婿どの相逢席 の商品レビュー
たおやかで美しい娘、お千瀬からの申し出を受け 婿養子として「逢見屋」に入ることになった鈴之助。 実家は楊枝屋で、ゆるやかな両親、兄たちに育てられた。 鈴之助は「平々凡々の、つまらない男」・・・とは義母・お寿佐の言葉。 「逢見屋」は代々、女が継ぐため男は子作りに励むのみ。 素直な...
たおやかで美しい娘、お千瀬からの申し出を受け 婿養子として「逢見屋」に入ることになった鈴之助。 実家は楊枝屋で、ゆるやかな両親、兄たちに育てられた。 鈴之助は「平々凡々の、つまらない男」・・・とは義母・お寿佐の言葉。 「逢見屋」は代々、女が継ぐため男は子作りに励むのみ。 素直な鈴之助の人柄もいい。 「逢見屋」に馴染んでいく様子も気持ちよく 平々凡々も捨てたもんじゃない。 近寄り難い先代の女将の事情も、知ればなるほどと同情してしまう。 その時代の風情も感じられ、花見弁当や膾(なます)を食べてみたいと思った。
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楊枝屋の四男・鈴之助 のんびり優しげな風貌、これといった取り柄もなく毎日のんびり実家の手伝い(おつかい) 仕出し屋のお嬢様と相思相愛からの逆玉婚! 婿殿の仕事は子作り…のみ笑 西條奈加らしく面白おかしく始まったこの作品。 店は大女将、女将、若女将に仕切られ、義父と鈴之助は貰っ...
楊枝屋の四男・鈴之助 のんびり優しげな風貌、これといった取り柄もなく毎日のんびり実家の手伝い(おつかい) 仕出し屋のお嬢様と相思相愛からの逆玉婚! 婿殿の仕事は子作り…のみ笑 西條奈加らしく面白おかしく始まったこの作品。 店は大女将、女将、若女将に仕切られ、義父と鈴之助は貰った小遣いで毎日ぶらぶら…するだけ(*´-`) 中盤からお店に不穏な問題が起こり始め… お〜ミステリー? 若旦那がとてもいいです♪ 甲斐性とは…甲斐甲斐しく健気な性質のことである 因果応報とは…悪が苦を生む悪因苦果も、善が楽を生む善因楽果もともに同じ因果である。そもそも起きた事ごとには善も悪もない。 なるほど_φ(・_・ 西條奈加さんの作品はホント読みやすい! 時代物だけど小難しい言葉やセリフもなく、サラッと説明も入ってる。 上手い作家さんだなぁと毎回感心します(^ ^)
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これ、NHKでドラマ化される、きっと!(もうされてるかもしれない)登場人物ひとりひとりが丁寧に描かれていて、実に清々しい。続きがあったら良いのに。
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時代劇も書かれるのだと感服しました。時代背景もわかりやすく。その中で人物の優しさがあふれている。気持ちの良い作品できた。
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いやぁ…西條作品らしい優しく切ない、でも最後は明るく良いお話でした。 洋の東西を問わず歴史的に双子は忌み嫌われることが多かったわけですが、なるほど、こんなお話が実際にあったかも知れないなぁと思いました。 そして因果応報という言葉。今はもっぱら悪因苦果の意味で使われてますが、善因楽...
いやぁ…西條作品らしい優しく切ない、でも最後は明るく良いお話でした。 洋の東西を問わず歴史的に双子は忌み嫌われることが多かったわけですが、なるほど、こんなお話が実際にあったかも知れないなぁと思いました。 そして因果応報という言葉。今はもっぱら悪因苦果の意味で使われてますが、善因楽果もそのうちであるというくだりに、なるほどそうかと目からうろこでした。
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のんびりしたようじ屋の四男が仕出屋に婿入り。女系相続の中で肩身狭く暮らすはずが持ち前の好奇心と優しさでみんなに受け入れられていく。押し付けがましさの全くない鈴之助さん、スッと相手の懐にはいって揉め事を解決してゆくのもほんわかとあたたかい。お千瀬のは見る目がある。 仕出屋が舞台なだ...
のんびりしたようじ屋の四男が仕出屋に婿入り。女系相続の中で肩身狭く暮らすはずが持ち前の好奇心と優しさでみんなに受け入れられていく。押し付けがましさの全くない鈴之助さん、スッと相手の懐にはいって揉め事を解決してゆくのもほんわかとあたたかい。お千瀬のは見る目がある。 仕出屋が舞台なだけに出てくる料理も美味しそうだ。
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小店の四男が大きな仕出店の婿に。跡取り娘の千瀬と惚れ合った末の逆玉婚で喜んでいた鈴之助。だがそれも束の間、その家は代々女系で女将が実権を握っており、旦那はお飾り、何の仕事もするなと言われた。だが生来ののん気な気質の鈴之助は何と無く気になった事柄に首を突っ込み、やがてそれが店や家族...
小店の四男が大きな仕出店の婿に。跡取り娘の千瀬と惚れ合った末の逆玉婚で喜んでいた鈴之助。だがそれも束の間、その家は代々女系で女将が実権を握っており、旦那はお飾り、何の仕事もするなと言われた。だが生来ののん気な気質の鈴之助は何と無く気になった事柄に首を突っ込み、やがてそれが店や家族の大事にも繋がって…。 鈴之助の気性や千瀬との夫婦仲の良さなどがいい感じで微笑ましく、読んでいて心地いい。悪い人が出てこないのが読後感の良さに繋がっているのかも。 ちょっと上手くいきすぎな感もあるけど、楽しく読めた。
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小さな楊枝屋の四男・鈴之助は大店の仕出屋<逢見屋>の長女・お千瀬にプロポーズされて婿入りすることに。兄たちに逆玉の輿だと羨ましがられるのだが、その実態は代々女性が主人で婿養子の男たちはあくまでも子作りのために必要なだけの日陰者だった。 まるで武家社会の逆パターン。家を継げるのは...
小さな楊枝屋の四男・鈴之助は大店の仕出屋<逢見屋>の長女・お千瀬にプロポーズされて婿入りすることに。兄たちに逆玉の輿だと羨ましがられるのだが、その実態は代々女性が主人で婿養子の男たちはあくまでも子作りのために必要なだけの日陰者だった。 まるで武家社会の逆パターン。家を継げるのは長女のみ、その配偶者やそれ以外の弟妹たちは商いに関わることは出来ない。 武家なら女性は家の差配を振るうことが出来るが、<逢見屋>の男たちは何もすることがない。 実家でも商いに関わることなくのんびり過ごしてきた鈴之助ですら寂しく感じているのだから、長年そうした日々を過ごしてきた義父・安房蔵やお千瀬の妹たちはどうなのか。 それでも夫婦仲がしっかりしているのが救い。裏方からでも縁の下からでも商いを支えようとする鈴之助に応えて協力し大女将や女将の厳しい目から守ってくれている。 そして少しずつお千瀬の妹たちとの距離も近づいていく。 物語の肝としては<逢見屋>に嫌がらせを仕掛ける同業者<伊奈月>の若主人の真意。そこにもまた<逢見屋>の異質な状況が関わっていた。 そしてお千瀬に宿った小さな命をきっかけに、鈴之助・お千瀬夫婦は<逢見屋>の伝統について改めて考えていく。 上手く行き過ぎなところもあるが、ホッと出来る結末で良かった。 鈴之助が生まれながらに日陰者ながら歪んでも僻んでもないのも良い。だが一方で同じ状況にあれば心が荒んだり妙な野心に走ってしまったり、何もかもを諦めてしまったりする者がいるのも当然だろう。 同じ状況にありながら様々な心情に向かう人達のその違いは何か。どうしたら前向きになれるのか。改めて考えてしまった。
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すっかり西條さんの作品を好きになっちゃったなぁ。 今回もするすると読めて読後感も良い。 てゆうか、これ漫画化してほしーい☺️ たまたま、2作品続いたのかもしれないけど、この作品もジェンダー的な要素を含んでる。 特に時代物の中に置かれた登場人物達だから、性差の役割は...
すっかり西條さんの作品を好きになっちゃったなぁ。 今回もするすると読めて読後感も良い。 てゆうか、これ漫画化してほしーい☺️ たまたま、2作品続いたのかもしれないけど、この作品もジェンダー的な要素を含んでる。 特に時代物の中に置かれた登場人物達だから、性差の役割はくっきりと描かれているように思う。そこを踏まえて男とは女とはという問いを、押し付けがましくなく読者に示す筆運びが好きだ。 鈴ノ助さんなんて、今の世にめっちゃ求められてる男性像だと思うな
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「弱く愚かな者はいる。それより他に生き抜く術がないからだ。」 上に立つ者の心得を説いたセリフにはっとする。 この作者の作品が心地よいのは、懸命なものが報われるだけでなく、弱さや愚かさも否定しないところにあるのかなあと思う。 こちらの作品は、基本的にやわらかな人情譚です。
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