君の顔では泣けない の商品レビュー

君嶋彼方(著者)

2022/10/14

他人と身体が入れ替わったまま、その身体で自分の人生が進んでいく展開が衝撃的だった。非現実的な設定だけど中身はすごく現実的で、切実で、他人事ではなかった。どんな人生だとしても、結局は自分を軸にして生きていくことの途方の無さと、その中にある希望に胸を打たれた。

2022/10/01

一言で言えば「なかなか重たい」

テーマとしてはよくある入れ替わりもの。
代表作といえば君の名は。かな？

でもそれらのようなキラキラした作品ではなく、
入れ替わりによる苦悩、不都合、諦観。
それらを前面に押し出した作品。
主人公の苦悩に共感するととてもつらくなる。

それでも話は綺麗にまとまっている。
ラストはある程度の諦観と希望を
混ぜ合わせた流れになっていてあと引く感じでした。

2022/09/27

好みが別れそうな作品。男女の入れ替わりがどんなストーリーで展開していくのかと思っていたら想像と少し違っていた。文章は読みやすく、登場人物それぞれの感情が違和感なくすっと自分に入ってくるような感じでスラスラとページをめくることができた。

2022/09/26

数多くの小説、映画、アニメなどに使い回されたテーマ｢他人との入れ替わり｣、
本書もある日突然 同級生の男女が入れ替わってしまうという
まぁよくある題材ねー、と読み進める。

が、私が想像していたものとは少し違っていた。
後書きにも書かれていたが
自分の人生への葛藤、違和感や生きにくさが
とても繊細に書かれている本だった。
私もひっそりと戦う人でありたい。

2022/09/10

男女入れ替わり物はあまり好みではなく今まで読んでこなかったが、今作は入れ替わり後の描写がリアルで凄く入り込んで読めた。
他人の人生を歩んでいくとはどういう事なのか。
各々の生きづらさも、入れ替わりでなくとも分かるところが多々あり。

2022/09/09

前提となった出来事への説明は一切なく、非現実的ではあるが、そこから先のお話の展開が現実的で、ぐっと入り込める。
2022/9/9

2022/10/16

男女が入れ替わる話。
君の名はと比べるとリアルな描写が多く、そして二度と戻れない。

自分のその後の人生を丸ごと他人に奪われるさまは読んでいて辛かった。
☆3.2

2022/08/30

男女の人生が丸ごと入れ替わる。
誰のための人生なのかわからなくなって、だけど生きていくしかなくて。
自分らしさってなんだろうなぁと考えさせられる一冊でした。
自分に寄り添ってくれる存在ってすごく大事だと思う。

2022/08/29

冒頭が不倫っぽく始まり、ミスチョイスと思ったら全然違っていました。16ページに入って、これは男の子と女の子の入れ替わりものだと知らされます。でも、ファンタジーではなく、異性の体のことや家族や交友関係のことなど、入れ替わりに伴い直面するとまどいをリアルに落とし込んで丁寧に書かれています。あぁ、それであのタイトルなんだと思ったし、このタイトルも上手に使われます。本にはフライヤーが付いていて、チラッと「君の顔では泣けない　Side M 」として入れ替わりの相方目線で書かれたさわりがあります。こっちも併せて読みたいですね。

2022/08/27

君の名は、で入れ替わりものって極めつくされたと思ってたんやけどいい意味で裏切られた◎
この特異なケースを使って、普遍的なテーマのな恋愛・友情・親子愛の感情を描くという作戦勝ちにただただ唸らされましたねぇ