あめつちのうた の商品レビュー
野球好き、甲子園好き、阪神タイガース好き、そして阪神園芸さんリスペクトな私ですが、これを読んで更に阪神園芸さん、そして甲子園球場が大好きになりました。 さらに、単なるお仕事本というのではなく、様々な人間模様や、その狭間で悩み成長していく主人公の姿が描かれています。
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一つの仕事に誇りを持って打ち込むのはいいなと思う。阪神園芸が舞台なのも良かった。もう少し仕事のことが詳しく描かれていたら、さらにいいなと思う。
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野球好きには阪神園芸という実名が舞台でたまらない。そういう意味で評価は上げたものの、色々詰め込んでてなんだか勿体無い。
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地面も心も、全部掘り起こして、天地ひっくり返して、雨降れば地固まるやでほんま。 困ったことに、阪神の中継見るとイレギュラーしないかバウンドを追うようになってしまった。
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【ダメダメ少年だった主人公が、たくさんの人たちとの出会いを経て自己肯定感を増していく、今風青春小説】 高校の野球部に入るも、甲子園出場の際にはマネジャーだったため、負けたときに「土を集めて帰る」場所に入れなかったという微妙な経験の末に、球場のグラウンド整備を担う会社「阪神園芸」...
【ダメダメ少年だった主人公が、たくさんの人たちとの出会いを経て自己肯定感を増していく、今風青春小説】 高校の野球部に入るも、甲子園出場の際にはマネジャーだったため、負けたときに「土を集めて帰る」場所に入れなかったという微妙な経験の末に、球場のグラウンド整備を担う会社「阪神園芸」に就職するという選択をした主人公、雨宮大地。 彼は、同じ高校の野球部のエースで関西の大学に進んだ一志、甲子園のスタンドでビールの売り子をしながら歌手を志す真夏、会社の先輩で、野球選手としては捲土重来を期している長谷ら、周りの人たちに支えられながら少しずつ前に進んでいくという話だ。 「神整備」で最近話題になる阪神園芸を取り上げたり、一志が同性愛者だったりというところは、とても今っぽい小説だと言える。「元・球場のビールの売り子」さんなら僕のインスタ友だちにいるので、真夏はなんとなくこの人を思い浮かべて読んでいた。そして、右も左もわからない状態の大地が、ちょっとずつ仕事のコツを摑んでいく姿は、4月に日本語教師になって右往左往している僕自身と重なるところがあるしなあ。 ただ、登場人物が使う関西弁がどこか不自然なのが本当に残念だ。よく見れば、作者は東京都出身とある。もう朝倉宏景さんの作品を読むのも2冊目、これから関西人が出てくる小説を書きはるときは、せりふだけでも僕に送ってくれたら、全部カンッペキな関西弁に直しますよ。
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甲子園のグラウンドキーパーを担う阪神園芸を舞台としたお話 野球好きなら誰もが知ってる「阪神園芸」のお仕事小説ということで、知らなかった業務や苦労が知れておもしろかったです 新入社員である主人公の家族との距離、同僚や友人の悩みを絡めながらすすみます。 しいて言えば全体的に中途半...
甲子園のグラウンドキーパーを担う阪神園芸を舞台としたお話 野球好きなら誰もが知ってる「阪神園芸」のお仕事小説ということで、知らなかった業務や苦労が知れておもしろかったです 新入社員である主人公の家族との距離、同僚や友人の悩みを絡めながらすすみます。 しいて言えば全体的に中途半端だったかなぁ、という印象 お仕事小説としての困難を軸に書いてもよかったんしゃないかな?
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甲子園球場といえば…阪神タイガース、あるいは夏の高校野球、思い浮かぶのはこの2つ。目を閉じて、さらにそこから記憶の中の甲子園をイメージしてみる……応援団が鳴らすヒッティングマーチのなか選手たちが内野の土の深い茶色と外野の天然芝の緑の中で躍動している。 内野の茶色と外野の緑は甲子園...
甲子園球場といえば…阪神タイガース、あるいは夏の高校野球、思い浮かぶのはこの2つ。目を閉じて、さらにそこから記憶の中の甲子園をイメージしてみる……応援団が鳴らすヒッティングマーチのなか選手たちが内野の土の深い茶色と外野の天然芝の緑の中で躍動している。 内野の茶色と外野の緑は甲子園のイメージそのもの。関西人(特にタイガースファン)には茶色と緑色を隣り合わせで塗った画用紙なんかを見せるとイメージするのはきっと甲子園に違いない(しらんけど 笑)。 そんな球場の茶色と緑のコントラスト、土と芝を丁寧に管理する阪神園芸さんという会社の存在をこれまで知ってはいたものの、正直、その存在の偉大さを全く認識していなかった。(ごめんなさい。)小説とはいえ、おそらく球場の管理については物語で語られることと似たようなことが起こっているのでしょう。選手が心おきなく、そして安全にプレーできるように、「俺たちがこのグランドを守るんや!」という矜持を持って、まさにプロ。グランドキーパーは裏方の仕事かと思いきや全然そんなことはない。裏方と思うのは決まった方向からしか観ていないから。誰かの仕事が誰かを支えている、球場を守り続ける彼らは裏方ではなく主役である。自らの仕事に誇りを持って、誰かの仕事に感謝して、そんなことを改めて感じさせてくれた。いくつになっても甲子園の外野の天然芝のように、溌剌としたエバーグリーンな気持ちを持って自らの仕事に向き合いたいと、この本を読んでそう思った。
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私も野球少年だったので、、、 甲子園球場を管理する阪神園芸で働く、コンプレックスを抱えた若者が成長していく話。 雨が降るから地面は固まる⇒困難があるから成長につながる。それぞれが夢を見て先に進むところ、いい話でした。
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いつも気にせず見ていたグランドキーパーの仕事の大変さが良くわかりました。次回から高校野球を見る時に見方が変わると思いました。 やり甲斐があるいろいろな仕事があるものだと思いました。
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野球を見る人も見ない人も、知らない人はいない夏の高校野球の大会が行われる『阪神甲子園球場』——通称甲子園を主戦場とする『阪神園芸』のグラウンドキーパーのお仕事を通して、雨と土に向き合いながら成長していく青年のお話です。 読後一番に、羨ましいと思ってしまいました。 私は、こ...
野球を見る人も見ない人も、知らない人はいない夏の高校野球の大会が行われる『阪神甲子園球場』——通称甲子園を主戦場とする『阪神園芸』のグラウンドキーパーのお仕事を通して、雨と土に向き合いながら成長していく青年のお話です。 読後一番に、羨ましいと思ってしまいました。 私は、こんなに自分の仕事に誇りと自信を持って向き合ったことがあっただろうかと。 運動神経ゼロ人間と自分で言ってしまうほど運動に自信のない主人公は、運動のできる父と弟との確執を抱えながら高校卒業と同時に『阪神園芸』に就職し、甲子園のグラウンドキーパーとしての一歩を踏み出します。 このお話は、プロローグに主人公が入社二年目の春、本編が入社一年目の春、夏、秋、冬、次の春(そしてプロローグへ)という形で一年を追いかけていくように構成されています。 彼らの一年は、とても濃密です。 初めはおどおどと、うまくいかないことに焦る主人公でしたが、一つずつ、着実に仕事を覚えていくたびに、働いている最中の描写もどんどんと落ち着いていって、こうしてこの子は強くなってきたんだなと感じさせてくれます。 どうにもならないと思いながら、諦めきれずにいたこと。固く蓋をして閉じ込めてしまっていたこと。自分も、自分の同級生も、職場で出会った心惹かれる女性も、職場の先輩も、みんながそれぞれに抱えるそれぞれの『運命』にお互いが触れて、少しずつ誰かが誰かに影響を与えていく様子。 どれもが丁寧に、グラウンドの土と向き合っていく様とリンクするように描かれていきます。 戦後、大量の焼夷弾が突き刺さり、GHQに接収されてトラックで踏み荒らされたグラウンドが、日本で最高の土と天然芝のグラウンドと言われる程になったように。これから先も、どれだけ雨が降っても、柔らかく受け止めてくれる強いグラウンドを育て続けていくお仕事。 彼らの心を掘り起こす様を見ることで、私自身も内面を耕してもらったような心地になりました。 不透水層を作らないように、時には思い切り心の中もひっくり返して、焦らずじっくり、心を強くしていきたい。そう思わせてくれる、爽やかな読後の一冊でした。 春の選抜や、夏の甲子園で、高校野球を見る際に、また阪神園芸の方の働きにも注目したいと思います。
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