1,800円以上の注文で送料無料

思いがけず利他 の商品レビュー

4.2

94件のお客様レビュー

  1. 5つ

    34

  2. 4つ

    27

  3. 3つ

    15

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2023/06/18

利他とはよく聞くようになったけど、自分のためじゃなくて人のためにすることでしょ、と漠然と思っていた。 ちょっとしたきっかけがあってこの本を読んでみたのだけど、利他は発信側が何かしたときではなく、受信側が受け取った時に初めて発動するというのが、言われてみればでハッとした。ハラスメン...

利他とはよく聞くようになったけど、自分のためじゃなくて人のためにすることでしょ、と漠然と思っていた。 ちょっとしたきっかけがあってこの本を読んでみたのだけど、利他は発信側が何かしたときではなく、受信側が受け取った時に初めて発動するというのが、言われてみればでハッとした。ハラスメントも相手が不快に思ったらハラスメントと言われているけど、それに似ている(例えが悪い)。 ヒンドゥー後の与格のこととか、面白いことがわかりやすく書いてあった。

Posted byブクログ

2023/06/15

利己と利他のパラドクスが面白い。行為が利他的でも動機づけが利己的な場合、その行為は純粋に利他的であると言えるのか?社会的貢献を殊更に強調されると、どうしても企業の利己性を感じてしまう。 利他的であることを意識的に行おうとすると、利己的に転換されてしまう。私がSDGsに感じていた違...

利己と利他のパラドクスが面白い。行為が利他的でも動機づけが利己的な場合、その行為は純粋に利他的であると言えるのか?社会的貢献を殊更に強調されると、どうしても企業の利己性を感じてしまう。 利他的であることを意識的に行おうとすると、利己的に転換されてしまう。私がSDGsに感じていた違和感が見事に言語化されていて、非常に嬉しく思いました。 愛知県にある「ちばる食堂」の話も興味深いです。認知症の人を雇い、「注文を間違える料理店」をコンセプトとしているようです。なんて寛容で遊び心があるのだろう。

Posted byブクログ

2023/05/25

利他について、様々な視点から非常に分かり易く解説している。 そしてその視点が面白い、落語、ヒンディー語、時制など。 とても視点が広く勉強になった。 利他とは、思いがけない偶然から生まれ、オートマティカルなものであり、それらは相手が受け取った時に初めて結実する。 利他と利己の狭間で...

利他について、様々な視点から非常に分かり易く解説している。 そしてその視点が面白い、落語、ヒンディー語、時制など。 とても視点が広く勉強になった。 利他とは、思いがけない偶然から生まれ、オートマティカルなものであり、それらは相手が受け取った時に初めて結実する。 利他と利己の狭間で思い悩むことがあったけれども、明解な答えを得られた気がして、心が晴れ晴れした。 また、博識な著者の持っている知識を得ることもできるので、それだけでもためになった。

Posted byブクログ

2023/04/16

ヒンズー語を勉強した中島さんの気づき(与格構文)には、なるほど、なるほどです。私は嬉しい → 私に嬉しさが留まっている、という表現方法には、何か、奥の深さを感じるところあります。落語の文七元結から話が始まる展開にも、はっとさせられております。また、利他は死者からやってくる等 新た...

ヒンズー語を勉強した中島さんの気づき(与格構文)には、なるほど、なるほどです。私は嬉しい → 私に嬉しさが留まっている、という表現方法には、何か、奥の深さを感じるところあります。落語の文七元結から話が始まる展開にも、はっとさせられております。また、利他は死者からやってくる等 新たに気づきに★四つです。

Posted byブクログ

2023/03/19

合理的な利他について、 その行為が利他こどうかは受け取る側が判断することであるため、いい迷惑にしかならないこともあり、またお返しをしなければといったプレッシャーを与えることにも繋がるため、合理的な利他という考えは危険といったふうに書かれていたが、 別にその行動が利他かどうかを気に...

合理的な利他について、 その行為が利他こどうかは受け取る側が判断することであるため、いい迷惑にしかならないこともあり、またお返しをしなければといったプレッシャーを与えることにも繋がるため、合理的な利他という考えは危険といったふうに書かれていたが、 別にその行動が利他かどうかを気にせず、自分が助けたいと思ってとった行動が利他になることもならないこともあるし、相手のためになる行動ができるかどうかは人間力にかかっている、それだけな気がしてる。 結果として自分にもメリットが帰ってくるため合理的な利他というだけで、それが目的となって行動するものではないと思う。 いずれ自分にも良いことが帰ってくるからという点で相手に何かを施すことはそもそも利他と呼べないのではないだろうか。 人情物の話を元に解説していた点は面白かった。 宗教や救いが、みたいな話は少し苦手だ、、。

Posted byブクログ

2023/03/18

ちょっと読みにくい文章でした。 その中でも心に残っているのは、利他的なことでも動機づけが利己的であれば利己的だけれども、自分のためにおこなっていたことが、自然と相手のケアにつながっていれば利他的とみなされる。 また、利他の中に相手をコントロールしたいという欲望が含まれる。 贈り物...

ちょっと読みにくい文章でした。 その中でも心に残っているのは、利他的なことでも動機づけが利己的であれば利己的だけれども、自分のためにおこなっていたことが、自然と相手のケアにつながっていれば利他的とみなされる。 また、利他の中に相手をコントロールしたいという欲望が含まれる。 贈り物には毒が含まれる。 与えることが利他ではない。利他が起動するのは与えるときではなく、受け取るとき。 利他は死者たちからやってくる。 私たちはそのことに気づき、その受け手となることで、利他を起動させることができる。つまり、死者を弔うことが世界を利他で包むことができる。死者の存在や行為、言葉の上に私たちが暮らしている。死者と対話し、自己の被贈与性に思いを巡らせるとき、そこに弔いが生じ、利他が起動する。私たちは死者たちの発信を受け取り、まだ見ぬ未来の他者に向けて発信しなければならない。歴史の静かな継承者となることこそが、利他に関与することではないか。

Posted byブクログ

2023/03/07

なるほどと思った 思いがけずってところが出来そうで出来ない というか しようと思ってなかったのにそうなってた ら良いな

Posted byブクログ

2023/03/04

audiobook.jp。「自分でも理由がわからないが助けちまった」という落語(文七元結)に見られる、利己の見えない利他を軸に、どうすれば本当の利他を行えるのかを考察している。 「思いがけなさ」を意識して実践することはできないが、少なくとも”自分が思う善行を相手に押し付ける”よう...

audiobook.jp。「自分でも理由がわからないが助けちまった」という落語(文七元結)に見られる、利己の見えない利他を軸に、どうすれば本当の利他を行えるのかを考察している。 「思いがけなさ」を意識して実践することはできないが、少なくとも”自分が思う善行を相手に押し付ける”ようなことはしないように意識するようになる一冊かもしれない。

Posted byブクログ

2023/02/08

結局、一生懸命に生きることが大事。 利他は考えるのは大事ですが、世のため人のためはすぐにはできない。

Posted byブクログ

2023/02/08

◯図書館より。 ◯石巻リボーンアートフェスのキーワードだった「利他」について知りたくて、とりあえず読みやすそうなものを選んだというような感じ。 ◯利他=共感ではない ◯利他は「思わずからだが動いてしまう」感じ。意思の介在が薄いままに自然と選びとってしまう感じ。そうせずにはいられ...

◯図書館より。 ◯石巻リボーンアートフェスのキーワードだった「利他」について知りたくて、とりあえず読みやすそうなものを選んだというような感じ。 ◯利他=共感ではない ◯利他は「思わずからだが動いてしまう」感じ。意思の介在が薄いままに自然と選びとってしまう感じ。そうせずにはいられない感じ。著者はこれを「業」とも呼んでいる。 ◯ジャック=アタリの言説「合理的利他主義」=「情けは人のためならず」…著者は懐疑的

Posted byブクログ