ヴァイタル・サイン の商品レビュー
苦しい時間が続く生活は、どんな行動を生むのか。 看護師の日常を淡々と、そして切々と繰り出していく文章にページをめくる手は止まらなくなる。 しかし、外側から眺めている読者としての自分は「大変なのは、わかる。でも、あなただけ苦しいのではない。」と、冷たい心で眺めてしまうところがあっ...
苦しい時間が続く生活は、どんな行動を生むのか。 看護師の日常を淡々と、そして切々と繰り出していく文章にページをめくる手は止まらなくなる。 しかし、外側から眺めている読者としての自分は「大変なのは、わかる。でも、あなただけ苦しいのではない。」と、冷たい心で眺めてしまうところがあった。 けれども、それは他院で起こった事件に対する、テレビコメンテーターのセリフで気づいた。 体験していないことを、とやかく言うのは無責任なのだと。 看護師の辛さ、患者の辛さ、家族の辛さ、それぞれあり、それは当事者にしかわからない。 それに良いも悪いもないのだ。 足掻きながら、進んでいくしかないのだと。
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勤続10年のわりには、精神的に幼い看護師だと思った。 そこがかなりフィクション。 看護師というものをかなりキレイに描いた作品だ、というのが正直な感想。 最後の章は、雑にハッピーエンドにさせすぎ。 面白かったし、看護師さんは大変だなとは思うけれど、現実はもっと違う、と、読みながら頭...
勤続10年のわりには、精神的に幼い看護師だと思った。 そこがかなりフィクション。 看護師というものをかなりキレイに描いた作品だ、というのが正直な感想。 最後の章は、雑にハッピーエンドにさせすぎ。 面白かったし、看護師さんは大変だなとは思うけれど、現実はもっと違う、と、読みながら頭のどこかが常に言っていた。 看護師賛歌的な作者の意図のようなものが気持ち悪い。そういう感覚がぬぐえなかった。
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夜勤やサービス残業などの勤務形態、 患者やご家族からの心無い言葉、行動。 看護師はこうした状況に苛まれながら、毎日笑顔で患者に接している。 私は子供の頃から看護師にないたいと漠然と思っていた。この本を読み、私は看護師という仕事を何も分かっていなかったのだと感じた。 働き方改...
夜勤やサービス残業などの勤務形態、 患者やご家族からの心無い言葉、行動。 看護師はこうした状況に苛まれながら、毎日笑顔で患者に接している。 私は子供の頃から看護師にないたいと漠然と思っていた。この本を読み、私は看護師という仕事を何も分かっていなかったのだと感じた。 働き方改革を通して、今の勤務形態は緩和されているようだが、仕事におけるストレスにより医療事故などが起こっているのは今でも変わらない。看護師になることはそうした精神面も大切になるのなら、どんな状況でも自分を強く持つという信念を持ち続けていきたいと思った。
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感情労働という言葉に、看護師ではなくても自分と同じだと共感した。 謝る必要のない時にでも謝る以外にないこと、必要なことをしても感謝されるどころか理不尽に責められること、そんな日々が続くと自分の行動に自信がなくなること、とっても苦しい中でも支えてくれる人がいること。 素野子の言...
感情労働という言葉に、看護師ではなくても自分と同じだと共感した。 謝る必要のない時にでも謝る以外にないこと、必要なことをしても感謝されるどころか理不尽に責められること、そんな日々が続くと自分の行動に自信がなくなること、とっても苦しい中でも支えてくれる人がいること。 素野子の言葉『人の命は限りがあるから、一生懸命に看護をしたからといって、必ず病気がよくなるとは限らない。治せないし感謝もされないっていう中で、患者さんやご家族に寄り添い続けるのはさこわく苦しい。でも、それをやるのがナース』 自分の仕事、役割をできる限りやろう。
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看護師の労働のリアルが書かれていて、とても胸が苦しくなり辛くなりました。 不規則な勤務形態の中で、人手不足による過重労働、日々の疲れはたまる一方で少しの気の緩みからくるミスが患者さんの命に関わることもあり、体も心も休まることがないのだと思いました。 それでも責任感の強さから限界ま...
看護師の労働のリアルが書かれていて、とても胸が苦しくなり辛くなりました。 不規則な勤務形態の中で、人手不足による過重労働、日々の疲れはたまる一方で少しの気の緩みからくるミスが患者さんの命に関わることもあり、体も心も休まることがないのだと思いました。 それでも責任感の強さから限界まで頑張って、とうとう心が折れてしまう方もいる現状に本当に心が痛かったです。 終章で少し心は明るくなりましたが、現実は大変な日々が続いているのだろうと思うと、医療従事者の方々にただただ感謝でいっぱいになります。
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なんという過酷な現場か・・・ 小説というより、ブラックな職場の現場ルポを読んでいるようでした。 看護師の勤務実態の厳しさに 読んでいて何度も息が詰まりそうになる。 願わくば看護や介護などに従事する方々が 報われる社会でありますように。 この本を読んで看護師になるのや〜めた!! ...
なんという過酷な現場か・・・ 小説というより、ブラックな職場の現場ルポを読んでいるようでした。 看護師の勤務実態の厳しさに 読んでいて何度も息が詰まりそうになる。 願わくば看護や介護などに従事する方々が 報われる社会でありますように。 この本を読んで看護師になるのや〜めた!! なんて人が現れませんように。。。
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10月-06。3.0点。 二子玉川の病院に勤める看護師が主人公。療養型で高齢者多し。彼氏の整形外科医にもなかなか会えず。。。 看護師の過酷さが、上手く描写されている。
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看護師の仕事がよく分かった。本当に過酷。 コロナ禍で深く感謝した時の気持ちをわすれないでいようと思った。
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看護師の過酷さ、心の声が伝わり苦しくなりながら一気読み。終章にて少し現場が変わって来て救われた。実際の現場をよく知る医師ならではの作品。
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読んでいて何度も涙が出ました。学生や新人の頃に理想としていた姿とかけ離れている現実、もう何度辞めたいと思ったか分からないし、今でも悩んでばかりです。元になった事件を知った時は、自分が犯人だったかもしれないと何度も思いました。それと同時にこんな風に犯人の気持ちが理解できる自分は異常...
読んでいて何度も涙が出ました。学生や新人の頃に理想としていた姿とかけ離れている現実、もう何度辞めたいと思ったか分からないし、今でも悩んでばかりです。元になった事件を知った時は、自分が犯人だったかもしれないと何度も思いました。それと同時にこんな風に犯人の気持ちが理解できる自分は異常かもしれない、と思っていましたが、南先生のこのお話を読んでとても救われる思いでした。現実の中でいかに理想を諦めないでいられるか、実現できるか、踏ん張ってみたいと思います。
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