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人類とイノベーション の商品レビュー

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26件のお客様レビュー

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2021/05/30

先史の農業革命から、電球・飛行機・水道といった有名な事例、さらには遺伝子編集といった最新のものまで、人類の歴史におけるイノベーションの数々を丁寧に掘り下げることで浮かび上がるイノベーションの本質的なメカニズムや阻害要因などを明らかにした一冊。 著者は、過去のイノベーションの分析...

先史の農業革命から、電球・飛行機・水道といった有名な事例、さらには遺伝子編集といった最新のものまで、人類の歴史におけるイノベーションの数々を丁寧に掘り下げることで浮かび上がるイノベーションの本質的なメカニズムや阻害要因などを明らかにした一冊。 著者は、過去のイノベーションの分析を通じて、それらの事例に共通するのは”一握りの天才の閃きによる画期的な発明がもたらした成果”などではなく、むしろ「偶然の発見」や「既存のアイディア同士の新たな組み合わせ」、さらにはそれらを「試行錯誤」を繰り返しながら漸進的に進化させることにより、やがて安価で実用的かつ信頼性の高い製品やサービスとして定着していく一連のプロセスであるとして、そのようなイノベーションを育むためには、リスクテイクや失敗に寛容で、実験と学習を繰り返すことができる環境が不可欠であると主張する。 イノベーションこそが人類の発展を支える礎と信じて疑わない著者からすれば、イノベーションはこれまでも常に既得権益との戦いの歴史であり、今日でも遺伝子組み換え作物や原子力発電に対する否定的な見方、GDPRのような「予防原則」に基づく規制、さらには知的財産保護までもが、イノベーションを減速させ、社会の健全は発展を阻害しているとして、イノベーションを取り巻く欧米各国の状況に警鐘を鳴らす。”イノベーション・レッセ・フェール”ともいうべき「一方の極論」として耳を傾ける価値はある。

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2021/05/28

イノベーションの説明が雑多で著者の主張に合う事例を抽出したような印象を受けた GM作物・原子力発電規制に対する見解が独特なので一般的な意見と角度を変えて比較する必要がありそう 急遽追加されたcovid19寄稿は抗ウイルス薬を期待しているがオワコンとされたワクチンが切り札となりつつ...

イノベーションの説明が雑多で著者の主張に合う事例を抽出したような印象を受けた GM作物・原子力発電規制に対する見解が独特なので一般的な意見と角度を変えて比較する必要がありそう 急遽追加されたcovid19寄稿は抗ウイルス薬を期待しているがオワコンとされたワクチンが切り札となりつつ有る現状からは近未来というか翌年の予測すら難しい事が実感できる

Posted byブクログ

2021/05/25

具体例や巻末にアイデアはたくさん出ている。 しかし、それを行うのに何が必要かをもう少し多く記載してもらえればよりよかったのかもしれない。

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2021/05/05

前半は面白かったが、後半の著者の考察、意見はいまいち。著者が、新自由主義者で、反ヨーロッパであることが読んで分かる(著者はイギリス人)。イノベーションの悪い面についても言及が必要だと思うが、それは全くない。最後のcovid19後の寄稿も発生直後に書いたものであることを差し引いても...

前半は面白かったが、後半の著者の考察、意見はいまいち。著者が、新自由主義者で、反ヨーロッパであることが読んで分かる(著者はイギリス人)。イノベーションの悪い面についても言及が必要だと思うが、それは全くない。最後のcovid19後の寄稿も発生直後に書いたものであることを差し引いてもあまり納得感はない。

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2021/05/05

マット・リドレー「人類とイノベーション」読了。イノベーションは発明とは異なる、また、科学より先に生まれるという事が印象に残った。その本質は、見つける事でなく、見つかったものを如何にエネルギーを活用しありえないものを作りそれを広めていく事にある。例えば海運業界のコンテナ。イノベーシ...

マット・リドレー「人類とイノベーション」読了。イノベーションは発明とは異なる、また、科学より先に生まれるという事が印象に残った。その本質は、見つける事でなく、見つかったものを如何にエネルギーを活用しありえないものを作りそれを広めていく事にある。例えば海運業界のコンテナ。イノベーションが何かを明確に区別し考える事ができればと思う。

Posted byブクログ

2021/04/15

”イノベーション”というのは、多数派ではないこと=周りに理解されないことに耐えて地道にやり続ける、たくさんの失敗にめげず修正をやり続ける、ということなのがよくわかる。政府の考える「選択と集中」はまったく逆。 よく誤解されているような”一人の天才のヒラメキ一発”によるものでもまった...

”イノベーション”というのは、多数派ではないこと=周りに理解されないことに耐えて地道にやり続ける、たくさんの失敗にめげず修正をやり続ける、ということなのがよくわかる。政府の考える「選択と集中」はまったく逆。 よく誤解されているような”一人の天才のヒラメキ一発”によるものでもまったくない。むしろ対極にあるものだ。 凡人がよってたかって時間をかけて出来てきたものが現在”イノベーション”と呼ばれているものなのだ、ということを大量の実例を挙げて実感させてくれる。 何か新しいことをやりたいと思っている人は読むべき。

Posted byブクログ