶやくきみと行間をゆく いつからか頭のなかで飼っている 悩みがついにお手を覚えた 花束を抱えた君は手を振れず さよならにただうなずいていた あなたの死ではなくあなたの恋の死を あなたの声で聞けてよかった 絶望もしばらく抱いてやれば ふと弱みを見せるそのときに刺せ
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もちろん短歌が素敵だけれど、お題もなんだかいい。いろんな人がいる、いろんな人生があることを感じずにはいられない。その人にとって、ほんとに「お守りのような」大切なものになるだろうな。
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もともと短歌はダ・ヴィンチさんのコーナーで好きになったのだが、歌集を読んでこんなに泣いたのは初めてでした。 ひとりひとりに優しく、暖かく寄り添う言葉たちでした。 誰かのためのだけど、自分の懐で抱きしめておきたくなる短歌がここにはたくさんありました。 きっと読む時期によって、刺さ...
もともと短歌はダ・ヴィンチさんのコーナーで好きになったのだが、歌集を読んでこんなに泣いたのは初めてでした。 ひとりひとりに優しく、暖かく寄り添う言葉たちでした。 誰かのためのだけど、自分の懐で抱きしめておきたくなる短歌がここにはたくさんありました。 きっと読む時期によって、刺さる言葉は違うんだろうなと思います。なので手元に置いて、何度も何度も噛み締めたい本だなぁと思いました。
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書店で目に留まり購入。歌人・木下龍也が個人向けに制作した短歌100首が収録されている。依頼者の人生の悩みや喜びの一断片に対して、著者の歌が優しく添えられている。依頼者の境遇を理解しようと努め、少し視点をずらしたところにフォーカスし、また日常に連れ戻すような著者の姿勢に感心した。他者のきわめて個人的な経験が、短歌を通じて私の心にも響いてくるということも美しいと感じた。以下、特によかったものを引用。「きつく巻くゆびを離せばゆっくりときみを奏でてゆくオルゴール」「ふりむけば君しかいない夜のバスだから私はここで降りるね」「透明な都市のどこかの一室で膝を抱える子を見つけだす」「宝箱あけっぱなしにしておくよこわれたままで帰ってきてね」「きみという雪原をゆく足跡はぼくが最後でありますように」「絶望もしばらく抱いてやればふと弱みを見せるそのときに刺せ」「言葉ってくすぐったいね靴下を脱いで芝生を歩くみたいに」
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★5.0 今の自分に刺さる短歌、あの人に教えたいと思える短歌、今は理解できないけれどいつか理解できると良いなと思える短歌、様々な短歌をじっくり時間をかけて読みました。 理解できないものの中には、今の自分がまだ若すぎるからというものと、依頼者にしか理解できないんだろうなと思うものが...
★5.0 今の自分に刺さる短歌、あの人に教えたいと思える短歌、今は理解できないけれどいつか理解できると良いなと思える短歌、様々な短歌をじっくり時間をかけて読みました。 理解できないものの中には、今の自分がまだ若すぎるからというものと、依頼者にしか理解できないんだろうなと思うものがあり、私も私のためだけの短歌を作ってもらいたかったなと少し悔しく思いました笑 ずっと手元に置いて、定期的に読み返したいと思える本でした。
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歌人・木下龍也さんは、短歌を販売していたことがあります。 依頼者からメールで届くお題をもとに短歌をつくり、便箋に書き、封筒にして届けるしくみです。 この本は、木下さんが書いた約700首の短歌の中から、本にしても良いと提供された100首が掲載されています。 俳句を学んでいて、こ...
歌人・木下龍也さんは、短歌を販売していたことがあります。 依頼者からメールで届くお題をもとに短歌をつくり、便箋に書き、封筒にして届けるしくみです。 この本は、木下さんが書いた約700首の短歌の中から、本にしても良いと提供された100首が掲載されています。 俳句を学んでいて、この本に辿り着きましたが、すっかり木下さんの短歌のエモさにハマりました。短い文章ですが、どれも感情が動く感じがします。
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自分の育児中にも一句、作ってもらいたかった。そうしたら、なにかがもう少し変わっていただろうか。 「自分は母親に向いていないのではないか」と悩む日々に前向きになれる短歌。まだ生まれたての母性をゆっくりと子の成長とともに育てる 未来に希望が持てる短歌。いじわるな星だとしても母さんがそこにいるなら生まれてみるよ 犬との別れが寂しくて恐ろしくて仕方がない私のお守りとなる短歌。愛されたい犬は来世で風となりあなたの日々を何度も撫でる 「鶏肉」ささみ・むね・もも・すね・てばにわけられて天国でまたにわとりになる 「20年ぶりの邂逅」二十年前の記憶の静止画を持ち寄り冬の映画をつくる 暮らしの中に図書館の風景を描いた短歌。図書館という売り買いのない凪で本もあなたも羽を休める 来春から教師になる名前に鳥がつく人への短歌。背を向けて板書しながらあなたにも翼があると教える仕事
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この人の短歌は面白いなと、ぼんやり知っていた歌人でした。 本屋さんでたまたまサイン本を見つけて購入。 個人的なお題に対して、木下さんが短歌を作っていくという変わった形式になっています。 歌人が自分の言葉を形にするよりも、お題を出された人ひとりひとりに寄り添った短歌になっているた...
この人の短歌は面白いなと、ぼんやり知っていた歌人でした。 本屋さんでたまたまサイン本を見つけて購入。 個人的なお題に対して、木下さんが短歌を作っていくという変わった形式になっています。 歌人が自分の言葉を形にするよりも、お題を出された人ひとりひとりに寄り添った短歌になっているためか、どの短歌もすっと心に入ってくる。 自分の悩みではないのに、ほんの少し心を照らされたような温かな短歌が多い。 短歌は洒落ていると思っている人にもおすすめできる。 サインで書いてあった短歌は、愛犬が亡くなることが怖い…という依頼者に 愛された犬は来世で風となりあなたの日々を何度も撫でる でした。 亡くなった犬たちや、今飼っている猫のことを思い出してじーんとしました。
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心が動かされる短歌がたくさんあった。「短歌をどう使ってもいい」と言ったことや、印税を受け取らずに寄付するなんてすごいと思った。ますます創作意欲が湧いた。
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