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食べものから学ぶ世界史 の商品レビュー

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28件のお客様レビュー

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2023/03/25

Audible。資本主義社会になってからの資本主義にまつわる歴史が挙げてあり、この本のトピックをもとに掘って周辺知識を付けたい、と思う入り口の書と認識した。参考文献を確認し、その先で参照用に手元に残す書籍を探したい。 終盤では筆者の意見が述べられていたが、そこは正直惹かれなかった...

Audible。資本主義社会になってからの資本主義にまつわる歴史が挙げてあり、この本のトピックをもとに掘って周辺知識を付けたい、と思う入り口の書と認識した。参考文献を確認し、その先で参照用に手元に残す書籍を探したい。 終盤では筆者の意見が述べられていたが、そこは正直惹かれなかった。もう少し掘った意見を期待してしまった。筆者自身も「単純化されている部分もあるかも」と書いているのでその点は自覚されているのかもしれないし、書き足らなかったと思っているのかもしれない。著者のTwitter・ホームページもあるようなのでのぞいてみたが、更新は止まっている。何年か先にさらに深く掘った著書が出るかもしれない。その際は読みたい。

Posted byブクログ

2022/12/05

わたしたちの口に入るまで、生産・加工・流通において安い労働力を使い、冷蔵や冷房、輸送にかかる膨大なエネルギーと資源を使い、経済成長だけを優先して地球の裏側から運ばれてくる食品。 わたしは、いまのような経済至上主義から早急に脱却したほうがいいと思っているので、得るものがとても多かっ...

わたしたちの口に入るまで、生産・加工・流通において安い労働力を使い、冷蔵や冷房、輸送にかかる膨大なエネルギーと資源を使い、経済成長だけを優先して地球の裏側から運ばれてくる食品。 わたしは、いまのような経済至上主義から早急に脱却したほうがいいと思っているので、得るものがとても多かった。 産業革命以降、デブを作る食に変えられた世界。 栄養ゼロで真っ白で炭水化物の塊である小麦粉、進んで摂取させられる油。 海外産の小麦も大豆も、もちろんそのほかの食材も、まじで体に入れたくない。 資源も人も他国から勝手に奪って、自国を発展させた『北』であるヨーロッパとアメリカ。 彼らが『発展途上国』(=南)を作った。 『北』が経済成長するために『南』をこき使い、戦後には援助と称して地元の農家を廃業に追い込み、その結果、現在のような作っているのに食べられず(生産者)、貧困と飢餓に苦しむ状況を生み出した。 なんで、『北』の傲慢に『南』が従わなきゃいけないんだろう。 『北』は足るを知らない不幸な人間。 収穫量は増える種だけど、一代で終わるから毎年種を買わなきゃいけないし、害虫や病気に弱いから、農薬も買わなきゃいけない。 灌漑も前提の種。 だから、干ばつにとても弱い。 その土地固有の生物多様性も奪った。 『食』という商品、上手いこと作り込んでる仕組みだなあ。 金持ちだけが儲かって、貧富の差をどんどん広げる資本主義経済システム。 『北』が持ち込まなければ、ちょうどよく幸せに生きられていたのに。 92ページから94ページに書かれている、実際に起こったエピソードを読んでほしい。 ぎゅうぎゅうに押し込まれ、光や風に当たることもなく、短い生命を一方的に終わらせられる動物たち。 大量に生産して稼ぐため、同じものだけを作り、農薬を撒き散らし作られる野菜。 大量のエネルギーを消費し、奪って生産されるのに、世界で1/3が廃棄される。 いまの世界には78億人もの人類がいる。 本当は120億人が十分に食べられるくらいの食物があるのに、飢餓人口は7,8億人、食料不安を感じている人は20億人ほど。 一方で、10億人以上が食べ過ぎによって病に侵されている。 これのどこが幸せ?

Posted byブクログ

2022/10/17

中学生向けの本だけあって、資本主義とか経済の発達とかわかりやすく書いてありました。 読みやすくためになる本だと思います。 たまに岩波ジュニアを読みますが、タイトルが興味深い感じがあります。

Posted byブクログ

2023/01/22

資本主義とは何か、どんな成り立ちを持ちどう変容してきたのか、そしてどのように世界を変化させてきたのかについて食を通じて学ぶことができ大変興味深く読むことができた。 参考文献も丁寧に紹介されており、この本をきっかけに学ぶべきものが新たに見えたような気がする。 2023/01/21...

資本主義とは何か、どんな成り立ちを持ちどう変容してきたのか、そしてどのように世界を変化させてきたのかについて食を通じて学ぶことができ大変興味深く読むことができた。 参考文献も丁寧に紹介されており、この本をきっかけに学ぶべきものが新たに見えたような気がする。 2023/01/21 再読 当たり前だと思っていた食生活は当たり前じゃなかった。 今ある生活形式がどのように形作られてきたのかを知ることは未来を考えることに繋がる。

Posted byブクログ

2022/09/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

具体的に「どこの誰がいつ行った何の行動か」を言及せずに「だから資本主義が、グローバル企業が、大資本家が食糧問題を引き起こし深刻化させている」と各章で結論づけるのは、「ファクトフルネス」で言うところの「犯人探し本能」や「ネガティブ本能」であると思う。「ユダヤ陰謀論」に近い印象を受けてモヤりました。 というのも、資本主義にしろ、グローバル企業にしろ、大資本家にしろ、大多数の人たちは、自分が悪巧みに加担している認識などなく、それどころか、世のため人のために貢献していると信じでいるから問題の根が深いのだと思う。 例えば、お客様に上質な時間を提供しようとレベルアップに勤めるスタバ店員に向かって「あなた方の企業努力が珈琲畑の子ども労働者と途上国の土壌を搾取しているんです」と悪者扱いしても何の解決にもならない。店内の客を含めて”困った人”と刺すような目線の集中砲火を浴びるだけだ。 資本主義は構造上、「成長」一辺倒の行き過ぎが生じて定期的にバブルと崩壊、再生と破壊を繰り返す。もっと便利に、もっと遠くへ、もっと安くといった目的に応じた「もっと」に拍車がかかるほど崩壊や破壊時のショックが大きくなるということも心しておきたいポイントだ。でもこれは「過ぎたるは及ばざるが如し」であって、良い面も悪い面もあるということも前提にした方が良い。

Posted byブクログ

2022/08/14

資本主義と大きく関わっていることが分かりました。 貿易や緑の革命など、習ったことのある言葉が出てくるので懐かしさがありました。 歴史の背景を知ると、食べものの見方が少し変わったように思います。

Posted byブクログ

2022/08/14

何でこの本を知ったのかは忘れてしまったけれど(たぶん生活と自治)、最初図書館で借りたときは「はじめに」だけ読んで、読もうと思っているうちに返却期限が来てしまった。生活クラブの本の共同購入カタログ『本の花束』に取り上げられたので注文。本が届く直前に地域で開催された平賀緑さんのオンラ...

何でこの本を知ったのかは忘れてしまったけれど(たぶん生活と自治)、最初図書館で借りたときは「はじめに」だけ読んで、読もうと思っているうちに返却期限が来てしまった。生活クラブの本の共同購入カタログ『本の花束』に取り上げられたので注文。本が届く直前に地域で開催された平賀緑さんのオンライン講演会にも参加した。 1996年次男を助産院で出産して入院している間にふと「豊かさってなんだろう?私たちは豊かなのか?」と考えたことがある。それから28年、ますます状況はひどくなるばかり。「なぜ?」この本を読んだら、薄々わかっていたことだけど、わかりやすくまとめられていて理解が深まった(かな?) 私は生活クラブの組合員だけど、扱っているものを『消費材』と呼ぶ理由もあらためて納得できた。「商品」とは「市場」で他の人に売って利潤を得るために生産するモノであって、自分で使うために作るモノではないということ。自分で使うために作るモノと、売って利益を得るために作るモノとでは、違ってくるということ。自分で使うためにモノを作るときには、役に立つことが重要(使用価値)。そのモノを作るための資源や知恵やスキルを自分で持ち続けることも大切。 小さめの生活圏の中で、モノや資源や労働力やスキルなどを循環させ再投資していくことで、地域の本当の意味での経済を豊かにすることもできる、とあったけれど、それって『ローカルSDGs』全部私たちが生活クラブでやろうとしてることじゃん! お金に支配されない生き方を考えたいと思う、きょうこの頃です。

Posted byブクログ

2022/06/25

序盤の資本主義への溢れ出る陰性感情とマルクス的な用語で少し気持ちが遠ざかりそうになりましたが、序盤以降はそういった様子は落ち着いているように思えました。 その後は資本主義の中で食糧がどのような役割を果てしてきたのか、名著の内容を踏まえながら進めていくとても学びがある内容でした。紹...

序盤の資本主義への溢れ出る陰性感情とマルクス的な用語で少し気持ちが遠ざかりそうになりましたが、序盤以降はそういった様子は落ち着いているように思えました。 その後は資本主義の中で食糧がどのような役割を果てしてきたのか、名著の内容を踏まえながら進めていくとても学びがある内容でした。紹介してくださっている本も、非常に興味を引くものでした。 個人的には資本主義も含め、今ある社会システムの成り立ちや歴史に問題があったと言うことを持って否定することの意味は薄いと感じていますが、この本を読むことはこれからの社会がどうなるかを考える上で活かせると思いました。

Posted byブクログ

2022/05/17

経済からみる、食べものの歴史の流れがざっくり分かりました。他の方が言っていたように、地球の北、南の貧困の差がなぜか??がスッキリしました。 緑の革命なるほど、こういうことだったのかと。 学生時代は歴史=暗記科目でした。 なぜ?今、こうなってると逆に遡ると、こんなにも楽しいのです...

経済からみる、食べものの歴史の流れがざっくり分かりました。他の方が言っていたように、地球の北、南の貧困の差がなぜか??がスッキリしました。 緑の革命なるほど、こういうことだったのかと。 学生時代は歴史=暗記科目でした。 なぜ?今、こうなってると逆に遡ると、こんなにも楽しいのですね。関連文献も、読み始めました。 年齢を重ねると、学び直しが楽しくなりますね。

Posted byブクログ

2021/12/13

#食べ物から学ぶ世界史 #平賀緑 #岩波ジュニア新書 新自由主義やケインズ主義などが少しわかった。世界史や日本史が苦手な自分には難しいなと思うところが結構あったが諦めずに読破すると得るものが多かった。教科書や参考書、用語集ではわからないことがある。是非10代にも勧めたい。

Posted byブクログ