すみれ荘ファミリア の商品レビュー
読めば読むほど雲行きが怪しくなっていって、どうなるの?どうなるの?と思いながらあっという間に読めた。凪良ゆうさんの作品は、それぞれの作品で色が違うけど、伝えたいことや気持ちに一貫性があるなと思った。
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下宿屋すみれ荘に住む人たちと、管理人の一悟とのほのぼのした日常…ではなく、普通に見えるけど、みんなそれぞれの内面に抱えている毒。それがだんだん表に出てきて。 一番堪えたのは、「不条理な天秤 母の告白」の章かな。 そして短編「表面張力」も、結構ゾワっときた。
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家族の愛や、人間の優しさ、普通って何だろう。 とある下宿「すみれ荘」の管理人と住人たちの話。 凪良ゆうさんの作品はこれで読了3冊目でした。 どの本もテーマが一貫していて、毎回少しずつ異なった形で心をゆさぶられ、優しさに包まれます。 人間の不可解さに少し怖くもなります。 うまく...
家族の愛や、人間の優しさ、普通って何だろう。 とある下宿「すみれ荘」の管理人と住人たちの話。 凪良ゆうさんの作品はこれで読了3冊目でした。 どの本もテーマが一貫していて、毎回少しずつ異なった形で心をゆさぶられ、優しさに包まれます。 人間の不可解さに少し怖くもなります。 うまく言葉で表せませんが、この作品は、個人的に すごく好きなお話でした。和久井さんに幸あれ。
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なんてお人好しの管理人室代理なんだろうと思いましたが、そこが魅力でもありました。 芥がアヤシイ匂いプンプンだったけど、根は良い人で良かったです。 家族愛、兄弟愛が感じられた作品でした。 母親が芥と離れてしまった訳は悲しかったです。
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人には表と裏がある。そのどちらもその人自身であるとわかっているのに、裏を知ると気味が悪くなる。 何かに縋りたいし、嫌なことには目を逸らしたい。その塩梅が難しいんだよな。
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すみれ荘にに下宿している人たちそれぞれの物語。特にPMSで月の半分は泥のようになっているという美寿々さんの言葉が結構好きだったな。私もすみれ荘に下宿したい。(青子さんとか怖い人のいないすみれ荘に)
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初・凪良ゆうさん。一気読み。 なるほど、衝撃的だった。住人たちの心温まるつながりの物語かな?などとかかっていったら、えらい目に遭う展開。 いくつかの心理的なトリック、短編をつなぎ、それぞれの登場人物に焦点を当てながら、物語が思わぬ方向へと展開していく。実はこの人いい人だったのね、...
初・凪良ゆうさん。一気読み。 なるほど、衝撃的だった。住人たちの心温まるつながりの物語かな?などとかかっていったら、えらい目に遭う展開。 いくつかの心理的なトリック、短編をつなぎ、それぞれの登場人物に焦点を当てながら、物語が思わぬ方向へと展開していく。実はこの人いい人だったのね、とか、こいつが犯人、とかのレベルじゃない。誰の、どの行動にもきちんとした心理の裏付けがあり、その恐ろしい感覚を目の前に突きつけられるのだから。 ミステリや推理が苦手だけれど、人間の感情に揺さぶられながら解き明かされる感覚を初めて味わったような気がする。 何を書いてもネタバレになるのでここには書けない。
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久しぶりの小説読破。 芥の感情を一切入れない事実だけを捉えた価値観がアバンギャルド?で凄く刺さった。 知らないままでもいいんだと、正解はないんだと感じた。喜怒哀楽を持つ僕にとって、やはりモノの見方には感情が入るし、大多数の意見が入ることもある。そこに正解なんかはない。芥が青子に対...
久しぶりの小説読破。 芥の感情を一切入れない事実だけを捉えた価値観がアバンギャルド?で凄く刺さった。 知らないままでもいいんだと、正解はないんだと感じた。喜怒哀楽を持つ僕にとって、やはりモノの見方には感情が入るし、大多数の意見が入ることもある。そこに正解なんかはない。芥が青子に対して言っていた「ありのままの自分ってなんだ?自分が何者なのか、何を望んでいるのか、みんなそんなにはっきり把握しているのか?少なくとも、俺は自分のことなのにわからないことがたくさんある。自分ですらわからないものを、他人がどう赦して受け入れるんだ。そもそも赦されなくても、受け入れられなくても、生きていくことに変わりはないだろう?」と言うセリフがとても自分に刺さった。 他にも好きな文章を2つあげる。なぜ幸せという言葉は口にするとひどく薄っぺらなものに変わるんだろう。と大多数の意見なんてユメマボロシでしかないんだから。である。凄く個人的に多様性という言葉があまり好きではない。その言い換えとして凄く腑に落ちたのがこの言葉である。 少し離れていた読書であるが、やはり読書は楽しいものだと再認識した。一気に読む癖があるので、ハードルが上がるが、少しずつ読んで習慣化していきたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
物語なので丁度そのシーンに遭遇したり、謎が解けたりするわけだけれど、現実は謎のまま、あるいはそれすら気づかずに終わる事もあるのだろうな、と。 まくしたてたりするシーンも、現実そんな一気に言語化して嚙まずに言い切れるのって凄いなぁ、とか思ってしまうのは、登場人物達が本当に存在するかのように感じたからだろうか。 飲み物への混入も放火も驚きだけれど、 最初の一歩は小さくて、やる前は何度も躊躇して けれど一回やってしまったら次やるのは簡単で。 例えば刑務所にいる人に 本当に一番最初に犯した罪を尋ねたら、ムショ暮らしをしたことない人でさえ驚くような些細な事だったりするのだろうか、とふと思った。 恥ずかしながら自分はPMS 月経前症候群を知らなかったので それこそ気づかずに誰かを傷つけたり不快な思いをさせたりしているのだろうけれど、積み重なった時にトドメの一撃を食らわせてしまったらどうなるのだろうな。。。 自分の好きな人、出かけたい、とか話したい、を超えた恋愛感情で好きな人が自分と結ばれずに、けれど身内として付き合っていかなければならないって どんな気持ちなのだろう。。 それすらも時間の経過で何とかなってしまうものなのだろうか。 登場人物達のその後は背景についてつらつらと考え込んでしまう作品。
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最初はほんわかしたミステリーかと思ったけど後半一気に展開が変わってかなり現実的な仄暗さを持つミステリーで面白かった。 また巻末の表面張力も人間的なホラー感があって面白かった。あとがきにもあったように「普通の人たち」が出てくる物語なのに「普通」ってなんなのか。自分が見ているあの人、...
最初はほんわかしたミステリーかと思ったけど後半一気に展開が変わってかなり現実的な仄暗さを持つミステリーで面白かった。 また巻末の表面張力も人間的なホラー感があって面白かった。あとがきにもあったように「普通の人たち」が出てくる物語なのに「普通」ってなんなのか。自分が見ているあの人、この人は何用のこの人なのだろうか。仕事用、知人用、恋人用…私はこの人をどれだけ本当に知っているのだろうか。 人の見方がほんの少し変わるかも。
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