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進化思考 の商品レビュー

4.3

31件のお客様レビュー

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2021/10/10

イノベーションを創造する思考法というのは、デザイン思考をはじめ、いろいろあるけど、それらを見事に統合したような本。 統合というと、あまりクリエイティヴなものに聞こえないかもしれないけど、これまで別のものと思われていたものが組み合わされるというのがイノベーションだという説にしたが...

イノベーションを創造する思考法というのは、デザイン思考をはじめ、いろいろあるけど、それらを見事に統合したような本。 統合というと、あまりクリエイティヴなものに聞こえないかもしれないけど、これまで別のものと思われていたものが組み合わされるというのがイノベーションだという説にしたがえば、この本における統合はとてもイノべーティブ。 そして、その根っこには、進化論という骨太のコンセプトがあって、進化というのは、言うまでもなくダイナミックなプロセスであるわけだから、統合のかたちも静的なフレームワークに整理されるものではなくて、ダイナミックなもの。 これは、ツールであるとともに、一つの思想である。実際、参照されている本もかなり根源的な本が多い。 ツールとしては、デザイン思考に近いんだけど、たくさんのアイディアを捻り出すための視点が整理されているし、たくさんのアイディアから選択していくときの視点やロジックも整理されている。 しばしば、右脳的なもの、全体論・システム的なものに比重が置かれるイノベーションに、ロジカルな思考とか、分解して考えることの重要性をしっかりと位置付けてあるところに納得感があった。 これ以上の内容は本を読んだ方がいいと思うので、紹介しない。おすすめです。

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2021/10/08

創造性とは何か探求していった先に、バカと秀才の2つの知性に辿り着いたところは、読んでてストンと納得しました。 アイデア発想、デザイン思考、コンセプトメイクなとで出てくる知識を体系的にまとめた1冊。 遊びと好奇心をもって根気強く進めていったところに本当のクリエイティブが宿るという...

創造性とは何か探求していった先に、バカと秀才の2つの知性に辿り着いたところは、読んでてストンと納得しました。 アイデア発想、デザイン思考、コンセプトメイクなとで出てくる知識を体系的にまとめた1冊。 遊びと好奇心をもって根気強く進めていったところに本当のクリエイティブが宿るという筆者のメッセージが節々で伝わりました。

Posted byブクログ

2022/05/11

「創造」とはいったいなんなのか。「創造性」はセンスであり、生まれ持ったものなのか。なぜ自然の創造物は人間が作ったものより美しかったり長持ちしたり優れているのか。こういった根源的な問いに対し、「進化」という全生物が本来的に持っている「創造性」に照らし、比較・分析・解説するもの。キー...

「創造」とはいったいなんなのか。「創造性」はセンスであり、生まれ持ったものなのか。なぜ自然の創造物は人間が作ったものより美しかったり長持ちしたり優れているのか。こういった根源的な問いに対し、「進化」という全生物が本来的に持っている「創造性」に照らし、比較・分析・解説するもの。キーワードは「適応」と「変異」。まさに進化学で取り扱うような題目だが、創造性の分野でもばっちり当てはまる。「変異」においては、常識に囚われない変わったこと、これまでと異なることを意図的・積極的にかつ数多く生み出すこと。「適応」みおいては、周囲との関係性(理解や敬意、共感など)から評価し、収斂させていく。この本ではこのほかにも「創造性の五原則」「自然選択のチェックリスト」「9つの変異パターン」など原理原則を端的に表現したもののほか、仕事でも使える50個の「進化ワーク」が掲載されているので、日常的にも役立つ情報が満載。進化と創造についての哲学的な思考もできるし、こりゃすごいよ太刀川さん。

Posted byブクログ

2021/08/13

そこそこ切実に創造したい!デザインしたい!とかの欲求がないとかったるくなってくる。やや冗長で淡々とした進行なので。あくまで抽象的な方法論を提示してるだけなので。目的意識を要するような。

Posted byブクログ

2021/08/08

生物の多様性を創り上げた進化を知れば、人間が歩むべき創造(=デザイン)の手法が見えてくる ただし、それは生物と人間がこれからも共生出来て初めて実現するもの そのためには全ての創造は進化の先生である生物に敬意を払い、自然が歩んだ変異と適応を同じく繰り返すことで、初めて前例を超え...

生物の多様性を創り上げた進化を知れば、人間が歩むべき創造(=デザイン)の手法が見えてくる ただし、それは生物と人間がこれからも共生出来て初めて実現するもの そのためには全ての創造は進化の先生である生物に敬意を払い、自然が歩んだ変異と適応を同じく繰り返すことで、初めて前例を超えるイノベーションが生まれる とまぁ、ここ最近量産されるなんちゃってSDGs特集を読むよりよっぽどためになる素晴らしい本でした コロナも災害も行き過ぎた人間の自然へのいじめが招いた復習であり、これからは生物の進化に争うような商品やサービスは地球パイセンが黙ってないでしょうね よくよく考えれば当たり前のことなのに、調子こくと忘れがちなので、常にそばに置いておきたい一冊

Posted byブクログ

2021/08/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

良書! 創造のプロセスを進化に照らし合わせて追求していくことご面白かった。 適応の時空観学習を実践していこうと思った。

Posted byブクログ

2021/08/02

アイデア・創造性。 なんとなく意味がわかるけど、曖昧だった表現に意味付けされていく感覚が心地よかった。 生物学的観点から思考法に落とし込んでいく流れは見事。しっかりと腰を据えてワークなど取り組みたいが、全体量がすごいことになるのでいくつか保留。 ワークの難しさや、xの決めづらさ...

アイデア・創造性。 なんとなく意味がわかるけど、曖昧だった表現に意味付けされていく感覚が心地よかった。 生物学的観点から思考法に落とし込んでいく流れは見事。しっかりと腰を据えてワークなど取り組みたいが、全体量がすごいことになるのでいくつか保留。 ワークの難しさや、xの決めづらさなどがあったので、感覚としては4.5の評価。

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2021/05/29

発散と収束に生物進化のエッセンスを取り入れているということかな。目的とかどうあるべきかを考え抜くのが大事だと思っている。だから先にここでいう適応が必要じゃなかろうか。自然選択というか適合じゃないのか。というあたりがしっくりきてない。読み物として面白い。

Posted byブクログ

2021/05/26

進化の本質を捉えようと、生命の神秘に真摯に向き合ってまとめた本。多様な情報の大海原の中で、書籍の役割はこのような統合化にあるなぁと改めて感じました。息子と図版を見ながら進化についてあれこれ語るのもよし、仕事に活かそうと事典的に使うもよし、いろいろと楽しめそうです。

Posted byブクログ

2021/05/08

・そもそも失敗=変異的エラーがなければ、成功=創造的進化もないのだ。我々は失敗を悪しき経験としてとらえてしまい、挑戦を躊躇する ・失敗したわけではない。それを誤りだといってはいけない。勉強したのだといいたまえ(トーマス・エジソン) ・時空間学習の観点  (内部)解剖:中身を分けて...

・そもそも失敗=変異的エラーがなければ、成功=創造的進化もないのだ。我々は失敗を悪しき経験としてとらえてしまい、挑戦を躊躇する ・失敗したわけではない。それを誤りだといってはいけない。勉強したのだといいたまえ(トーマス・エジソン) ・時空間学習の観点  (内部)解剖:中身を分けて理由を観察する  (過去)系統:物事の古くからの文脈を知る  (外部)生態:物や人のつながりを理解する  (未来)予測:未来の課題を知り希望を描く ・難しい問題に出会ったときには、その問題を階段だと思って一段一段に分解して、一段ずつ上るべし ・モノに秘められた目的は、入れ子構造の内側から外側へ向かって広がっていく。外に広がる本質的な意図を探れば探るほど、人類史上の普遍的な観点とつながり、内部は外との生態的な関係や、過去からの系統的関係へとつながっていく ・モノに秘められた目的を読み解き、それぞれの部位が持つ本来の意味や目的、機能を読み解こう。そうすると、モノ本来の存在理由も明確に浮かび上がってくる ・道具の系統樹を見ると、時代とともに方法‘HOW’は変異し続けるが、本質的な創造の目的’WHY’はほとんど安定的に変わらない ・モノを取り巻く状況(WHEN/WHERE)を空想してみよう、その場所に足を運んだりして空気を肌で感じてみよう。そして新しいものを想像したいなら、理想的な状況を想像しよう。適応のシナリオをイメージ通りに描くためには、場所的・時間的な状況を想像する解像度が求められる。すでに解決された状況をイメージする力を養えば、次の方向がおのずと浮かび上がるものだ ・iPhoneはAndroidの出現により競争的な共進化が引き起こされた。その競争を予見し、進化の競争に勝てる体制をイメージしておくことが大切だ。そして逆説的には、進化を早めたいのなら、領域内に適切なライバルを作ることもまた、共進化の近道となるだろう ・重要なのは、組織全体で機能を果たすためには、目的やルールをきちんと保持することである ・真に強固な共生関係は、お互いを深く理解した特殊な個と個の間に起こるということではないか。きわめて個人的な痛みや経験に寄り添う声が、強い共感を生むこともある ・社会には、それぞれの立場の人ごとに違う観点があり、だれに寄り添うのかによって、創造のフィールドが無限に広がっている ・イノベーション:まだつながっていない距離の遠い領域同士を結合させること ・自分の欲求を素直に認めることは構わない。けれど、その欲を大きくとらえると、我は我々のこととなり、広いつながりを自分の一部としてとらえることができる ・バックキャストのすばらしさは、その景色を想像するだけで、そこへ至る階段を私たちが意識せざるを得なくなることだ。 ・関係は、内部の構造から外部の生態系まで空間的に広がり、また過去から現在、そして未来に至るまで時間的に広がっている。時空間学習で探求した見えないつながるのすべてがそのものの適応を決定し、それが形態や機能に昇華する ・解剖的に、内側を丁寧に読み解き、可能性に目を配る愛情は「理解」であろうか  系統的に、過去からの流れを引き受け、願いを受け取る愛情は「敬意」だといえる  生態的に、相手の視点に立ち、つながりと思いに共鳴する愛情は「共感」と呼ばれる  予測的に、子孫の将来を願い未来の地球や人々に託す愛情は「希望」なのである ・創造性の五原則  変異:明確で非常識な挑戦を繰り返したか  解剖:シンプルで無駄がなくゆるぎないか  系統:過去からの願いを引き受けているか  生態:人や自然の間に美しい関係を築くか  予測:現在を触発し未来に希望を与えるか

Posted byブクログ