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ぼくは川のように話す の商品レビュー

4.2

46件のお客様レビュー

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2022/06/05

図書館本。読売こども新聞オススメ100冊から。吃音のある男の子の気持ちを父が「川のように話しているんだよ」と上手に言葉にします。

Posted byブクログ

2022/06/04

「あわだって、うずをまいて、なみをうち、くだけていた。」 ゆったり、優雅に流れているような川、しかし、色々つっかえながら流れている。 その姿に自分を重ね合わせる少年。 当事者でなければわからない痛みだけど、雄大な自然に力を貰って少しずつ前に進んでほしい。

Posted byブクログ

2022/05/09

 カナダ人絵本作家で、吃音のある詩人をささえた少年の日のできごと。 「ぼく」の心をすくった美しい川の光景が、心情あふれる言葉とみずみずしい絵によって胸にせまる絵本。  『朝、目を覚ますといつも、僕のまわりはことばの音だらけ。そして、ぼくには、言えない音がある』本書より一部抜粋 ...

 カナダ人絵本作家で、吃音のある詩人をささえた少年の日のできごと。 「ぼく」の心をすくった美しい川の光景が、心情あふれる言葉とみずみずしい絵によって胸にせまる絵本。  『朝、目を覚ますといつも、僕のまわりはことばの音だらけ。そして、ぼくには、言えない音がある』本書より一部抜粋  「どもり」は差別用語となっているようです。吃音症の人は日本では約120万人、世界では約7千万人いるといわれ、2歳から5歳の間に発症することが多いそうです。  あれはダメ、これもダメと言い出すと切りがありませんが、それぞれの人には触れてほしくないことがあるかもしれません。  僕にもダメなことがあり、耳が赤くなり赤面して、眼から大粒の涙が流れてランドセルを放置して小学校から自宅に逃げて帰ったことがあります。これは秘密です この絵本が、子どもたちの教育に活かされることを願います。  読書は楽しい。

Posted byブクログ

2022/04/10
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※このレビューにはネタバレを含みます

吃音症を抱えたぼくは、世界を構成するたくさんの音の中に発するのが苦手な音がある。 ある日、学校の発表でうまく発することができないことを恐れて、身のすくむ思いをしてしまう。 そんな日の父親との帰り道、父親が寄せる「そんな日もあるさ」という励ましに始まる、自信欠如克服のための物語。 圧倒的な父性。 正直、「お前は川のように話すんだ」がどれだけ的を得た表現、発想転換となる言葉なのかぴんとこないところもあったのだが、父親が息子に寄り添う優しい雰囲気が溢れんばかりに伝わってくる。 また、見開き4ページ分に渡る、つきものが落ちた僕の姿を描く場面の神々しさは圧巻。 こんな風に共に困難を乗り越えていける父子関係を築いていきたいものだ。

Posted byブクログ

2022/03/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

養老孟司さんがテレビ番組でこのようなことを仰っていた。 「言葉は、なかなか出てこないのが普通なの。ぼくみたいに、スラスラと出てくるほうが異常なの」 吃音のことを言ったのではないだろうが、この言葉に、言葉がなかなか出てこないときもあり、言い間違いも多い自分がどんなに救われたか。 この絵本の主人公のジョーダンは吃音で、言葉がなかなか出てこない。 たぶん、頭の中ではスラスラと言葉を喋れているんだろう。 それなのに、言葉が脳から出て、喉を通り、口に出すと、全然うまくいかない。 その絶望を、朝起きたときの瞳のアップの絵からひしひしと感じる。 学校では、話すと笑われ、馬鹿にされるから、必要なとき以外はいつもだんまり。 そんなジョーダンの絶望を希望に変えたのは、父親の「言葉」だった―――。 ジョーダンは「言葉」によって苦しめられ、「言葉」によって希望を見出だし、詩人という「言葉」を使う人になった。 お父さんの『ほら、川を見てみろ。あれが、おまえの話し方だ』という「言葉」で、目の前で広がる大自然の川の風景と、自分のありのままの姿が一体となって、「自然がこのままで美しいんだから、ぼくもこのままの喋り方でも美しいのだ」と、「受容」ができたんだと思う。 コンプレックスを抱えるすべての人に読んでほしい一冊。 ご紹介くださったやまさんはじめフォロワーの皆さん、ありがとうございました。

Posted byブクログ

2022/03/09

言いたいことが上手く言えない、言葉が出てこない、言ってもわかってもらえない、自分の声がきらいなど、、吃音がなくてもコミュニケーションの困りごとはいろいろあります。自分をみつめると吃音のある人の気持ちが想像できると気がつきました。

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2022/02/23

ぼくには、うまく言えない音がある。 「ま」はぼくの舌に絡みつき、「カ」は、喉の奥に引っかかって出てこないし、「つ」でつっかえたぼくは、魔法にかけられたようにうめくしかない。 ぼくの口は動かない。朝からいろんな言葉がつっかえたままだから。 そんなぼくを迎えに来てくれたお父さんは、「...

ぼくには、うまく言えない音がある。 「ま」はぼくの舌に絡みつき、「カ」は、喉の奥に引っかかって出てこないし、「つ」でつっかえたぼくは、魔法にかけられたようにうめくしかない。 ぼくの口は動かない。朝からいろんな言葉がつっかえたままだから。 そんなぼくを迎えに来てくれたお父さんは、「うまくしゃべれない日もあるさ。どこかしずかなところへいこう」と川へ連れて行った。 うまくしゃべれないことで、笑われたことで、胸の中に嵐が起こり、目が涙でいっぱいになったとき、お父さんがぼくの肩を抱き寄せていった。 「ほら、川の水を見てみろ。 あれがお前の話し方だ」 見ると川は…… あわだって、 なみをうち、 うずをまいて、 くだけていた。 「おまえは、川のように話してるんだ」 吃音に苦しむぼくが、父親の言葉によってそれを受け入れることができたようすを感動的に描いた絵本。 ******* ここからはネタバレ 吃音に苦労する著者が、その吃音を「怖いくらいに美しい」と思えるまでになったきっかけを綴った物語です。 これは本当にドラマチック。 まず、絵が素晴らしい。 コマ割り(っていうんですか?)にも工夫がされていて、文章をとっても助けています。 「ぼく」が川のように話していると気づく場面は特に感動的です。 吃音であること自体は変わらないけれど、受け入れることで、それが自分自信を表すものになっていく過程がすばらしい。 この気持ちの変化は、すべての人のコンプレックスに活用できますよね。 そうしたら、ありのままの自分を受け入れ愛すことができることができる人が増えていくのではないかと思うんです。 難しいことは描いていないので、読める子なら、中学年からいけると思います。 でも、この本は、ぜひぜひ"全人類に”読んでもらいたいです!!!

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2022/02/25

大好きな暮しの手帖16号「あの人の本棚より」画家、絵本作家の堀川理万子さんが紹介されていました。 【吃音の男の子が、主人公なのですが、その子が学校で発言するときに、みんなが振り返って彼を見るんですね。その絵がぼやけているのは、男の子の視界が涙でにじんでいるから。】 このシーンが...

大好きな暮しの手帖16号「あの人の本棚より」画家、絵本作家の堀川理万子さんが紹介されていました。 【吃音の男の子が、主人公なのですが、その子が学校で発言するときに、みんなが振り返って彼を見るんですね。その絵がぼやけているのは、男の子の視界が涙でにじんでいるから。】 このシーンがどうしても見たくて本を借りました。 実際にページをめくると、確かにそうなんです。涙でにじんでお友達がぼやけているんです。 でも堀川さんに言われなければ私は気づけませんでした。絵本って何気なく見てしまいますが細かい表現が沢山ある事に気付かされました。 クライマックスは両ページが観音開きになっていて、男の子の目を伏せた顔が大きく描かれているのですがその頁を開くと、、、、、、ほんと息をのむ美しさでした。 手元に置いておきたいと思う絵本でした。 うちの子が東日本大震災とその直後の引っ越しをキッカケに吃音になりました。始めは緩やかに始まりあれっ?っていう位でしたがだんだん酷くなり最初の一言を言うのに顔が歪む位になりました。顔が歪むくらい苦しそう、でも最初の一言が出ないのです。吃音障害があるとお話することが苦しい時があるんです。それを皆にわかって欲しいけど、小学生位じゃ無理かなぁ、、、。

Posted byブクログ

2022/01/21

吃音への不安、それを優しく見守るお父さん。とても温かい気持ちになる。言葉の表現が詩的で、絵がまた瑞々しく線の一本一本に色の全てに命が躍動している。

Posted byブクログ

2021/12/13

吃音。 知っているけれど、どんな気持ちか、想像をめぐらす。 そんなことよりもなによりも、理解してくれる人がいる。それがなによりも必要なことなのだ。 じっと待つよ、話していることを聞くために。 大丈夫、笑わないよ、何を言いたいのか待っているよ、聞いているよ。 「川のように話す」って...

吃音。 知っているけれど、どんな気持ちか、想像をめぐらす。 そんなことよりもなによりも、理解してくれる人がいる。それがなによりも必要なことなのだ。 じっと待つよ、話していることを聞くために。 大丈夫、笑わないよ、何を言いたいのか待っているよ、聞いているよ。 「川のように話す」ってどんな感じだろう。音を聞きながらまだまだ考える。

Posted byブクログ