罪の因果性 の商品レビュー
元公務員としては、あるあるだなと感じ、怖くなった。すぐに叩かれる公務員。 自分ならとすぐに置き換えてしまう。 まず、住所を聞くような問い合わせが合っても知らせないのだから調べない。そうすれば、惑わされないで済む。 そして、図らずとも、相手に住所がバレたらしかったなら、すぐに上司に...
元公務員としては、あるあるだなと感じ、怖くなった。すぐに叩かれる公務員。 自分ならとすぐに置き換えてしまう。 まず、住所を聞くような問い合わせが合っても知らせないのだから調べない。そうすれば、惑わされないで済む。 そして、図らずとも、相手に住所がバレたらしかったなら、すぐに上司に報告。 あの時点で報告していたら多少、責められてもそんなに大事にはならなかっろう… 対策が取れるのだから… でも、自分だってもし、ミス続きの時だったら…上司が嫌なやつだったら…誤魔化そうとしないと言い切れるか… そこばかりが気になってしまった。
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なぜ、用意周到な犯人があんな致命的なミスをするのか。なぜ、警察がこんなに不甲斐ないのか。なぜ、オタク探偵ホッシーはこんなに頭脳明晰なのか。読み終わっても謎は深まるばかり。地下アイドル殺人事件発生。犯人は彼女のストーカーらしい。犯人に彼女の住所を教える手掛かりを与えてしまった市役所職員の祐美。結果佑美は退職に追い込まれ3年の月日が流れた。祐美の人物描写は丁寧に書かれているので人柄や心情はわかったが、その他の人はアッサリした文章。特に被害者のことがもっと知りたかったので、ひとみんの視点もあれば良かったな。
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初の横関作品。図書館本。 ルパンの娘の原作者さんなんですね。 推し地下アイドル殺人事件を、ファンのほっしーが謎解く。 ほっしーの誠実キャラがよいですね。 テンポよく読ませて頂きました。 後味ちょっぴり苦い作品。
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3年前のストーカー殺人事件で、人生を狂わされた元市役所職員・佑美のもとに、星谷と名乗る謎の男が現れる。彼による事件の“再検証”が、壮大な悲劇の連鎖を明らかにし…。書き下ろしクライム・ミステリー。 重層的というか、凝った構成の作品だと思う。それに加えて横関大特有の巧みな文章に誘わ...
3年前のストーカー殺人事件で、人生を狂わされた元市役所職員・佑美のもとに、星谷と名乗る謎の男が現れる。彼による事件の“再検証”が、壮大な悲劇の連鎖を明らかにし…。書き下ろしクライム・ミステリー。 重層的というか、凝った構成の作品だと思う。それに加えて横関大特有の巧みな文章に誘われて、ページを捲る手がなかなか止まらなかった。結末の何とも言えない虚しさも印象的だった。 (B)
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* 横関大さん初読 3年前、自称オタクの星谷が推す地下アイドル グループのひとみんが殺される。 星谷は何故ひとみんが殺されなければ ならなかったのか、この3年間 ずっとずっとずっと考えていた。 事件の関係者である元市役所職員の佑美、 担当した刑事の源田、 星谷を含めたひとみ...
* 横関大さん初読 3年前、自称オタクの星谷が推す地下アイドル グループのひとみんが殺される。 星谷は何故ひとみんが殺されなければ ならなかったのか、この3年間 ずっとずっとずっと考えていた。 事件の関係者である元市役所職員の佑美、 担当した刑事の源田、 星谷を含めたひとみん推しのグループメンバー4人、 メンバーは揃い殺人事件の再検証が始まった。 物語は、関係者の当時置かれた状況や心境が 時間を明示し当人の視点から語られる。 ひとみんが殺された本当の理由は何か、 単なる地下アイドルの殺人事件に留まらない 事件が起こった因果関係の真相が解き明かされる。 推しのファンが事件の根本解明に動く話は 初めてで新鮮でした。 アイドルファン、野球部ファン、バンドファン、 地下アイドルファン、のめり込む対象は違っても 熱量や想いは共通だと感じれました。
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2017年の9月3日のこと。 地下アイドルの中央線防衛軍という五人組ユニットの一人、荻窪ひとみ22歳がストーカーによるものとみられる犯行によって公園で刺殺されます。 武蔵平市の市役所に勤める倉多佑美28歳は、荻窪ひとみ(本名馬場ひとみ)の恋人と名乗る男から武蔵平市のひとみの転居...
2017年の9月3日のこと。 地下アイドルの中央線防衛軍という五人組ユニットの一人、荻窪ひとみ22歳がストーカーによるものとみられる犯行によって公園で刺殺されます。 武蔵平市の市役所に勤める倉多佑美28歳は、荻窪ひとみ(本名馬場ひとみ)の恋人と名乗る男から武蔵平市のひとみの転居先のアパートを電話であてずっぽうに問われ、答えはしませんでしたが「違います」と言ってしまったことから逆にひとみの住むアパートを知られてしまいます。 そして、ひとみが刺殺されたのちにもう一度男から「あなたがひとみの住所を教えてくれて助かった」という嫌がらせの電話がかかります。 そしてひとみのストーカーは防犯カメラに映っていた原付の映像から、野上昇という前科のある男が怪しいとされ、家宅捜索により殺害に使った凶器が見つかりあっけなく逮捕されます。野上は「知らない」「やっていない」の一点張りです。 そして2020年、市役所に居られなくなって辞職して喫茶店でアルバイトをする倉多佑美のところへ、星谷隆弘という30歳の男が訪ねてきます。 星谷は中央線防衛軍のひとみ推しの青年でした。 そこへ3年前の担当刑事の源田とひとみ推しだった星谷の仲間たちも招かれて、星谷は「犯人は意図的に倉多さんを巻き込んだ」「倉多さんに対する嫌がらせ」「倉多さんの人生を狂わせた」という言葉を口にし、星谷の思うところの事件の真相を語り出します。 以下、私の感想でネタバレありますので、お気をつけください。 ここまでするんだと思いました。 復讐をしたい気持ちはわかるけれど、不幸な復讐事件だったと思いました。 ひとみは何も殺される理由などなかったのですから。 星谷の最後の「オタクをナメるな」が響きました。
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初読みの著者。プロフを見ると「ルパンの娘」の原作者と。ドラマがあったのは知ってるが見たことはない。 最近この「罪」という字に惹かれるものがある。タイトルを簡単に考えると、その罪が起こる原因とその結果。んー、なんだか面白そう。読了後はそうきたか、と納得。 物語は3年前に起こった...
初読みの著者。プロフを見ると「ルパンの娘」の原作者と。ドラマがあったのは知ってるが見たことはない。 最近この「罪」という字に惹かれるものがある。タイトルを簡単に考えると、その罪が起こる原因とその結果。んー、なんだか面白そう。読了後はそうきたか、と納得。 物語は3年前に起こった、地下アイドル活動をしていた馬場ひとみがストーカーに刺殺されたところから始まる。個人情報を扱う武蔵平市役所勤務の倉多佑美は、どうやら犯人らしき男にひとみの住所を漏洩してしまったことを3年間背負って生きている。たまたま電話に出た倉多は偶然巻き込まれたのか? そしてそのファン、ひとみん推しの星谷が3年間、その事件を1人で調べていた。次々と明かされる事実、本当の事件の真相とは?まぁありきたりなオチかもしれないけどなかなか面白かった。
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地下アイドルにオタクをテーマにしたミステリーですね。 ラストが悲しい結末です。 それがリアルに感じました。
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市役所に勤める佑美は家出した恋人を探していると言う男性から電話を受ける。粘着質な質問をしてくる男に、意図せずに相手の女性の住所がバレてしまった。その後、男がストーカーで相手の女性は地下アイドルだった事が判明し、更に女性はその男に殺されてしまった… 最後まで読んでタイトルの意味が解りました。まさに、バタフライ・エフェクトですね。 被害者だと思っていた佑美は実は別な所で地下アイドルと関わりを持っていて、まさかそんな展開になるとは意外過ぎて、犯人の身勝手な正義感が崩れた時、何とも後味の悪さを感じました。
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