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Arc ベスト・オブ・ケン・リュウ の商品レビュー

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11件のお客様レビュー

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2024/01/23

空想によって構築された小説世界に、叙情が沁み渡る 家族への想いだったり、触れ合った関係の想いだったり 様々な語りに息づいている

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2023/11/25

この作家さんの作品を初読みです。 あまり外国の作家さんの作品を読むことがないが面白かった! 乙一ファミリー(?)のような世界観です。 ただ、読みにくい話も多々あります。最後までノリきれなかった話も… Arkは映画化されてるようで…。見てみたい。 アーク、もののあはれ、ランニン...

この作家さんの作品を初読みです。 あまり外国の作家さんの作品を読むことがないが面白かった! 乙一ファミリー(?)のような世界観です。 ただ、読みにくい話も多々あります。最後までノリきれなかった話も… Arkは映画化されてるようで…。見てみたい。 アーク、もののあはれ、ランニングシューズがお気に入りです。

Posted byブクログ

2023/02/18

中国生まれ米国在住。『三体』の解説文で知ったSF作家の短編集です。SFの硬質感がなく、どちらかというとマジックリアリズム的な雰囲気を感じました。心に染み入る物語で切ない余韻をもつ作品が多くその世界観は表紙にも現れています。早瀬耕に似てると思いました。

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2021/11/18

映画の番宣企画で短編集を編むという「暴挙」にもかかわらず、静謐な中にたぎるような情念がこもる粒揃いの名編がそんな思惑を雲散霧消してしまう。

Posted byブクログ

2021/09/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

静かに体の底のほうにぼんやりと明かりが灯るような短編たち。 虐げられている主人公が多くて、描き方によっては陰惨で、読み進めるのも躊躇うようなお話になりそう。絶妙な距離感と淡々とした静かな語りがラストにじんわりと染み入ってくる。 ファンタジーかと思っていたら、「人体の不思議展」のスライスされた標本にうっすらと産毛を見つけたときのように、急に目の前に現実を突きつけられるような、不思議な感覚の物語もあり。 文化や時代が違っても、人は何かと戦い続けてる。 老化と死を克服した「私」の物語「Arc」 「死のない人生は変化のない人生というのは、真実じゃない 恋に落ち、愛を失うこともある。すべての恋愛と結婚に、すべての友情ときまぐれな出会いに、円弧(アーク)があるの。はじまりと終わりが。寿命が。死が。もしあなたの求めているものが喪失なら、あなたがすればいいのは、待つだけ」 中国の農村からアメリカへ嫁いできた母と2世の息子。「紙の動物園」 数年置きに会いに来る、姿の変わらない母「母の記憶に」 「鉄槌」が地球へ。僕は父を感じながら。「もののあはれ」 介護の必要な母へ毎晩会いに行く「存在」 山奥の文字の無い部族で綴られる縄の結び目「結縄」 シューズ工場で搾取されるベトナムの女工「ランニング・シューズ」 満州兵に蹂躙された街で生き残るために足掻く娼妓「草を結びて環を銜えん」 妖怪退治師の前に現れた相手とは「良い狩りを」 

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2021/08/07

ケン・リュウのベスト短編集。収録作品はすべて読んだことがあるのですが、まだケン・リュウおよびSFに触れたことのない人に向けて貸し出せる一冊も欲しかったので購入。凄惨な歴史の中にも、もしくはテクノロジーが劇的に発達した世界でも、いつだって人間は人間であり自由な未来を持つことができる...

ケン・リュウのベスト短編集。収録作品はすべて読んだことがあるのですが、まだケン・リュウおよびSFに触れたことのない人に向けて貸し出せる一冊も欲しかったので購入。凄惨な歴史の中にも、もしくはテクノロジーが劇的に発達した世界でも、いつだって人間は人間であり自由な未来を持つことができるというメッセージを感じる。ランニング・シューズ→草を結びて環を銜えん→良い狩りを の順で〆るのが読者へ畳み掛けるかのようで非常に良かった。

Posted byブクログ

2021/07/24

『草を結びて環を銜えん』が一番好きだった。 それから、『Arc アーク』と『良い狩りを』も良い。 『Arc アーク』 自分の人生について、人を愛するということについて、何かを学ぶには人生は短すぎる。それでも、短い人生の中で、したいことをするために、とりあえず結婚してみるし、とり...

『草を結びて環を銜えん』が一番好きだった。 それから、『Arc アーク』と『良い狩りを』も良い。 『Arc アーク』 自分の人生について、人を愛するということについて、何かを学ぶには人生は短すぎる。それでも、短い人生の中で、したいことをするために、とりあえず結婚してみるし、とりあえず子供を産んでみる。でも、心が伴わないこともある。 死からの解放は、生からの解放でもあると思う。いつ死ぬかを決められる自由。それは、いつ何をするかを決められる自由だ。どのような円弧を描くか、どうやって円弧を閉じるか。円弧が閉じられれば、そこにあるのは完全な死であり、完全な生である。 『紙の動物園』 誰もが、人間であるということ。思考する人間であるということ。人から蔑まれていようとも、何も言わなくても、考えて、感じている。しかし人間は、時にそんな単純なことを忘れてしまう。だから、想像力が必要なのだ。 『母の記憶に』 何が幸せなのか。それを決めるのは自分自身だ。そして、幸せと不幸せは、よく似ている。また、自分の幸せは他の誰かの不幸せということもある。それでも人は選ぶしかない。自分が幸せだと思えるような道を。 『もののあはれ』 自己犠牲と言うよりも、万物は流転するということなのかもしれない。誰かが死に、誰かが生きる。誰かが生きていれば、世界は在り続ける。 『存在 プレゼンス』 自己満足のために、機械はとても役に立つ。何もしていなくてもしているような気分になり、最小限の動作で最大限の効果をあげる。誰にとって? その答えは自分自身が一番よく知っている。 『結縄』 古代文字と医学の組み合わせ。そして、F1問題。気候変動。現代人は、搾取することに長けている。人間は賢くなったのか、愚かになったのか。 『ランニング・シューズ』 悲しい物語。でも、ヅアンが幸せになったのなら、良かった。いつか朽ちていっても、誰かにこき使われる人生よりも良い。 『草を結びて環を銜えん』 誰かのために、ではなく、自分のために。誰かを助けることも、身代わりになることも、すべては自分が望んだこと。見返りを求めるわけでもなく、ただ運命に逆らってみせる。緑鶸(みどりのまひわ)は強い。 『良い狩りを』 時代が移り変わり、移り変わることによって、元の自分を取り戻す。諦めなければ、いつかきっと取り戻せる。艶(ヤン)は「生き延びるために学ぶのよ」と言う。知識がなければ、チャンスもつかめない。だから、学ばねばならないのだ。

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2021/07/22

「Arc」の映画化に合わせた、ケン・リュウのベスト短篇集。ベスト短篇集だけあって選定が良いし、1番好きな「良い狩りを」が最後に収録されていたのが何より嬉しかった。映画「Arc」公開記念としての石田慶監督とケン・リュウの対談、主演の芳根京子のメッセージは、映画を観た立場からすれば、...

「Arc」の映画化に合わせた、ケン・リュウのベスト短篇集。ベスト短篇集だけあって選定が良いし、1番好きな「良い狩りを」が最後に収録されていたのが何より嬉しかった。映画「Arc」公開記念としての石田慶監督とケン・リュウの対談、主演の芳根京子のメッセージは、映画を観た立場からすれば、もう一度映画を観たいと思わせる内容だった。

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2021/07/05

短編集9編+対談 Arcアークは先に映画を見たので、映画だけのシーンがかなりあるのに驚いたし、その書かれていないシーンを気に入ってたので、改めて脚本の力に気づかされました。最初のダンスシーン、寺島しのぶさんの糸を使ったポージングの迫力、映画って凄いです。もちろん原作あっての映画で...

短編集9編+対談 Arcアークは先に映画を見たので、映画だけのシーンがかなりあるのに驚いたし、その書かれていないシーンを気に入ってたので、改めて脚本の力に気づかされました。最初のダンスシーン、寺島しのぶさんの糸を使ったポージングの迫力、映画って凄いです。もちろん原作あっての映画です。 後は他で読んで気に入った作品ばかり集められているようで嬉しかったです。

Posted byブクログ

2021/07/05

まだ、表題作の、Arcしか読んでないですが、日本で言う、星新一的なポジション? もっともっと膨らませて描いてくれたらいいのになぁと思いました。 その分、モヤモヤの余韻がココロに残るけど、物足りなさもある。翻訳ゆえのところも否めない。

Posted byブクログ