カルト村の子守唄 の商品レビュー
相変わらず字がきれいだな、と思い、そういえばこれも「村」の教育の賜物だったなと思いながら読みました。理想があり、その理想の具現化として発生した「村」。それを正しい正しくないは置いておいて、フラットな視点で知ることのできる良い本だと思いました。
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最初の作品を読んだ覚えがあり、まとめて置いてあったのが目に入ったので借りてきた。 やはり異文化、宗教はおもしろい。著者の姿勢もわりとフラットで批判本ではないので読みやすい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
図書館にて。 カルト村のついての前作2作よりずいぶんと柔らかかった感じ。 あまりこの宗教についてなるべく悪く書かないように気を付けた印象をなんとなく受けちゃったんだけど… 自分の育った環境とか、生きてきた世界が必ずしも正解でこっちがダメだったとは思わないし、多数派が正義とも思わない。 ただ、選択のできない子供の育つ環境は理不尽であってほしくないなと思う。 それは実の親に育てられようがそうでなかろうがそう思う。 同じ環境でもどう感じるかは人それぞれ、万人が幸せにはなれないのかもしれないけれど。 私自身はまっぴらごめんではあるが、自ら考えることをせず言われるがままに行動し従うというのもある意味幸せなのかもしれないし、実際そういう人もこういう世界にたくさんいるのだろう。 幸せとは、生き方とは…考えさせられる。
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幼少期のころの村のままなら そんなに悪いところでも なかったかな・・・と思うだけに 余計に一作目の 初等科の締め付けの 異常さを思い出させます カルト村も 段々締め付け 支配するのが 目的になってきたんだろうな やっぱり 子供には 伸び伸びと自由に 育って欲しいって思いますね 2...
幼少期のころの村のままなら そんなに悪いところでも なかったかな・・・と思うだけに 余計に一作目の 初等科の締め付けの 異常さを思い出させます カルト村も 段々締め付け 支配するのが 目的になってきたんだろうな やっぱり 子供には 伸び伸びと自由に 育って欲しいって思いますね 2世と言う苦しみもなく ね
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【感想】 70年代学生運動の終了により、大きな社会から小さな社会の実現を目指した共同体(コミューン)が各地に発足される。本書の舞台である「カルト村」は、70年時点で発足から20年以上経っていた、日本最大の共同体だった。文中で名前はぼかしてあるが、「ヤマギシ村」のことである。 村の...
【感想】 70年代学生運動の終了により、大きな社会から小さな社会の実現を目指した共同体(コミューン)が各地に発足される。本書の舞台である「カルト村」は、70年時点で発足から20年以上経っていた、日本最大の共同体だった。文中で名前はぼかしてあるが、「ヤマギシ村」のことである。 村の経済基盤は農業による収入。基本的に物は共有であり、お金のいらない平和な社会を目指した人たちが共同生活をしながら暮らす場所だった。 筆者の高田さんはそのカルト村で育った。本書では彼女が幼児だったときのエピソードが語られていく。 「カルト村」というと、妙な戒律があったり社会から断絶されていたりと、とにかく自由が制限されているイメージだが、当時は村と一般の線引が曖昧で、普通に行き来することができたらしい。お金も自由に使えたし、お酒・たばこもOKだったとのことだ。 保育施設の規律もだいぶ緩かったらしく、マンガを読んだり他宗教であるクリスマスパーティをやったりもしていたらしい。しかし、新しい世話係さんの赴任によって、テレビ禁止、漫画禁止、クリスマスなどのイベントが禁止され、男女問わず全員髪を短くされた。また毎週末親に会えていたのに、それが3週間に一回になったという。 このあたりのいきさつ、高田さんの絵と語りが明るいこともあって、あまり悲壮感が伝わってこない。読む限りでは、「自然の中でのびのびと子育てできるなんていい環境だなぁ」と思ってしまったぐらいだ。 しかし、実態は相当ブラックらしい。大人子どもを問わない重労働、体罰、村の調整役が決めた「調整結婚」など、とにかく閉鎖的な制度が推進されており、自由などまるでないとのことだ。 ただ、こんな場所で暮らしたい、と思う人の気持ちは、なんとなくわかる。「幸福のための理想の暮らしをしたいから」「自然との調和を前提とした理想的な暮らしをしているから」という理由で入村する人が多いようだが、確かに俗世でのプレッシャーはなさそうだ。抑圧的な環境を「そういうものだ」と割り切ってしまえば、歪ではあるが衣食住は保証される。 人は結局、「他人とのつながり」から逃げて生きられない。現代社会でもカルト村でも同じで、そのつながりの種類が違うだけだ。俗世での人間関係が嫌でカルト村に入村するものの、カルト村を抜けるのもやはり狭すぎる人間関係が理由なのだろう。
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担当者が変わってからどんどん厳しくなるカルト村の幼児預り施設 父親の方はいちおう親族と連絡取れる 母方の方はいまも絶縁 なんかなー、という感じ 宗教二世といい、カルト村といい、子供は大変だ
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どんな理念や宗教もそうだろうが、最初の志は高くとも人が集まればルールが増え、世間とは常識がずれていってしまう。それがカルトというものだ。 所有のない社会を目指し自給自足の共同体で生まれ育った著者。 子供は明るく素直で元気でいなければならない社会において、そうなるつもりもない頑固さ...
どんな理念や宗教もそうだろうが、最初の志は高くとも人が集まればルールが増え、世間とは常識がずれていってしまう。それがカルトというものだ。 所有のない社会を目指し自給自足の共同体で生まれ育った著者。 子供は明るく素直で元気でいなければならない社会において、そうなるつもりもない頑固さと意思の強さはご両親譲りだった模様。 きっと著者はどんな育ち方をしても自分をきちんと持った人物になったのではないだろうか。 子供は育った世界が基準になる。幼少期は楽しいこともたくさんあった、というのは良かった。 それにしても、ご両親共に大学生時代に退学して村へ入ることを決めたそうだ。 その親御さんたちからしてみればたまったものではないだろうな。 この年になってみると、あの年代の世間知らずさと純粋さが危なっかしいことがよくわかる。
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高田かやさんの他のカルト村シリーズを読んで、特に小学生時代はさぞや辛かっただろうなぁと思っていた。なので、幼少期のエピソードが温かく幸せそうでホッとした。 高田さんの本は全て文字も手書きなのだが、本当に読みやすい字だなぁと感心する。
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理想を追い求めた団体が、次第にカルト的な要素を帯びていくのは何故なのか?それが知りたくてこのシリーズを読んでいます。 比較的自由だった幼年時代。しかし、養育係さんが変わると生活も変わって行く。 人をコントロールしようとするという事に何か良くないものが芽生えるのだろうか? さほど悪...
理想を追い求めた団体が、次第にカルト的な要素を帯びていくのは何故なのか?それが知りたくてこのシリーズを読んでいます。 比較的自由だった幼年時代。しかし、養育係さんが変わると生活も変わって行く。 人をコントロールしようとするという事に何か良くないものが芽生えるのだろうか? さほど悪いイメージの生活ではないものの、著者が子供は産まないと決めている事、妹さんに対する冷淡さに何か根深いものを感じてしまうのは穿ち過ぎなのだろうか。
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今回も興味深く読めた。 カルト村の話と高田さんのかわいいイラストとのギャップがまた、カルト村と俗世とのギャップと重なり、えもいわれぬ気持ちになる。
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