スモールワールズ の商品レビュー
ミステリー連作短編集。 ネオンテトラの小さな水槽の世界感から始まり、 ラストにまた登場してきたので、 思わず、「ネオンテトラ」を始めから読み始めたくなった。 一人一人の世界は、皆、小さな閉ざされた世界。 他者の世界とまるっきり一緒に溶け合うことはない。 たとえ、夫婦や家族であ...
ミステリー連作短編集。 ネオンテトラの小さな水槽の世界感から始まり、 ラストにまた登場してきたので、 思わず、「ネオンテトラ」を始めから読み始めたくなった。 一人一人の世界は、皆、小さな閉ざされた世界。 他者の世界とまるっきり一緒に溶け合うことはない。 たとえ、夫婦や家族であっても、その人の世界全てを知ることはできない。 「魔王の帰還」が一番心に残った。 笑って泣けた。 「花うた」、 とても切なく感じた。 「ピクニック」、 これは、ホラー!
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すごいなー、愛なんだな、と思う。 物語に愛が散らばっている。 悪態をついても、過去を忘れても、未来がどうなっても、赦さなくても。 「ネオンテトラ」は「式日」につながっていくが、もう一度読んで、深いところまで分かりたい、と感じた。 初めて読んだのは「光のとこにいてね」だったが、こち...
すごいなー、愛なんだな、と思う。 物語に愛が散らばっている。 悪態をついても、過去を忘れても、未来がどうなっても、赦さなくても。 「ネオンテトラ」は「式日」につながっていくが、もう一度読んで、深いところまで分かりたい、と感じた。 初めて読んだのは「光のとこにいてね」だったが、こちらのほうが断然好き。書店員さんが推したように、私にとっても宝物のような一冊になりました。
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6編からなる短編集。 個人的には 魔王の帰還、花うた、愛を適量の 3編が心に残りました。 3話のピクニックはゾワっとしました... ゾワッとしたりほっこりしたり いろんな形の話が詰まった本でした!
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少しダークな、人の暗い部分や生きづらさを描いた短編集。 でも読了後に暗い気持ちになるというよりか、その中に少しの希望や救いが感じられて、生きるヒントを貰えるような気持ちにもなる。 どの話も没頭して読みましたが、魔王の帰還は思わず泣いてしまったかな。 また読み返したい一冊です。
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星4.1 the恋愛て感じの作品が集まってるかと思えば 複雑で不器用な人達の短編集て感じ。 どの作品もテイストが違ってて 飽きずに一気見した。 感動で涙がとまらないのもあればイヤミスも入ってきたりして、読んでてワクワクが止まらなかった。 どれも好きだったけど1番心に来たのは「花う...
星4.1 the恋愛て感じの作品が集まってるかと思えば 複雑で不器用な人達の短編集て感じ。 どの作品もテイストが違ってて 飽きずに一気見した。 感動で涙がとまらないのもあればイヤミスも入ってきたりして、読んでてワクワクが止まらなかった。 どれも好きだったけど1番心に来たのは「花うた」かな。「魔王の帰還」は1番ニヤニヤした。 初めての一穂さんの作品だったけど 他の作品も読みたいな。 この人の心理描写の書き方が好みすぎる。
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家族の話、特に子どもが不幸なものはキツい。読みながら泣いてしまう。「花うた」は「ケーキの切れない非行少年たち」を知っているとより解像度が上がるかな。内容の重さのわりに文章は軽めで読みやすい。連作集なのでお腹いっぱいって感じで続けてこの作家さんの作品を読もうという気にはならなかった...
家族の話、特に子どもが不幸なものはキツい。読みながら泣いてしまう。「花うた」は「ケーキの切れない非行少年たち」を知っているとより解像度が上がるかな。内容の重さのわりに文章は軽めで読みやすい。連作集なのでお腹いっぱいって感じで続けてこの作家さんの作品を読もうという気にはならなかった。また話題作が出たら読むかもしれないけど。
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狭い世界で、もがきあがく人達の愛情の物語でした。ぞっとするものもあれば、少し分かる気がするものまで。濃い短編集でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
直木賞にノミネートされる出来というのは理解出来る。人間の描写が良い。 「ネオンテトラ」 52ヘルツに続いて、大人の女性と中学生の男子の組み合わせにちょっとげんなりした。同性同士だったらどうなってたんだろう。 最後に出てきたトラック運転手が次の作品の真央。 「魔王の帰還」 お姉さんの存在が良い。なんか試験の問題にも使えそうな文章だな、と感じた。 これも後半の赤子死亡のニュースが次の作品に関わる。 「ピクニック」 作風としてはちょっと辻村深月っぽいミステリーで面白かった。幽霊視点なの良いな。てか、赤ん坊の事故怖い。なるほどね。 これも弁護士が次の作品のキャラになってる。 「花うた」 アルジャーノンっぽい。ただ、秋生の文体がちょっと賢すぎる。勉強したのかな?言動からして地頭も良くなさそうなので、言葉選びが不自然だなと感じた。 どうして籍を入れることになったのか考えながら読んだ。最後の物語を含めて面白かった。泣いた。 深雪の様子を見に来てくれた元同僚が次の作品の娘かな。 「愛を適量」 最後の金の持ち逃げが意外すぎて面白い。歩み寄ろうとしてて偉いよ。 とりかへばやは昔読んだ。楽しく読んでたが、娘の方が同僚に手を出されて子供まで産むところがショックだったのを思い出す。結局、元に戻るのがバッドエンドだなって感じ。 「式日」 後輩の父親のエピソードで最初の話の中学生男子かと思い至る。そして先輩も恐らく男性なんだろうが、ボカされて、名前も無い。その距離感は良いな。そして、この後輩はバイクで高速走ってトラックに追突されて亡くなり、先輩がネオンテトラを引き取るのかもしれない。そんな未来を考えた。 全体的に現代の問題を身近に感じやすいように配置されていて面白かった。恩田陸だったらもっと他人事に描くんだろうな、そこが私にとって恩田陸の好きなところなんだろうな、と感じた。 凪良ゆうも町田その子も一穂ミチも、なんかっぽい作風だな、という結論。こういうのが今の流行りってことなんだろうか。自分には決定的に合わないが、楽しく読めるし泣けるしっていうところ。またなんか大賞とか取るなら読むかなあ。でももう凪良ゆうは読む気無くなっちゃったな。
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終わりまで読むと、また始めから読みたくなる。少しづつ繋がっている短編小説。構成はよくあるけど、ゾワっとする感覚と、ほっとする感覚があり、生きるとはそういうことの連続なのか?自分の中にも、優しさと冷たさが両立しているなと改めて実感した。 再読必須の本。良かった。
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私の感受性は感応しやすく、読んでいて重苦しく憂鬱な気分になり、現実感が強いこの作品に途中で「あーこれは苦手」とも思いましたが、何故か続きが気になり読了。 伏線や構成が見事。後半の話が良かった。 生死は必然。誰もが激動の人生を送る。
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