人類とイノベーション の商品レビュー
農業の発生とENIACと予防接種や蒸気機関を同列に並べる手法はとても興味深い。モノの見方の観点を変える訓練になる。
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イノベーションとはどういったことか知りたい人におすすめ。 【概要】 ●各分野のイノベーション エネルギー、公衆衛生、輸送、食料、ローテク、通信とコンピュータ、先史時代 ●イノベーションの本質、経済学 ●偽物のイノベーション ●イノベーションへの抵抗 【感想】 ●歴史から見た...
イノベーションとはどういったことか知りたい人におすすめ。 【概要】 ●各分野のイノベーション エネルギー、公衆衛生、輸送、食料、ローテク、通信とコンピュータ、先史時代 ●イノベーションの本質、経済学 ●偽物のイノベーション ●イノベーションへの抵抗 【感想】 ●歴史から見たイノベーションを各分野において説明している。雑学として読むのも面白いと思った。 ●イノベーションを示す際にはいろいろな抵抗があるのも良く理解できた。過去の例を見れば枚挙にいとまがない。社会の発展にはイノベーションが必要であるため、イノベーションを阻害することがあってはならないと思った。 ●改革に自由な発想は必要であり、アイデア出しの時点で真っ向から否定するのはよくない。ただし、明らかに組織の目的と合致していないものは不要であるため、別の機会を得て提示する必要があるのだろう。
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電球、飛行機からエネルギー、食料、衛生、など多岐にわたる領域の「イノベーション」の豊富な事例紹介。とくにそれらが生み出された過程について。 それらを俯瞰してイノベーションの再現性を考察しつつ、最後はいまの特許制度がこれを阻害している、と締めている。
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イノベーションは圧倒的な飛躍によるオリジナリティ溢れるものではなく、連続するプロセスである。 だから同時期に類似の発明がされている。 またイノベーションを起こすには自由と協力が必要だ。
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とても面白い本でした。 イノベーションは自由から生まれる。 イノベーションと発明はイコールではない。ハイデルベルクは発明者でもイノベーションを生んだのはルター。 イノベーションはあるアイデアとほかのアイデアの組み合わせであり、それを生み出すための中心的な概念が自由。 自由...
とても面白い本でした。 イノベーションは自由から生まれる。 イノベーションと発明はイコールではない。ハイデルベルクは発明者でもイノベーションを生んだのはルター。 イノベーションはあるアイデアとほかのアイデアの組み合わせであり、それを生み出すための中心的な概念が自由。 自由とは「交換し、実験し、想像し、投資し、失敗する自由であり、統治者や聖職者や泥棒による奪取と制約からの自由であり、消費者の立場からすると、自分が好きなイノベーションに報い、そうでないものを拒む自由」。 極端に自由を主張する無法とは一線を画す。
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エネルギー、公衆衛生、輸送技術、コンピュータ技術など、これまでに人類が起こしてきたイノベーションの歴史を説明しつつ、それらの共通点やイノベーションの本質に迫る内容。 一般的に「イノベーション」というと、優れた天才発明家による突然の閃きや革新的アイディアによる技術の進歩というも...
エネルギー、公衆衛生、輸送技術、コンピュータ技術など、これまでに人類が起こしてきたイノベーションの歴史を説明しつつ、それらの共通点やイノベーションの本質に迫る内容。 一般的に「イノベーション」というと、優れた天才発明家による突然の閃きや革新的アイディアによる技術の進歩というものを思い浮かべてしまうが、 実際には生物界における「進化」のようなゆるやかなプロセスであることが多いということがわかった。 アイディアを発見する人だけではなく、それを広める人、コストを下げる人、流通を確保する人が必要で、 技術的な突破口を開き、それらを大量に製造する方法を考え出し、安価に広く普及させるという一連のプロセス全てが「イノベーション」の要素である。 また、イノベーションが起きる原動力となるのは自由な環境と、異種間の積極的な交流、多くの失敗が許容される環境で早く、たくさん失敗しながらとにかく実験を繰り返す事だということが、多くのイノベーションの歴史を振り返る事で理解することができた。 とにかく多くの実例が紹介されているので、この本を読めば世間でイノベーションと言われているものの歴史にある程度触れる事ができ、そこから自分の興味のある分野を広げるきっかけにもなると思います。 本棚に置いて定期的に読み返したい本です。
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人類の様々なイノベーションは発明というかたちで特許というかたちで我々の生活を便利にしてきた。エネルギー、公衆衛生、輸送、食料、通信等様々な分野にまたがりこれからも続いていく。どのようにして発明しどう製品に結び付けていくのかはとても参考になる。イノベーションはセレンディピティである...
人類の様々なイノベーションは発明というかたちで特許というかたちで我々の生活を便利にしてきた。エネルギー、公衆衛生、輸送、食料、通信等様々な分野にまたがりこれからも続いていく。どのようにして発明しどう製品に結び付けていくのかはとても参考になる。イノベーションはセレンディピティであることが多い、遊びの要素、CRISPR遺伝子編集、オープンイノベーション、等どれも知的好奇心をくすぐる良書だと思う。
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今こそイノベーションが大切。 破壊的イノベーションこそが閉塞した現状を打破する為の云々かんぬん… といったフレーズは巷でよく聞かれるが、そもそもイノベーションって何? 今までイノベーションとされてきたモノはどうやって産まれたのか? というのを考察した内容。 本著で語られている...
今こそイノベーションが大切。 破壊的イノベーションこそが閉塞した現状を打破する為の云々かんぬん… といったフレーズは巷でよく聞かれるが、そもそもイノベーションって何? 今までイノベーションとされてきたモノはどうやって産まれたのか? というのを考察した内容。 本著で語られている様に、イノベーションは一人の天才・一つのひらめきから産み出されるのではなく、知識の交換、数多の失敗やそこからの小さな改良や改善の積み重ねによって産まれるという話は興味深い。 つまるところは、『繁栄』でも語られていたようにアイデアの交配こそがイノベーションの産みの親ということかな。 技術、経験といったものが積み重ねることでイノベーションが産まれるという話を聞くと人類の歩みの深さの様なものを感じら壮大な気分になる。 だかこそになるのか、特許による技術の保護が逆にイノベーションを阻害しているという後半の下りは知的財産の保護が以前に増して叫ばれているが現代において中々に考えさせられる内容と思う。 物事を長期的に俯瞰して見る事で、一般的なイメージとは異なる視点で語ることができる著書の洞察力は素晴らしいの一言。 読む度に新しい世界を開くようで、知的好奇心をくすぐられます。
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膨大なことをよくコンパクトに1冊にまとめるものだと思う。いまだに「天才」や「自由」を追い求めるような「イノベーション」本が多いけど容赦なしにリドレーは。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
1、2章と8章以降を読んだ。前半はイノベーションの個別事例。8章以降は総括。 帝国はイノベーションに向いてない、イノベーションは偶然、失敗を重ねるのが大事、と昔どこかで読んだ話だが、根拠となる事例がまとまっているので知識と論点の整理によい。 中国が、習近平になってから、分権から集権へ向かっているのでイノベーションが少なくなるという見方は、多くの識者が書いてるので常識なのだろう。
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