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婿どの相逢席 の商品レビュー

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33件のお客様レビュー

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2021/08/15

世間の「あたりまえ」にあえて立ち向かい、「女系」を貫こうとする相見屋の女主人たちの厳しい覚悟を見る。そこの歪みも初めだからこそであり、この時代の「あたりまえ」の反動ゆえの呪縛ともいえる。鈴之助の柔軟な対応力と妻への思いやりが好もしい。

Posted byブクログ

2021/08/14

文句なしの作品。 さすが、西條奈加の作品はどれを読んでも間違いない。 楊枝屋の四男が、「仕出し屋の跡とり娘」の婿にと望まれる。 たまたま、出先で千瀬のうばの「おすが」が足を挫いた場面に出くわす。 鈴之助は、力もないのにおぶって医師のところまで送る。 それが縁で付き合いが始まっ...

文句なしの作品。 さすが、西條奈加の作品はどれを読んでも間違いない。 楊枝屋の四男が、「仕出し屋の跡とり娘」の婿にと望まれる。 たまたま、出先で千瀬のうばの「おすが」が足を挫いた場面に出くわす。 鈴之助は、力もないのにおぶって医師のところまで送る。 それが縁で付き合いが始まった。 千瀬の両親は仲が冷えている。 そんな両親を見て育ったので、心から愛する夫を迎えたかったのだった。 ところが家に入ってみると、婿とは名ばかり。 店を牛耳じるのは女3代。 婿は子種のみが必要で、店のことに口を出すなと言われる。 千瀬が鈴之助を好いたのには理由が。 優しく嫌味なく一気に懐に入り込める人柄である。 嘘がなく誠実なところが大好きである。 おしゃまな二人の小姑もいるなか、次第に奉公人や客の信頼を勝ち取る鈴之助。 姉妹には大女将も、力をみとめるように。 西條奈加さんの作品は、笑いも涙も盛り込んだ 実に気持ちの良い読後感! 大好きな作家で、必ず読むようにしている。

Posted byブクログ

2021/08/06

人情味溢れるお話に心が洗われました。その時代に生きた人々の台詞が粋で、じんわり染みてきます。柔軟性のある鈴之助としっかり者のお千瀬、素敵な夫婦です。

Posted byブクログ