アルテミスの涙 の商品レビュー

下村敦史(著者)

2022/03/04

事故で閉じ込め症候群になった女性が妊娠した。
寝たきりで意思表示のできない彼女がなぜ？そしてどうする？

閉じ込め症候群という病気を初めて知った。
これは想像を絶する辛さがあると思う。
愛華が言っていたように、自分でできることがすごく少ない。
体は指一本動かず、動くのは目だけ。
音は聞こえるので話は聞こえるが、返事はできない。
毎日病室の天井を見つめるばかり。

そんな彼女が妊娠したということは...
そして出産を決意して...

テーマは重くてすごく良かったが、その反面テンポが早く、あっという間にエピローグ。
決意するまでの葛藤や、両親とのやりとり、医師の逡巡、エピローグにたどり着くまでもっと深く掘り下げて欲しかった。
そしてその後、子供はどうなったのか。
ハッピーエンドのようだけど、子供と、それを育てる祖父母を想像すると、ハッピーなのかわからなくなった。

2022/02/23

閉じ込め症候群で長期入院中の女性が妊娠
犯人は？病院の責任は？

テンポ良く話が展開していくので読みやすかった
お休みの日に一気読み

人の尊厳や親のあり方、愛のかたちについて考えさせられる作品

2022/02/19

どういう展開になるのかが、気になり一気読み。

両親に支配されて生きてきた女性が、自らくだした判断に驚愕した。
だが、生きていくうえでの希望なのか…
いや、愛なのだろう。

しかし、予想を上回る展開に圧倒されたとしか言いようがなかった。

2022/02/17

誰が犯人なのか、と読み進める。
と、犯人はやはりこの人かーー、
では何故?とさらに読み進めれば、
予想外の展開。気づけば一気読みでした。

2022/02/05

どうしようもない状況で何に光を見出すのか考える良い機会を作ってくれた本だった。寝たきりの患者の、親からの圧力、何もできない無力感がとても伝わってきた。
エピローグでの岸辺夫妻の具体的な行動が気になった。

真里亜はその名に恥じない決断をしたと思います！

2022/02/02

病院で起きた事件の犯人探しというスタンスで読み始めたが、全く予想外の結末。中盤、やけに早く犯人が判明したと思ったんだよな。そこから後半にかけて新事実が続々と出てきて、あれよあれよと言う間に真実が明らかになる。ちょっと重い内容で、命について考えさせられた。最終的にはハッピーエンドだけど、これでよかったのか?と将来を考えたら不安が残る。しかし答えは出ないままだ。

2022/01/31

気づいてくれる人がいれば、それにすがってしまう。
うまくまとめてくれる、ありがたい、そう思っているところに変な誤解が……。えぇ、どういうこと？　と混乱してしまったが、最後はまぁハッピーなんだよね。

2022/01/24

身体を動かすことの出来ない患者が妊娠していた、病院の責任を問いながら、犯人探しで担当医の仕業と解る。ありきたりなストーリーと思っていたら、後半からの展開で真相がわかり始める。

2022/01/13

交通事故で閉じ込め症候群になってしまった若い女性患者。一切寝たきりのはずの彼女が妊娠していることが判明し、警察も捜査を始める中で明らかになった犯人。しかし悪びれた様子もなく「これは愛です」と言い放つ犯人。彼の意図は何なのか。そして話すことができない女性患者の意思をどのように確認し、どのような処遇をするべきなのか。謎も魅力的ですが、他にも考えさせられることの多い医療ミステリです。
最初の段階では犯人の彼には憤りしか覚えなかったのだけれど。真相がわかってみると、たしかにこれは「愛」だったのか……！　これ以上はネタを割ってしまうので言えませんが。思い込みと勘違いで事実の見え方がこれほどまでに変わってしまったことに驚愕。
もちろん現実はきれいごとばかりじゃないし、これからの数多い障害や困難から目を背けているような気もしないではありませんが。彼女のあまりに悲痛な心の叫びには、これ以外の解決法はなかったのでしょう。こういう手段しか選べなかった彼らには、こういう形があってもいいのではないかと思えました。

2022/01/05

閉じ込め症候群、、、こんな残酷な病気があるなんて、、、絶句です
意識はあるのに指1本動かせない、動くのは瞼と眼球だけ
そんな患者が妊娠する。
どうやって真相に近づいていくか、、、
⁡
あれよあれよという間に、予想外の展開になりました。
すごく展開が早くて
安心するような、物足りないような
悲しい気持ちと少し複雑な気持ちで読み終わりました。

命の倫理、親子の関係や幸せ、愛、、、すごく考えさせられます。