朔が満ちる の商品レビュー
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あれ?これ本当に窪さんが書かれたのですか? っていうくらい内容の無いものだった。 まだ前半はなんとか読めたけど 後半からは読み飛ばして とりあえずめでたしとなったのは見た って感じ。
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DVの父親殺人未遂を13歳で起こした青年の再生サバイブ物語。 捨て子だった梓、メンヘラの水希と青年の周りの子供時代に虐待を受けた女子の話も心苦しかったです。 サバイブしそこなった水希への後悔や父を殺しそこなった上に罪に問われない苦悩はとてもかるものではなかったですが、自分の出自を梓に支えられながら見つめなおせたことで、過去からの脅迫感に苛まれることがなくなったことは良かったです。 コロナ前に週刊連載を読みかけていたので気になっていた久しぶりの著者の作品ですが、すっきりしました。
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久しぶりにいい本に出会えた! 家族のあり方に考えさせられ、後半は何度も泣いた。 もうすぐ結婚する娘に送りたい一冊。
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好きな作家の本。 虐待を受けていた主人公の暗らく壮絶な子供時代 13歳のときついに斧で父の頭を割るが父は死なず・・・ 駆けつけた駐在さんの助けもあり事故として処理されたが、それからも父親への殺意と罪悪感が消えず葛藤しながら生きていく。 全体的に暗く重たい話だし、 結婚して絶対幸せになってやるという脅迫観念みたいな気持ちや 親になる恐怖とかは読んでて結構つらい 伯母、妹、駐在さん、上司、彼女に助けられながらトラウマと向き合い、最後は明るく終わったのは救いかな
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虐待を受け父親を殺そうとした主人公が、同様に恵まれない女性と出会う事で、故郷に戻る事になる。 そして過去と向き合う中で。。 過酷な子供時代を過ごした人の、親への感情がかなり真実味を帯び心に迫りくる。最初のショッキングな出だしからは淡々と物語は進んでいくのだが、最後まで飽きさせな...
虐待を受け父親を殺そうとした主人公が、同様に恵まれない女性と出会う事で、故郷に戻る事になる。 そして過去と向き合う中で。。 過酷な子供時代を過ごした人の、親への感情がかなり真実味を帯び心に迫りくる。最初のショッキングな出だしからは淡々と物語は進んでいくのだが、最後まで飽きさせないストーリー展開やキャラクターの深掘りもきちんとされている。 文量も適当で読みやすい文体、絶望的に悲劇的でもなく、真実味があるラストも良い。
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いわゆる虐待サバイバーとされる人が主人公。 「俺たちはサバイブしたのか?」 と問う主人公の言葉は重い。 酔って暴れる父親、別れない母親、暴力が始まると目が見えなくなる妹、そして主人公。 主人公は薪を割るための斧で父親を殺そうとしたことがある。 けれどそれは周りの大人たちによって「犯罪」とはならない。 本当は法によって裁かれるべき人間なのに、今もまだ殺意はあるのに、と思いながら主人公は生きている。 同じように実の親を許せないと思いながら生きている女性と出会うことで物語は動く。 建築物を撮るカメラマンをしている主人公は仕事で自分の地元である青森に行かなければならなくなる。 そこにその女性とともに行く。 1度会って欲しいという周りの言葉。 まだ心に残る殺意。 許すべきか?いや、そんなの無理だ。 虐待の描写があるので読むのは辛いシーンもあります。
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* 『朔が満ちる』 初めての読んだ窪美澄さんの小説です。 第一章 三日月/幾度となくくり返される悪夢 第二章 上弦の月/真夜中のサバイバーたち 第三章 十五夜の月/道行二人、北へ 第四章 下弦の月/闇夜の告白 第五章 新月/見出すもの、見出されるもの 父親の暴力に怯え耐え続け...
* 『朔が満ちる』 初めての読んだ窪美澄さんの小説です。 第一章 三日月/幾度となくくり返される悪夢 第二章 上弦の月/真夜中のサバイバーたち 第三章 十五夜の月/道行二人、北へ 第四章 下弦の月/闇夜の告白 第五章 新月/見出すもの、見出されるもの 父親の暴力に怯え耐え続けた史也。 13歳のある日、いつも通り酒を飲んで 暴れ始めた父親が母と史也に暴力を振るう。 史也の中で抑え続けていた殺意が暴れ狂い、 手にした斧を振り下ろしていた。 母と妹の千尋を守るためだったが、父親の怪我は 階段から転落したことにすり替えられてしまう。 明確な殺意があり、罪を犯したと理解している 史也は裁かれない罪を抱え隠して生きていた。 同じこちら側の梓と出会った事がきっかけで、 史也の生き方が少しずつ変わっていく。 今もどこか、目に見えない場所で息を潜めて 我慢して泣いている小さな子どもの存在を 考えずにはいられない物語。 生き延びた子ども(サバイバー)が抱える苦悩。 乗り越えようと懸命にもがく姿に逞しさを 感じると共に、乗り越えられない苦しさもある、 その両方を否定せずにいたいと感じました。 小説後半にある史也の想いが胸に刺さりました。 『ただ、元気で生き延びてほしい、 と祈ることしかできない』
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内容はとても重いが、窪さんの文章はとても読みやすい。だからこそ読むの気力が必要な小説だった。 親からの暴力や育児放棄から生き延びて大人になった人を「DVサバイバー」と呼ぶらしい。この本の主人公は小学生の頃より父親からの暴力を受けながら育ち、家族と自分を守るため、ついには父親に手をかけるとこまで追い付けられてしまった男性。 今はカメラマンの助手として、東京で普通に暮らしているが、その生活のそこここに当時受けた心身の傷が影を落として彼を苦しめている。そんな彼の住処に流れいついた女性、その人もまた、ぬぐい切れない過去を持っているのだった。 重くて読むのがとてもしんどい物語だった。DVで苦しむシーン、大人になっても記憶に苦しむシーン、彼らはただ生き抜いただけなのに思い出が辛かったり苦しかったり罪悪感を覚えたり…そんなシーン全てが、読んでいる俺までもツラくさせる。 これがフィクションだと割り切れないほど、現実にはもっともっとひどい仕打ちを子供にするクソ親がいる。ニュースをみるのも辛くなるようなカス親が世の中にはいる。俺にはどうしようもないけど、そういう連中はとっとといなくなれ、ビニル袋を減らそうとするより、こういうクソカスを減らすことこそ、政治がするべき業務じゃないのか? 読んでいる間、ずっと妻や娘の名前をつぶやいていた。俺は彼女らに暴力などふるわなかったし、これからも絶対ふるわないが、どなってしまったこともあれば、感情をぶつけてしまったこともある…、クソカスな親になってしまう要素はもっているんだと自覚する。自覚することから抑制が始まる。飲酒をやめて理性を維持できれば抑制は続けられるはず。痴呆(あえてこの単語にする)など病で抑制ができなくなったときは、正直死んでしまいたいと思っている。
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毒々しい感じの表紙 父親からの暴力にたえる母と息子 目が見えないと叫ぶ妹 斧を振り上げ父を殺そうとする息子 ここまでは、あっと言う間に読み進み さぁどうなるのか?と思ったら… 丁寧に描かれてハッピーエンドだった。 すごく良い終わり方だったけど そんなにうまくいくかなぁとか 思ってしまう私は歪んでるのか? 私も末っ子だからか? 妹が目が見えないフリをしてたのは すぐに分かった 末っ子はある意味、上手に生きていけるんよね お母さんの行動が、いちいちムカついた 暴力をふるう父が最悪なのは もちろんだけど、とめたり逃げたり 守ったりできんもんかなぁ? しかも原因はお前だろ? こういう人っておるよね 私には理解できないタイプ 梓の行動がリアルでよかった 伯母さんと梓は似た系だよね
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家には秘密がこもる。その家族だけが抱えている秘密が。あらわにならなければ、その秘密は腐臭を放つ。この家もかつて、そうだった。母はその秘密を消すように、僕が家を出た後、必死であの出来事の痕跡を消してきたのだ。(p249) 2022.01.07
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