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壊れた脳と生きる の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2025/09/29

手にとる前は、親子なのかと思ったが、違った。患者と主治医なのかと思ったが、これも違った。 鈴木大介氏はルポライター、41歳で脳梗塞を発症、高次脳機能障害をもつ。鈴木匡子氏は高次脳機能障害の専門医。ふたりの対談で構成されている。 病巣は右半球、頭頂葉と前頭葉にかけての一帯。顕在化し...

手にとる前は、親子なのかと思ったが、違った。患者と主治医なのかと思ったが、これも違った。 鈴木大介氏はルポライター、41歳で脳梗塞を発症、高次脳機能障害をもつ。鈴木匡子氏は高次脳機能障害の専門医。ふたりの対談で構成されている。 病巣は右半球、頭頂葉と前頭葉にかけての一帯。顕在化した障害は、作業記憶の低下、注意障害、談話障害、感情障害など。なんといっても本書の読みどころは、当事者のなまの声、いわく言い難い、どうにも表現しようのない、もどかしい障害の状態が表現されている点。しかも、言おうとしていたことがすぐに霧散してゆく。 医者も、研究者も、リハビリのスタッフも、ふつうは概念や外から見た病態から入ってゆく。それゆえ、本書のように内から見た病態の詳細は貴重。とくに当事者の身になって考える上では重要。

Posted byブクログ

2025/07/29

高次脳機能障害当事者でなくとも、精神障害や発達障害当事者なら心当たりのあるような生きづらさ・苦しさの言語化が巧みにされている。問題解決の糸口になるようなノウハウが紹介されているわけではないが、苦しさを伝えられずにもどかしい思いをしている方にとっては得られるものもあるかと。当事者よ...

高次脳機能障害当事者でなくとも、精神障害や発達障害当事者なら心当たりのあるような生きづらさ・苦しさの言語化が巧みにされている。問題解決の糸口になるようなノウハウが紹介されているわけではないが、苦しさを伝えられずにもどかしい思いをしている方にとっては得られるものもあるかと。当事者よりも当事者の家族や支援者に読んでいただきたい一冊。

Posted byブクログ

2025/07/18

あくまで今のところ、自分にはあまりにもピンと来なすぎる話題と一つの事を角度を変えてネチネチ説明するみたいなまどろっこしさがあって途中で断念してしまった。 脳障害は軽度であれかなり生活に影響があるという事は十分伝わった。

Posted byブクログ

2021/07/29

近著では「「脳コワさん」支援ガイド」(医学書院)がインパクト大な高次機能障害当事者の鈴木大介さんと、高次機能障害の専門家鈴木匡子さんの対談。 事故での外傷や脳疾患などを経験した潜在的な当事者はもっといるはずなのに、自覚がないまま苦しんでいる人も多いという。たとえ診断を受け支援を受...

近著では「「脳コワさん」支援ガイド」(医学書院)がインパクト大な高次機能障害当事者の鈴木大介さんと、高次機能障害の専門家鈴木匡子さんの対談。 事故での外傷や脳疾患などを経験した潜在的な当事者はもっといるはずなのに、自覚がないまま苦しんでいる人も多いという。たとえ診断を受け支援を受けていても、症状を言語化することが困難なことも多いために支援体制も実はまだまだ十分とはいえない、という問題意識が出発点。自己分析して表現/発信する力がある当事者(←これはなかなかいない)が専門家に相談するスタイルなのでとても読みやすい。 私自身は、(いまのところ)当事者でも支援者でもないが、高次機能障害の症例や記述は別のコミュニケーションの問題(子ども、外国語学習者、あるいは認知症患者や障害者などの)を考えるときのヒントになると思ってずっと関心を寄せている。「自分に起きていることを適切に言語化して相手に伝えることが難しい状況で名もなき苦しみに困っている人」というのは、案外多いのではないだろうか。「当たり前」の高次機能が成長の中でいつどのように発達・完成するのか、その機能の維持にはなにが必要なのか、もっと分かることが増えるといいなと思う。 それにしても、読めば読むほど、知れば知るほどに、脳の「正常」ってどういうことなのだろうとわからなくなってくる。うまれながらに機能的な障害がある人、人生の途中で急に障害を得る人、加齢などによってゆっくりと機能が落ちていく人、実は本人は気がついてない機能的な障害があるけれどうまくカバーしてなんとか済ませている人…生まれて、さまざまな機能が発達し、チューニングされ、絶妙にかみ合っている状態は奇跡のようなもので、その状態も環境や心身の状態によって日々移ろうもろいものなのだと心得ていたほうがよいのだろうと思った。

Posted byブクログ