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全員悪人 の商品レビュー

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41件のお客様レビュー

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2021/07/06

認知症当事者目線から見た日常が描かれており、これを読むと同じ状態の人にどう対応したらいいのかを考えながらも同時にいずれ来るかもしれない自分のその時も想像した 認知症の人が言う、物が移動してる、または無くなってる。等の猜疑心が強くなり他人に対して攻撃的になってしまうこの感じは映画...

認知症当事者目線から見た日常が描かれており、これを読むと同じ状態の人にどう対応したらいいのかを考えながらも同時にいずれ来るかもしれない自分のその時も想像した 認知症の人が言う、物が移動してる、または無くなってる。等の猜疑心が強くなり他人に対して攻撃的になってしまうこの感じは映画ファーザーでも感じた、第三者としてはそうなのかと思うが、当の本人が感じている恐怖を想像すると胸が苦しくなる 実際には親切にしてくれている家族、ケアマネ、ヘルパー、医療関係者が悪者に見え、逆に詐欺まがいの業者には警戒から入ったのに結果いい人に思えてしまうというパラドックスは何とも言えない気持ちになった 変に感動するような作りにせずある種淡々と終わり、あとがきでも必要以上な盛り上げを廃している点にこれは物語じゃないよ、見えてないだけでたくさん存在してるリアルなんだから。と言われてる気がした

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2021/07/03

介護する側でなくされる方の視点で思うままの心の動きを物語にしている。 今まで出来ていたことが出来なくなり妄想にも悩まされる認知症の私の不安。この物語は高齢ながら夫もいて息子夫婦もいて大切にされている。でも一人だったらどうなるのだろう。考えさせられる。

Posted byブクログ

2021/06/15

近所の書店を探し回って、ようやく購入できた。 認知症の人から見た世界の話。読み進めるにつれて、当事者と周囲の辛さが迫ってきた。私も行く道なのだと感じる。 介護を学ぶ留学生にも薦めたい。

Posted byブクログ

2021/06/13

すごいな、自分もこの中にいるかのような感覚。私も私の親もこの登場人物になる可能性は十分にあって。なので余計苦しい。本当の悪人も出てきます。

Posted byブクログ

2021/06/11

最近両親の介護が始まり、他人事ではなくもうすぐこう言う感じになるのか…と少し不安な気持ちになりましたが、介護される側の気持ちも少しわかったような気がします。 登場人物のあなたや息子さんがお母さんを責めないことところで、自分も同じようにできたらと思いました。 普段の読書とは違って、...

最近両親の介護が始まり、他人事ではなくもうすぐこう言う感じになるのか…と少し不安な気持ちになりましたが、介護される側の気持ちも少しわかったような気がします。 登場人物のあなたや息子さんがお母さんを責めないことところで、自分も同じようにできたらと思いました。 普段の読書とは違って、リアルで色んなことを考えさせられました。

Posted byブクログ

2021/06/03

認知症にかかった81歳の老婆の身に起こる日常のあれこれを彼女の目線で描く物語。 歳を取り、出来ないことも増え、他人から軽んじられることも増える。それでも本人はいたってしっかりと昔のままのつもりでいるから噛み合わない。そんな彼女から見ると周りはみんな悪人に思えるという話は、コミカル...

認知症にかかった81歳の老婆の身に起こる日常のあれこれを彼女の目線で描く物語。 歳を取り、出来ないことも増え、他人から軽んじられることも増える。それでも本人はいたってしっかりと昔のままのつもりでいるから噛み合わない。そんな彼女から見ると周りはみんな悪人に思えるという話は、コミカルタッチながらその実深く身につまされる。 認知症の高齢者の孤独や不安、変化への恐れや苦しみ、孤立や焦燥感がひしひしと感じられる。誰にでも起こりうることだからこそ他人事とは思えず、読んでいてもどかしく、時に切ない。自分の親のこととしても、また、そんなに遠くない将来の自分のこととしても読めるだけにシビアな話。 「認知症はね、大好きな人を攻撃してしまう病なんですよ」 あとがきの地域包括センター職員の言葉が沁みました。

Posted byブクログ

2021/06/01

認知症世界の住人となり 困らせたり笑わせてくれた晩年の母のことを重ね合わせながら懐かしく、あっという間に読了。 登場人物もれなく(当事者から見たら)全員悪人だけど中でも水道ポリスと魚屋の悪人ぶりは別枠で震えてしまう…勉強にもなりました。

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2021/05/09

とても読みやすいしおもしろくて、あっという間に読み終わった。 来たる日、私も「あなた」のように冷静に家族を守れるかしら…。

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2021/05/09

介護保険法に謳われている「尊厳の保持」という理念を、書くという方法で守っているのだと感じた。 「人生の先達に対する敬意に近い感情」と村井さんは書いている。 嫁として、家族として、お義母さんの日常をサポートして寄り添う一方で、物書きとしての冷静な視線でお義母さんの見る世界を一緒に...

介護保険法に謳われている「尊厳の保持」という理念を、書くという方法で守っているのだと感じた。 「人生の先達に対する敬意に近い感情」と村井さんは書いている。 嫁として、家族として、お義母さんの日常をサポートして寄り添う一方で、物書きとしての冷静な視線でお義母さんの見る世界を一緒に視ている。 周囲が戸惑う「なんで?」の答えを、村井さんは理解し、代弁する。 「実の親の介護を、同じような気持ちで出来ていただろうか。想像しただけで無理だとわかる」(よみタイ「犬と本とごはんがあれば」2020.7.27) 嫁だからできること、実の子どもにしかできないことがある。ケアマネやヘルパーだからできることがある。隣近所の人にしかできないことがある。 相手への「敬意」をもって、それぞれの立場でできることをする。 老いていく親たちを抱え、自分の若さにも自信がなくなってきた私ができることは、そう覚悟をするための、心の準備を折に触れ繰り返すだけだ。

Posted byブクログ

2021/05/03

親が認知症になってからでは読むのが辛くなるかもと思いすぐに読んだ。1時間ほどで読める量だし、筆致も軽やかで読みやすい。それでもやはりつらく、あとがきの最後の言葉には涙が出た。

Posted byブクログ