護られなかった者たちへ の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
実際にあった震災や事件を絡めて書かれた小説は、無理矢理感が強くて偽善臭の漂っていることも多いように思います。でもこの著者の作品では一度もそんなふうに感じたことがありません。 倹しく真面目に生きているのに死んでゆくしかなかった人。えげつない殺され方をした役人のことを決して気の毒だとは思えない。死ねばいいと思っている私も、命を軽んじるなと諭されているかのよう。 彼は絶対に犯人じゃないと思うのは七里ファンなら当たり前。残り数十頁になっても、こんなのは読めている。でも最後の5頁でどっひゃー。どうよ。またやられました。 映画の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/bc252a8726891409b25311aac2d5c959
Posted by
デフォルメされた部分も多分にあるだろうが、生活保護問題を各々が自分になりに考えるきっかけとなる作品ではないだろうか。私達の税金で賄われている公的制度である以上、受給資格のない人間がその恩恵に与るのを快く思えないが、役所の水際対策によって、真に助けを必要とする人々の元に支援が行き渡...
デフォルメされた部分も多分にあるだろうが、生活保護問題を各々が自分になりに考えるきっかけとなる作品ではないだろうか。私達の税金で賄われている公的制度である以上、受給資格のない人間がその恩恵に与るのを快く思えないが、役所の水際対策によって、真に助けを必要とする人々の元に支援が行き渡らないのは本末転倒だ。犯人は第四章で予想がついたものの、その正体までは気が回らなかった。終盤は利根の心情描写でミスリードを誘導するのがかなり苦しかった印象。しかし、逐一小難しい言い回しを乱用する文章の不自然さが相変わらず気になる。
Posted by
社会福祉制度を題材にした作品。 映画化、文庫化にて読んでみた。 この話がもし本当ならば、かなり重い。 餓死なんて昨今の日本にあるだろうか。 今後少子化で 身内の無いシニアの日本人が増え続ける。その時、遠慮と言う美徳の為に 生活保護を受けず死を選ぶのであろうか? 何としてでも生活保...
社会福祉制度を題材にした作品。 映画化、文庫化にて読んでみた。 この話がもし本当ならば、かなり重い。 餓死なんて昨今の日本にあるだろうか。 今後少子化で 身内の無いシニアの日本人が増え続ける。その時、遠慮と言う美徳の為に 生活保護を受けず死を選ぶのであろうか? 何としてでも生活保護を受ける為に動くのであろうか? 福祉保健事務所は何としても国の予算を守る為に、生活保護を拒むのであろうか? 中山七里さんが書くストーリーはこの手の法という名の社会的問題をテーマにしている。 生活保護については 少し調べてみたいと思う。
Posted by
大衆受けを狙った内容。つまらなくはなかったが面白くもなかった。生活保護の表面しか書かれていないと思った。こんな話は信じられない。
Posted by
貧困は連鎖するし、やりきれない生活保護の受給問題 本当に必要な人ほど、届かない現実 最後の最後は少し先が読めちゃったけど、それを抜きにしても悲しい事件 ある程度、小狡いほうが人生は生きやすい 生まれた時点で持ってるカードは大きく違う 何日かにわけて読もうと思ったのに一気読みして...
貧困は連鎖するし、やりきれない生活保護の受給問題 本当に必要な人ほど、届かない現実 最後の最後は少し先が読めちゃったけど、それを抜きにしても悲しい事件 ある程度、小狡いほうが人生は生きやすい 生まれた時点で持ってるカードは大きく違う 何日かにわけて読もうと思ったのに一気読みしてしまった
Posted by
日本という国に確かに存在している“貧困”の実在とそこから生じる連鎖を描いている作品だと思う。 犯人探しとしての物語のおもしろさよりも、殺人という行為に至るまでの貧困というプロセスが生々しく、自分がそういった実情を知らないことがある意味恐ろしく感じた。 日本という国はこれからま...
日本という国に確かに存在している“貧困”の実在とそこから生じる連鎖を描いている作品だと思う。 犯人探しとしての物語のおもしろさよりも、殺人という行為に至るまでの貧困というプロセスが生々しく、自分がそういった実情を知らないことがある意味恐ろしく感じた。 日本という国はこれからますます貧しくなっていくだろう。貧困の連鎖とどう向き合っていくべき考えさせられた。
Posted by
最後のどんでん返しがたまらなかった 誰かのことを護りたいと思い、行動することに 人間の絆、愛を強く感じた 衝撃的な社会派ミステリー
Posted by
中山七里さんの作品は初めてで 映画になると知り小説を手に取ってみた 震災後の復旧の影に隠れた貧富の差 生活保護を受給出来る者と出来ない者 たとえ小説の中だとしても、現実に起こり得る話のような気がした。 護られなければいけない者が護られず 護る側の人間の非道さを痛感 利根のよ...
中山七里さんの作品は初めてで 映画になると知り小説を手に取ってみた 震災後の復旧の影に隠れた貧富の差 生活保護を受給出来る者と出来ない者 たとえ小説の中だとしても、現実に起こり得る話のような気がした。 護られなければいけない者が護られず 護る側の人間の非道さを痛感 利根のように自らを顧みず人を護れる人間がどれだけいることか。
Posted by
殺人の動機に納得がいきすぎる。だからといって許されるわけではないが。 容疑者について、まわりの人たちが真面目だと言う。刑事も真面目だから犯行をおこしたのではないかと思う。真面目に対する認識がちょっと変わった気がする。
Posted by
中山七里の長編社会派ミステリ、映画化原作。 拘束したまま餓死させる連続殺人の謎を追う刑事と、容疑者の過去と現在を絡ませながら、事件の顛末を描いています。 中盤からクライマックスでの展開が気になっての一気読みでしたが・・・ヤラれました、この展開は読めなかった!完全に裏をかかれました...
中山七里の長編社会派ミステリ、映画化原作。 拘束したまま餓死させる連続殺人の謎を追う刑事と、容疑者の過去と現在を絡ませながら、事件の顛末を描いています。 中盤からクライマックスでの展開が気になっての一気読みでしたが・・・ヤラれました、この展開は読めなかった!完全に裏をかかれました(^_^;) 大満足の一冊、映画化作も楽しみです。
Posted by