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ただしい人類滅亡計画 の商品レビュー

3.7

69件のお客様レビュー

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2023/05/21

すごく良い議論の進め方という感じで、信頼がもてる。 ただテーマが重いので読むのに疲れる。家でゆっくり読むのにいい。 表紙が可愛い。

Posted byブクログ

2023/04/17

2023.4.13市立図書館 人類は滅びたほうがいいのか? 「人類を滅ぼす」という自らの定めを甘んじて受け止め、使命を実行に移すべきかどうか思案する生まれたての魔王に進言するために、さまざまな立ち位置の人間十人を集めた「人類滅亡会議」がひらかれる、という体裁で会話スタイルの議論が...

2023.4.13市立図書館 人類は滅びたほうがいいのか? 「人類を滅ぼす」という自らの定めを甘んじて受け止め、使命を実行に移すべきかどうか思案する生まれたての魔王に進言するために、さまざまな立ち位置の人間十人を集めた「人類滅亡会議」がひらかれる、という体裁で会話スタイルの議論がおこなわれていく。自分はどの主義に近いのかなと考えながら読めておもしろい。 私自身は道徳とか善悪の議論が本質ではない気がして中盤ぐらいまではちょっと距離を置いて聞いてる感じで、最終的にはグレーに近いような気がしたけど、最後にそんな結末が待っていたとは。 人間といえど地上宇宙のあらゆる生き物の一つに過ぎず、その存亡(生殖の是非)を自ら決めるなんて頭でっかちな話だなあと思うわけで、脳の思考の限界を感じた。

Posted byブクログ

2023/04/09

自分は反出生主義者に近いのではないかと思って読み始めたが、やはりブラックの意見に賛成だった。 自分では至らない部分についての詳細な意見が聞けたり、魔王に集められたその他面々からの反論や質問への返答も納得できるもので良かった。 色んな人に読んでもらって、反出生主義が突飛な考えではな...

自分は反出生主義者に近いのではないかと思って読み始めたが、やはりブラックの意見に賛成だった。 自分では至らない部分についての詳細な意見が聞けたり、魔王に集められたその他面々からの反論や質問への返答も納得できるもので良かった。 色んな人に読んでもらって、反出生主義が突飛な考えではなく一つ一つの道徳を積み重ねた先にある考えだという事を理解してもらってから自分も議論を交わしたいと思った。

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2023/01/24

久々に、しっかり頭を使いながら読んだ本…! 「反出生主義」という複雑で扱いづらいテーマを、物語&議論の形式で語ることで発展させている。頭が捩れそうになる論議も、キャラクター性を交えることで噛み砕けたように思う。 普段は思いを巡らせることのない対立構造をたくさん知れて、自分...

久々に、しっかり頭を使いながら読んだ本…! 「反出生主義」という複雑で扱いづらいテーマを、物語&議論の形式で語ることで発展させている。頭が捩れそうになる論議も、キャラクター性を交えることで噛み砕けたように思う。 普段は思いを巡らせることのない対立構造をたくさん知れて、自分の中の視点が増えた。内容そのものに対する興味とは、別の話で。 物語として見ると、刺激的な結末が印象に残る。かなり好き(びっくりしたけど)。 数年経ってからまた読んでみたい。

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2023/01/15

新しいタイプの本だった、善と悪、有と無、道徳とは? 議論をするときは往々にして部分を切り取っている 人の意見は個人の主観だけでなく、時代環境影響されている。またそれが無自覚である場合が多い 楽しい事苦しい事込み込みで人生かなあ 誰かに与えるということ(利他性)はそれをしている...

新しいタイプの本だった、善と悪、有と無、道徳とは? 議論をするときは往々にして部分を切り取っている 人の意見は個人の主観だけでなく、時代環境影響されている。またそれが無自覚である場合が多い 楽しい事苦しい事込み込みで人生かなあ 誰かに与えるということ(利他性)はそれをしている自分に満足すること(利己性)を同時に実現する、それでいいんじゃねえかなあ

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2023/01/13

「人類を滅ぼすべきか」がテーマ。 10人の人間たちが集められて会議をすることになり、いろんな意見や考え方が出てきます。  ·滅ぶべき派と滅ぶべきでない派の意見  ·生きているのは幸福?不幸?  ·自分が死んだ後はどうでもいい?  ·人類去勢案→反出生主義の考え この他にも[義務]...

「人類を滅ぼすべきか」がテーマ。 10人の人間たちが集められて会議をすることになり、いろんな意見や考え方が出てきます。  ·滅ぶべき派と滅ぶべきでない派の意見  ·生きているのは幸福?不幸?  ·自分が死んだ後はどうでもいい?  ·人類去勢案→反出生主義の考え この他にも[義務][悪行と善行][道徳][優生思想]…など少々難しいテーマを交えながらお話が進んでいきます。読みながらもしこの場に私がいたとしたらどうしただろう?と思いながら10人の意見·考え·思想を聞いていました。考えを整理しながら読んだので頭が熱くなりましたが、面白い本でした。

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2023/01/06

ブラックとブルー寄りの意見だったけどグレーの結論にも賛同できる。 それって… 「ぼくはブラックでブルーで、ちょっとグレー」ってコト!?

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2023/01/02

人間を生む、ということは、この世の中に不幸を生み出す行為である。 人類はこれ以上、生殖によって人を生み出すべきではない。 というのが、「反出生主義」 その「反出生主義」を中心に、魔王によって人類は滅ぶべきか否かを、10人の登場人物が議論する物語。 ちゃんとオチも用意されている...

人間を生む、ということは、この世の中に不幸を生み出す行為である。 人類はこれ以上、生殖によって人を生み出すべきではない。 というのが、「反出生主義」 その「反出生主義」を中心に、魔王によって人類は滅ぶべきか否かを、10人の登場人物が議論する物語。 ちゃんとオチも用意されているので、面白いし読みやすい。 個人的には、反出生主義は最近気になっていたので、こんな感じで面白く読める本があってよかった。 反出生主義は「なんでこんな世界に生まれてきてしまったんだろう」と思ったときに、「我々は生まれてこない方がよかった」という答えを与えてくれるので魅力的に映る。 しかし、そもそも反出生主義は何なのか、なんでこんなに魅力的に映ってしまうのか、という点について、より深い考察をすることができた。 ●反出生主義そのものに対する疑問 ・本当に不幸は幸より勝るのか?  ←ざっくりいうと、不幸は幸より勝り、そうした主体を生み出す出生・出産という行為は否定されるべきだという主張がある。   不幸の例えで、ハエの入ったスープ・白いキャンパスのようなたとえ話が出てくるが、本当に不幸は幸に勝るのか?という疑問が生まれる。   そのあたりの根拠が、いまいちあげきれていないような気がする。   何を幸・不幸と考えるかはそれこそ個人の考え方によるので、一概にそれを当てはめてしまうことにある種乱暴さを感じてしまった。   (その反論のために、幸・不幸が存在しないことは「悪くない」ことの例えが出てきているのだが、やはり、生まれてこないという状態=幸・不幸を判断する主体が存在していない状態で幸・不幸を判断することに乱暴さを感じてしまった。    その乱暴さは、最終的に幸・不幸を判断するのはその主体であり、その主体が存在しない状態で幸・不幸を判断するのはあまりにも乱暴だから。) ・我々が人を傷つけてはいけない、という義務は本当に守らなければならないのか  ←これは、本書の中でも述べられていたが、我々は「人を傷つけてはいけない」という義務を課されているが、これは本当に守らなければならないのかというのは疑問に思う。   「人を傷つけてはならない」のだから、不幸を感じる主体を生み出すことは「悪」である。   個人主義の世の中で、確かに「人を傷つけてはいけない」ということは、万人に通用することだと思う。   しかし、それを絶対に守らなければいけないのはなぜなのか。   本書の中で述べられているとおり、本当は人を殴ったって、物を盗んだっていい。   普通人は道徳のために生きようとしない。道徳は破ってもいい。あくまで指針であって、それを忠実に守らなければいけないわけではない。   生きたいように生きるのが、人だから。生みたいから生むのが人だから。 ●ではなぜ、反出生主義は、こんなに魅力的なのか? ・「なぜ我々は生きなければならないのか」の疑問に、答えてくれるような見た目をしているから。  生まれてくれば、「なんで我々は生きなければならないのか」「この世の中は辛い、死にたい」そうした疑問にぶち当たることは絶対にある。  そもそも、そうした疑問は人類が存在した当初、はるか昔からあっただろう。  そうした問いに対し、「我々は生まれてこない方がよかった」という論理は、とても魅力的に映ってしまう。  「死んだ方がいい」という答えよりも、あるはずのない「生まれてこない」という過程のもとで、自分の力及ばない(何が起こるか分からない)未来ではなく自分の力及ぶ(何が起こったかはっきりしている)過去に対して空想することができるものだから。  だからこそ、メンヘラカルチャーの餌食になってしまうのだろう。  本当に魅力的な思想なのだが、それを考えるとはまり込むのも危険な気がする。 ・ある意味「道徳的」な論拠に基づき、人類を否定することに痛快さを覚えるから  本書のグレーが言っているように、我々が普段守っている「道徳」の思想が、最終的に人類を滅ぼす、人間の出生を否定する、ということに対して痛快感を覚えてしまうのだろう。

Posted byブクログ

2022/12/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

反出生主義について知りたい、肯定して欲しいと思って手に取った人にとっては残念な内容かもしれない。「人類は滅ぼすべきか?」という命題の論点が反出生主義をめぐるものだというだけだからタイトルどおりの話をしているに過ぎないし。 〇〇主義という思考そのものをキャラクター化しているのが構造としても面白かった。読んだ人の考えは誰に近いのか聞いて回りたい。自分はゴールド。

Posted byブクログ

2022/12/10

 ベネターの反出生主義を読む前に、準備運動として読んだ。この本は、セリフを羅列した形式になっていて読みやすいし、途中途中に議論のまとめが入っているから混乱せずに読み進めることができる。ただ、後半にいくにつれて抽象的な話も入るから、難しく感じる人はいるかも。  反出生主義については...

 ベネターの反出生主義を読む前に、準備運動として読んだ。この本は、セリフを羅列した形式になっていて読みやすいし、途中途中に議論のまとめが入っているから混乱せずに読み進めることができる。ただ、後半にいくにつれて抽象的な話も入るから、難しく感じる人はいるかも。  反出生主義については、言葉だけを見ると初見では人によって多様な感情を受け取ると思う。驚きや、不安、怒り、共感などなど。そんな中この本を読むと、自分とは違う考え方を持つ登場人物がする主張や自分と似ていると思っていた登場人物が自分とは異なる意見を述べることによって、感情としては落ち着くのではないだろうか。つまり、反出生主義という言葉だけに過剰反応せずに、落ち着いて見直すことができる。  反出生主義の話は、人類を考察対象にしていて、「答えは人それぞれだよね」で済まさないから難しい。それに、これから生まれてくる生命の話(産む/産まない)はまだしも、今存在する生命の話(滅亡すべき/しないべき)はもっと厄介。ここの論点を混同してしまうとすれ違うだけだから、そこをはっきりさせられたのは良かった。おそらくだけど、反出生主義と聞くと、「(今いる私たちは)生まれてこなければ良かった」という、今存在している人類に向けたものだと直感的に思うのではないか?だから、反発も多くなる。  ここから改めてベネターの反出生主義を読んでみる。

Posted byブクログ