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それでも世界は回っている(1) の商品レビュー

4.1

33件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    9

  3. 3つ

    8

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

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2022/02/13

歯ざわりの良いビスケットのような物語だった かじかんだ心を不思議な暖かさで解き放ってくれる、素敵な。

Posted byブクログ

2022/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

月とコーヒーで好きだったインクの話が拡張された…のか?まだわからないけどあの雰囲気で長編が読める楽しさ。 わらしべ長者のようにいい感じに行く先々にヒントが置いてあり、話がキレイに繋がっていくのが気持ち良い。 その話を彩る、ちょっと不思議なキャラクターと世界観。 ゆるいSFといった感じでゆるっと読めるが、その分すぐに読み終わってしまうのが切ない。

Posted byブクログ

2021/12/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 博物館に務める少年オリオの師匠、ベルガさんが突然亡くなった。ベルガさんの跡を継ごうとするが、ベルガさんが愛用していた「六番目のブルー」というインクが廃番となっており、街では売っていないことが判明する。  「魂は肉体から離れたあとしばらくは物に宿る」というベルガさんの言葉から、オリオはベルガさんの魂が宿る「六番目のブルー」を探すために「エクストラ」というインクの産地の小さな国へと旅に出る。  連作長編となっており、一編毎に新しい人物が出てくるが、作者直筆のイラストがあるため、人物のイメージはしやすい。前々から味があって好きなのだが、吉田篤弘さんのイラストの腕が上がっている気がする。  目的はインクを探す旅なのだが、インクで書かれた小説を読むために図書館に行ったり、この本のタイトルと同じ名前の「それでも世界は回っている」という歌のメロディーを探したりと、どんどんやることが増えていく。しかし寄り道も、いろんな人に会うのも旅のうちなのだろう。続きが楽しみな本。

Posted byブクログ

2021/11/19

好きだった「月とコーヒー」から連なるインクシリーズの第一弾。 幻のインク〈六番目のブルー〉を探し求める旅。 なんて素敵な旅だろうか。 旅の寄り道、出会う人々、出てくる食べ物。どれもとても素敵すぎる。 この世界に入り込み、一緒に旅したい。 まだ旅は途中。続編が楽しみ。

Posted byブクログ

2021/09/30

私の時間が流れる中で、世界はいつも回ってる。 誰かの時間が止まっても。 欠けた時間に掻き乱されて、 時に立ち止まってしまっても、世界は回り続けていく。 音楽を聴いても本を読んでも、 全く同じくり返しにはならない。 耳を澄まして、心に寄り添い、言葉を拾い、想いを掬い、形を当ては...

私の時間が流れる中で、世界はいつも回ってる。 誰かの時間が止まっても。 欠けた時間に掻き乱されて、 時に立ち止まってしまっても、世界は回り続けていく。 音楽を聴いても本を読んでも、 全く同じくり返しにはならない。 耳を澄まして、心に寄り添い、言葉を拾い、想いを掬い、形を当てはめ、温度を滲ませ、歩み進める。 時間の魔法をかけるみたいに、 いつだって世界が回ってくれるから。

Posted byブクログ

2021/09/20

本を手にとった時に、1って書いてあるけど、吉田さんだし、続編は無いんじゃないかと思っていました(笑)読み始めて、本当に続くことが最後にわかった時にドキドキ。登場人物が絵本の中のような人ばかりで、続きが出るのが楽しみです。 2021/8/28読了

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2021/09/15

+++ 「奇妙な惑星」博物館の保管室に勤務する十四歳のオリオ。 師匠のベルダさんと二人、世の中のあらゆるものを記録し保管すべく作業に勤しんでいた。 そんなある日、ベルダさんが死んだ。 自殺か、病気か、事件か。 原因がわからぬまま、オリオは保管室の責任者を引き継ぐことになる。 とこ...

+++ 「奇妙な惑星」博物館の保管室に勤務する十四歳のオリオ。 師匠のベルダさんと二人、世の中のあらゆるものを記録し保管すべく作業に勤しんでいた。 そんなある日、ベルダさんが死んだ。 自殺か、病気か、事件か。 原因がわからぬまま、オリオは保管室の責任者を引き継ぐことになる。 ところが――。 ベルダさんが記録に使用していた万年筆のインク、〈六番目のブルー〉の在庫がない。 あれなくして記録作業はできない。 幻のインクを求めるオリオの旅が始まった。 +++ 舞台も設定も、登場人物たちひとりひとりも、「一般的」とは言いかねる個性を持っている。だからこそ芽生え育った世界なのだろう。時間も距離も、常識にはとらわれず、それでもなお、人間の思考性は保たれている印象で、そこにそこはかとない安定感も見いだせる気がする。全体的な揺らぎをつなぎとめているもの、とでも言えばいいのか。著者の物語には、さまざまな意味での旅を感じることが多いが、本書の登場人物たちの旅は、まだまだ始まったばかりという感じである。これからどこへ連れて行ってくれるのか愉しみな一冊である。

Posted byブクログ

2021/09/05

 「月とコーヒー」などに登場した青いインクを巡る長編小説の1巻。  博物館で働く14歳の天才少年オリオは、在庫切れになってしまった青いインクを求めて旅に出ることに……。  少年が主人公という、今までにない目線が新鮮で、これまで大人の童話と思っていた吉田さんの世界観が、冒険小説のよ...

 「月とコーヒー」などに登場した青いインクを巡る長編小説の1巻。  博物館で働く14歳の天才少年オリオは、在庫切れになってしまった青いインクを求めて旅に出ることに……。  少年が主人公という、今までにない目線が新鮮で、これまで大人の童話と思っていた吉田さんの世界観が、冒険小説のように感じられました。  ファンタジー色が強めなのですが、いつものようにインク、コーヒー、音楽が上手に物語に溶け込んでいるところはやっぱり吉田さんの作品だな、と。  果たしてオリオは目指す青いインクにたどり着けるのか……。早く続きが読みたいです。

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2022/10/16

吉田篤弘さんの本、いつも感じることだけど今回もまた。 会ったことのある人達なのに新鮮。いえ、会ったことないかも。でも知ってる人だしなぁ。誰だったかしら、私の気のせいかしら、昔からの友達みたいだけれど初めましての挨拶もしなきゃ。そんなこんな、モヤモヤではないうっとりに近い感想。 読...

吉田篤弘さんの本、いつも感じることだけど今回もまた。 会ったことのある人達なのに新鮮。いえ、会ったことないかも。でも知ってる人だしなぁ。誰だったかしら、私の気のせいかしら、昔からの友達みたいだけれど初めましての挨拶もしなきゃ。そんなこんな、モヤモヤではないうっとりに近い感想。 読み終わりたくないけれど読み終わっても離れる感じがしない、そんな人達に今回もお知り合いになれました。 『1』なので続きはあるのだと思います。 またココロの琴線に触れていただきたい。

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2021/08/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『月とコーヒー』のショートストーリーから生まれた長編小説。 幻のインク〈六番目のブルー〉を求め彷徨う旅物語。 博物館の保管室で働く14歳のオリオ。 ある日、保管の記録に必要な万年筆のインク〈六番目のブルー〉がないことに気付く。 〈六番目のブルー〉 それはこの世でいちばん深い海の底の青色。 奥深くて華やかで悲しくて麗しくて涙が出てきそうで…一言では言い表せないほどの美しい色。 そして人生における師匠の魂が宿る色。 一体どんな”青”なのだろう。 読めば読むほど謎めいてくる。 そんな大切なインクを失くしてしまったオリオのインク探しの旅は、人との出逢いの旅でもあった。 次から次へと登場する個性的な人たちの導きによって〈六番目のブルー〉に無事辿り着けるのか、とても楽しみだ。 〈インク三部作〉の第一部。 この先、どんな出逢いが待っているのか、乞うご期待ということで。

Posted byブクログ