君の名前の横顔 の商品レビュー
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氏らしい哲学性をまとった作品だった。最初はあまり氏の作品ということを意識せずに読んでたんだけど、途中から徐々に作品のボルテージがあがっていく感じに、あぁそうだったそうだったと思い出した。 テンションが上がるのとはある意味真逆で、世界は深いところに沈んでいくという印象。氏の作品は登場人物たちも読者も常に自分と向き合うことを求められる。今回の作品に限った話ではないけれど、自分という存在は、その名前を通して、そして他者を通して存在しうるということなんだろうかなぁ。
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読み始めはファンタジー系は苦手だわ…と思ったら、それだけでもなく、実に現実的な世界も含めて様々なことが交錯して先が気になって読み進める、というなんとも不思議な読書体験でした。 ぼーっと読んでいると置いていかれたり、疑問を抱いていると全然進まなかったりするので、とりあえずページをめ...
読み始めはファンタジー系は苦手だわ…と思ったら、それだけでもなく、実に現実的な世界も含めて様々なことが交錯して先が気になって読み進める、というなんとも不思議な読書体験でした。 ぼーっと読んでいると置いていかれたり、疑問を抱いていると全然進まなかったりするので、とりあえずページをめくり続けて読了。 解決していないというか、納得いかないところが一部あるものの、この本ではそこを掘ることや解決することに重きをおいたわけではないから仕方ないのか…と引き下がる。 何度でも読みたいとまでは思わないものの、新しい感覚を味わえたことには満足。
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家族とはなにか。血の繋がりとはなにか。名前の持つ意味。正義とは?常識とは? 高揚した議論の賜。ちょっと哲学的な。 パラレルワールド的な。 ジャバウォック、記憶に残るな。
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ファンタジー要素もあるけれどファンタジーかと聞かれたらファンタジーではないと思う。家族愛と名前の物語だった。血のつながりを呪いのように感じているのはとてもわかる。家族という容れ物を薄っぺらく思いながらも縋る気持ちもわかる。河野先生のなにかを失う物語は切なく悲しいけどうつくしい。「...
ファンタジー要素もあるけれどファンタジーかと聞かれたらファンタジーではないと思う。家族愛と名前の物語だった。血のつながりを呪いのように感じているのはとてもわかる。家族という容れ物を薄っぺらく思いながらも縋る気持ちもわかる。河野先生のなにかを失う物語は切なく悲しいけどうつくしい。「正しさ」というものを信じられる。
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ジャバウォックに何かを盗まれた人たちの話。 いなくなれ群青の逆バージョン。半ファンタジーで途中から微妙だったが、ジャバウォックが子供の頃しか感じられない何かだと考えれば、少しわかる気がした。
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楓と父の再婚相手の愛さんとその息子の冬明。 正体不明のジャバウォック。 現実とそうでない世界が交わる。 初めての作家さん、通常、私のアンテナには引っかかることはないだろう。何かで見聞きし、この本を図書館で予約したはず。 どこで見かけたのか、なぜこの本が気になったのか、全く覚え...
楓と父の再婚相手の愛さんとその息子の冬明。 正体不明のジャバウォック。 現実とそうでない世界が交わる。 初めての作家さん、通常、私のアンテナには引っかかることはないだろう。何かで見聞きし、この本を図書館で予約したはず。 どこで見かけたのか、なぜこの本が気になったのか、全く覚えていない。 これもジャバウォックの仕業なのだろうか。
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ジャバウォックの立ち位置がよくわからなかった。良いものなのか悪いものなのか、どっちでもないものなのか ステップファミリーの話としては興味深いものだったけど、もうちょっと話を整理すてくれると読むほうは助かる気がする
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ものすごくつらいことがあって、自分を守るために何かしらの方法を生みだす的な話だと思うのだけれども、結果として裁かれるべき奴が裁かれていないのは納得いかない。 ちなみに国語科の豆知識として、「辛」は常用漢字としての読みは「から・い」しかないのである。「つら・い」ではないのである。か...
ものすごくつらいことがあって、自分を守るために何かしらの方法を生みだす的な話だと思うのだけれども、結果として裁かれるべき奴が裁かれていないのは納得いかない。 ちなみに国語科の豆知識として、「辛」は常用漢字としての読みは「から・い」しかないのである。「つら・い」ではないのである。からいモノが好きな人は多いから、ええ名前ちゃうか。
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図書館で借りた本。 家族、常識とは何かを考えさせられるお話でした。 ファンタジー要素もあって面白かったです。 河野裕さんの作品を読むのは2つめですが、世界観も好きで読みやすかったです。
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親目線で読むと、本当にグッとくる。子への接し方、考え方を反省させられた。 「意味がないことに意味がある」この言葉、素敵なだな。 集団が正義になるっていうのも頷けた。SNSとかで無責任・無意識に意見を言い合って、同じような事をしたりされたりしている人達がたくさんいる時代。その事につ...
親目線で読むと、本当にグッとくる。子への接し方、考え方を反省させられた。 「意味がないことに意味がある」この言葉、素敵なだな。 集団が正義になるっていうのも頷けた。SNSとかで無責任・無意識に意見を言い合って、同じような事をしたりされたりしている人達がたくさんいる時代。その事について考えさせられるお話だった。 奥が深い。
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