ののはな通信 の商品レビュー
ののとはな、二人の女学生による文通を「こういう時期、私にもあったな」と回顧しながら読み進めていると、ただ親交を深めているだけではないんだなと気付く。 二人の内に秘めるゆらめきが徐々に大きくなり、溶け合い、ひとつとなる。 二人は異なる人間なのに。 どうやら私は壮大で重厚で深い愛を目...
ののとはな、二人の女学生による文通を「こういう時期、私にもあったな」と回顧しながら読み進めていると、ただ親交を深めているだけではないんだなと気付く。 二人の内に秘めるゆらめきが徐々に大きくなり、溶け合い、ひとつとなる。 二人は異なる人間なのに。 どうやら私は壮大で重厚で深い愛を目にしてしまったのかもしれない。 私の知る愛は、私が一番大きい愛だと信じているこの愛は、あの愛は、果たして本当の愛なのだろうかと疑うほどに。 2026.4.9 読了
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時代は違うけど、小学生の頃よくやってた授業中に手紙をまわす女子特有のやつが共感。 途中で他の人に中身を見られないかドキドキしながらまわしてたのを思い出した。 他人の手紙交換の中身を見てる感覚で面白い。 言葉選びがすき。
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手紙のやりとりだけで進んでいく物語は初めてで、とても斬新でした。 ずっとラブレターを読まされる……? と思っていたら離別に離別を重ねていて、どこに着地するのかソワソワしながら最後まで読みました。 手紙とメールというラグがもどかしさと臨場感を引き出していました。 終盤、磯崎からののに言った「二人は似ている」が印象的でした。 それぞれに愛する人ができて、環境も生き方もガラリと変わったけど、何百通ものやりとりを経て心の深くで融合したところが滲み出てる……それも無自覚で、というのがなんともエロい。 悦子さんの死に目に立ち会えなかったことはののにとって相当なショックだった。今度ははなが生きているかも無事かも分からない中で待つことができるのは、ののの中で根付くはなとの絆をしっかり感じて信じる覚悟ができたからだと思った。 暗いことがあっても日常はくるし、相手を信じて日々をこなすことはけして悪いことではない。 そんなメッセージを感じました。
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説明もなく始まるののとはなのやり取りに最初こそ戸惑いましたが(どっちが書いてるのか分からなくなる!)、読んでいるうちにそれぞれの文体が分かってくる不思議。ののは自分かもしれない。はなは自分かもしれない。女同士の甘酸っぱくもリアルなやり取りに自分を重ねてしまいました。おもしろかったとは違う、ただ、読めてよかったと心から思える読後感です。すごい本でした。
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2人の書簡とメールだけで紡がれる小説。 名前のつけられない関係って素敵。 2人が心から思い遣っている姿をみて、 私もここまで誰かを受け入れたいと思った。
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2人の文通で話が進むのが初めてで新鮮だった。 文通って良いなぁと感じた。 手紙は完全に2人の世界でそこに引き込まれていく 感覚が楽しかった。 手紙を書きたくなった。
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☆3.5 260208 第一章だけだったら、読むのがしんどかった。 お互いにずっと依存している姿は怖い。 自分の知らない昭和末期から平成まで。 通信手段が進化することで、2人の距離が縮んだり離れたり。
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聖フランチェスカに通う野々原茜と牧田はな。彼女たちは、頻繁に文通を行って、ますます親交を深めている。庶民的な家庭で育ち、頭脳明晰、クールなのの。外交官の家に生まれ、天真爛漫なはな。時代を越え、紡がれ続ける二人の書簡で彼女たちの人生を垣間見る。 手紙だけでここまで描けるのは見事。...
聖フランチェスカに通う野々原茜と牧田はな。彼女たちは、頻繁に文通を行って、ますます親交を深めている。庶民的な家庭で育ち、頭脳明晰、クールなのの。外交官の家に生まれ、天真爛漫なはな。時代を越え、紡がれ続ける二人の書簡で彼女たちの人生を垣間見る。 手紙だけでここまで描けるのは見事。 設定を分かりやすくするためのト書きが一切無く、全て手紙の文面という趣向なので、読者は序盤に加工されていない設定をどかんと消化しなければならない。情報量は多いし、肝心な表現に最短距離ではたどり着けないし、ちょっと退屈に思う瞬間も少なからずあった。しかし、根気よく向き合うと見えてくるのは、非常にリアルな女子校の学生生活。どこか恥ずかしくも懐かしい見たことのある手紙。ああ、確かにこんな感じの手紙、書いてたな。文章に自分でツッコミを入れる感じなんか、本当にリアル。 中高の女友達の距離感がとてもよく描けている。 全ての人がそうでないかもしれないと前置きは入れるが、私の感覚とかなり近い部分があった。在学中、私は六年かけて作った居心地の良い仲間たちと、どっぷり快適な時間に浸った。ばらばらの大学に進学して、新たな大学生活。恋にバイトに全くの新生活に没頭し、まっさらな人間関係が始まった。それは、とても素敵で、私はもうあの頃の私じゃない、あの頃より大人で洗練されていると感じて、中高時代の仲間とは距離をとった。仲間たちだって様々に変化しているのに、それには全く気が付かないのだ。その後、就職して結婚して出産育児とライフステージが目まぐるしく変わった先で、私はまた中高時代を懐かしむようになる。大学で出会った人では私のルーツに迫れない。本当に私を理解してくれるのは、多感な時期に顔を突き合わせていたあの頃の仲間しか居ないと思うのである。くっついて離れてまたくっついて…ののとはなの時代の変遷を追う程に、よく描けているなあ、と思うのである。 女性同士の恋愛は、全く分からん。 別れても、相手が結婚しても思い続けるのは、これ異性だったら相当未練がましくて気持ち悪いだろうなあ。大人になってからは、はなよりもののからの感情が重くて、ちょっと胸焼けした。完全な親友というポジションを取れないなら、姿を消すべきでは…。女二人の関係性に誠意を感じず、少し減点した。
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手紙のやり取りを盗み見ている背徳感…!! 手紙には書かれていない部分に想像を膨らませながら読んでいて、楽しかった。 一言で言い表せないような特別な関係性って感じがたまらなく良き。 じっくり時間をかけて読んでみた。
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最初から最後までののとはなの手紙やメールのやり取りのみだと言うのに、学生時代から社会人まで、時の流れや二人が大人へなっていくさまが描かれていて、珍しいなと思うと同時に次第に二人の世界へとのめり込んでいった。高校時代の終わりの方の激しくも濃いやり取りの中にあるいくつかのフレーズは、...
最初から最後までののとはなの手紙やメールのやり取りのみだと言うのに、学生時代から社会人まで、時の流れや二人が大人へなっていくさまが描かれていて、珍しいなと思うと同時に次第に二人の世界へとのめり込んでいった。高校時代の終わりの方の激しくも濃いやり取りの中にあるいくつかのフレーズは、メモするほどお気に入りです。自分も相手も運命だと思い合えるような存在に羨ましさを感じました。
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