サカナとヤクザ の商品レビュー
各章ごとに取り上げられた海産物とヤクザとの関わりを描いた作品。少し情報は古くなってはいるが、自分たちが口にしている海産物が正規ルートのものと言えるだろうか?人の文明の興りは必ず水辺であった。これ即ちヤクザも同じなのだろう。
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伊藤比呂美さんの「わたしのおとうさんのりゅう」からの流れで読んだ。伊藤さんのお父さんのことが銚子の話で出てくるので。 アワビ、ナマコ、カニ、ウナギ。高値で扱われる高級食材は動くお金がすごい!北海の大統領、オホーツクの帝王、密猟社会のマラドーナなど、不謹慎だとは思うけれど、笑って...
伊藤比呂美さんの「わたしのおとうさんのりゅう」からの流れで読んだ。伊藤さんのお父さんのことが銚子の話で出てくるので。 アワビ、ナマコ、カニ、ウナギ。高値で扱われる高級食材は動くお金がすごい!北海の大統領、オホーツクの帝王、密猟社会のマラドーナなど、不謹慎だとは思うけれど、笑ってしまった。育てる農業ではなく、取りに行く漁業ならでは、との指摘になるほどと思ってしまった。警察・海上保安庁とのやり取り、国境を超えたロシアとの駆け引きなど、読ませるネタが満載だ。筆者の粘り強いアプローチもすごい。ルポルタージュを書くためには人間関係第一なんだ。 いずれにせよ、ちょっとした理屈や正論が全く通用しない、その土地の歴史的経緯や固有の状況に深く食い込んだ「ヤクザ」「反社」と呼ばれる人たちの動きに唸るしかなかった。例えば、北方領土に対する根室の人たちの感情の複雑さは、本州の人間には、多少の報道を見聞きするくらいでは全然わからない。 伊藤さんのこともそうだが、思いもかけないところで、菊池成孔もちらっと登場していて、びっくりした。
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「ようこそ、21世紀の日本に残る最後の秘境へーーー」 この書き出しにとにかく引き込まれてしまった。 読んだきっかけは、暴力団ってなんで悪いことしてるのは明らかなのに捕まらないの?という子供のような疑問から。 密漁はその理由が明確だった。 現行犯(人)、潜水機、獲物、これら3...
「ようこそ、21世紀の日本に残る最後の秘境へーーー」 この書き出しにとにかく引き込まれてしまった。 読んだきっかけは、暴力団ってなんで悪いことしてるのは明らかなのに捕まらないの?という子供のような疑問から。 密漁はその理由が明確だった。 現行犯(人)、潜水機、獲物、これら3点が同時に存在してないと証拠とはならず、検挙できないためだ。 また、一昔前までは捕まったところで3年以下の懲役、または300万円以下の罰金にしかならなかった。無期懲役もある覚せい剤に比べれば極めて安全なシノギだったらしい。(現在は3,000万円以下の罰金で、これは個人に科せられる最高の罰金額) 彼らはなぜ密漁をしたのか? それはリスクに対してリターンが大きいからだ。我々一般の感覚からすれば逮捕されるなら悪いことはすべきでないと考えるが、彼らにとっては捕まるとしてもそれ以上に稼げるのであれば取り組む価値があるということである。言い換えれば、懲役をくらえば(または罰金を払えば)密漁はやってもいいという考えだ。 自分は東京生まれであまり港に縁がない。 しかし普段食べている海産物ももしかしたら密漁品かもしれない、と考えると世界を見る目が少し変わってくる。 間違いなく私に新たな視点を与えてくれた本である。
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密漁の3パターン ・漁師が漁獲制限を超えるかもしくは許可されていない海産物を捕獲するケース ・漁業権をもたない非漁業者が漁に出るケース ・海水浴客などが知らずに定着性の海産物をとるケース 自分の中での密漁は、漁師や非漁業者が真夜中に 漁を行っているイメージだったが、 正規の漁師が...
密漁の3パターン ・漁師が漁獲制限を超えるかもしくは許可されていない海産物を捕獲するケース ・漁業権をもたない非漁業者が漁に出るケース ・海水浴客などが知らずに定着性の海産物をとるケース 自分の中での密漁は、漁師や非漁業者が真夜中に 漁を行っているイメージだったが、 正規の漁師が1つめのパターンで上限を超えて取ることもあるらしく、さらに黙認されていることもあるようなので意外性を感じた。 また、普段市場で並んでいるものは漁師がとったものと信じてやまなかったが、ヨコモノも流れてきており、ヨコモノと分かっていながら仕入れている現状があるということに驚きを隠せなかった。
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密漁は漁業関係者のなかでも犯罪という意識が低く取り締まるのも難しいため、今後も無くなることはないのだろうと思った。 アワビやナマコは命懸けで暗い海に潜って獲るほど、暴力団にとって大きな資金源であることを初めて知った。 銚子や根室はヤクザ文化が蔓延り、そこから日本中に海産物が流れて...
密漁は漁業関係者のなかでも犯罪という意識が低く取り締まるのも難しいため、今後も無くなることはないのだろうと思った。 アワビやナマコは命懸けで暗い海に潜って獲るほど、暴力団にとって大きな資金源であることを初めて知った。 銚子や根室はヤクザ文化が蔓延り、そこから日本中に海産物が流れていると思うと複雑な気持ちになる。
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ルポ好きの人なら楽しめると思う。特に前半は良い。後半はサカナとヤクザというより、密猟の歴史=結果的に不正(ヤクザ)が横行している、というような内容が多いと感じた。市場をヤクザが取り仕切っている、密猟がヤクザの資金源になっているといった点についてフォーカスが当たり続ければなお私の好...
ルポ好きの人なら楽しめると思う。特に前半は良い。後半はサカナとヤクザというより、密猟の歴史=結果的に不正(ヤクザ)が横行している、というような内容が多いと感じた。市場をヤクザが取り仕切っている、密猟がヤクザの資金源になっているといった点についてフォーカスが当たり続ければなお私の好みになったと思う。
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密漁中に警察が踏み込んできそうになったとき、ツレに放尿させてその隙に逃げたっていう体験談が書いてあってめちゃくちゃウケた 前に読んだマンガにも職質中におしっこ漏らしたら解放されるっていう話があったけど、職質シッコって反社の世界では有名なライフハックなん?
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これぞ実社会という感じで、面白すぎる内容の本。漁業のヤクザな世界を知ることができます。魚好きの日本人は必読でしょう。でも、この本をそれでも魚を食べるのか?と問われても、美味しい魚を食べることをやめる日本人はほぼいないでしょう。それだけ日本人の生活から魚は切っても切り離せない、魚と...
これぞ実社会という感じで、面白すぎる内容の本。漁業のヤクザな世界を知ることができます。魚好きの日本人は必読でしょう。でも、この本をそれでも魚を食べるのか?と問われても、美味しい魚を食べることをやめる日本人はほぼいないでしょう。それだけ日本人の生活から魚は切っても切り離せない、魚とヤクザも切っても切り離せない、ということは日本人とヤクザは…… なぜかかなり前から気になっていた本で、最近漁業にふれる機会が増えてきたので、勉強のためようやく購読したのでした。解説も含めて楽しかったです。 特に元道民として、根室に関する項目はなるほどという感じでした。確かに自分が行ってたお寿司屋さんも、「昔のカニは全部密漁」って言ってた意味がよくわかりました(笑) いつか根室に訪れたい。そのタイミングではまた本書を読み直さなければ。
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日本は魚介類の宝庫で、寿司や刺身など海産物の恩恵を多分に受けている。そして、我々が口にする魚介類は当たり前のように日本の漁師が釣ってきたものか、海外からの輸入と思っている。 しかし、この本が明らかにするように、ウニやアワビ、ナマコなどは密漁によるものも数多く流通しており、我々の...
日本は魚介類の宝庫で、寿司や刺身など海産物の恩恵を多分に受けている。そして、我々が口にする魚介類は当たり前のように日本の漁師が釣ってきたものか、海外からの輸入と思っている。 しかし、この本が明らかにするように、ウニやアワビ、ナマコなどは密漁によるものも数多く流通しており、我々の口にも入っている。また、肉や野菜と比べ物にならないほど、産地偽装も横行している。 昔から漁師は腕っ節が強く、護岸警備の観点からもヤクザとの関係が深く、今でも豊洲市場の関係者にはその辺りが曖昧になっている人も多いが、そうしたことも密漁ビジネスにヤクザが関わっている理由の一つかもしれない。 山で山菜を取るのは自由なのに、なぜ海で海産物を取ってはいけないのか、またなぜ北方四島の周りで漁をしてはいけないのか、こうした難しい問題も残る。 とはいえ、我々が口にするものがどこから来ているのか、どんな問題があるのか、知っておくことは必要ではないか。
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自分達の食卓にあがる魚類達。その出身を辿ると、とんでもない闇に辿り着くのかもしれない。いや、するだろう。本書の中でカニ漁の危険度には衝撃を受けた。これは日ソの闇戦争だなと。
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