クララとお日さま の商品レビュー
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2021年に書かれた話ですが、AFというロボットの友達が出てきて、クララというAF視点で描かれた物語です。ChatGPTやGeminiなどのAIを使うことが一般市民でも当たり前になった現代にも通じるものがあるなと思いながら読み進めました。 AFのクララはとても優秀で、よく観察して吸収してどんどん賢くなっていきます。そのうち温もりを感じたり、感情があるのかと錯覚する場面も多かったり、でもお日様について偏った捉え方をしたり、今のAIもそうだなと… 向上処置は遺伝子操作で優秀な遺伝子にするとかなのかな?これから一家に1台ロボットが当たり前になってきて、遺伝子操作的なこともありえる時代が来でもおかしくないかもと、あまり詳しくは書かれてないけど、それができる人できない人、する人しない人、差別や格差、分断など感じさせる描写も多くて考えさせられました。 また、母親が子供を失う恐怖からクララにジョジーになってもらうように計画を立ててることが明らかになるのですが、母親の不安定さは病的な部分もあるし、でも子供を2度失う恐怖は計り知れないし、そうなってしまうものかと。 他の登場人物も病的というか、その人の持つ陰のような部分が描かれてますが、クララ目線で描かれているので、ロボットだからか人物と周囲の様子も細かく捉えて描写していて、時々起きるバグも交えていたりして、狂気的な感じがより際立ったような部分も多くてグサグサとくるものがありました。 クララは常に周りに対して、自分の中で導き出せる最善を尽くし、寄り添い続けるのですが、最後は廃品置き場にいくんですよね。なんとも切ない。そこでクララが、店長さんと再会し、周りのジョジーを愛する人のなかに特別なものがあるから自分は代わりにはなれない、だから最善を尽くせて良かったというような感じに語った場面が印象的でした。 ロボットと人間、生と死、持つもの持たざるもの、家族のあり方や、亡くなったあと残された家族についてなどなど、とにかく考えさせられることが多いお話でした。
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淡々とした世界のなかでAIロボットの記憶が綴る日々の出来事やお日様への信仰。ラストはとても悲しいけどクララは満足そうなのが印象的でした。ニュー・シネマ・パラダイスをみたような読了感があった読んでよかったと思う。
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人工知能が普通にある社会をいろいろ描いている本かと思いきや、そういうのは少しだけで献身性の美しさを感じられる作品だった
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面白すぎました!こざっぱりした文章で、読んでいて気持ちが良かったです。4時間くらいかけて一気読みしました。 何でも科学的に考えられるはずのAFが、問題解決の手段として選ぶのが「お日さまへの祈り」なのが何とも非科学的で面白かったです。それだけB2型(クララ)の共感能力が高いという...
面白すぎました!こざっぱりした文章で、読んでいて気持ちが良かったです。4時間くらいかけて一気読みしました。 何でも科学的に考えられるはずのAFが、問題解決の手段として選ぶのが「お日さまへの祈り」なのが何とも非科学的で面白かったです。それだけB2型(クララ)の共感能力が高いということかな? で、結局、祈りが通じてしまうのがすごい。 向上処置を受けた側と受けていない側、どちらの言い分も分かるなあと思いました。もし自分がこの世界の住人なら、悩んだ挙句受けるだろうなあとも。 向上処置とか、そこまで大袈裟なものでなくとも現代も似たような感じですよね。理性と感情と、どちらも捨てず臨機応変にやっていきたいなあと思いました。 400ページ超の小説を何の苦もなく一気読みできたのは、クララが負の感情をあまり持たず、常に出来事を分析し、行動に生かしていたからだと思います。本人(?)はそれをごく自然に行っていますが、読み手としては前向きな印象を感じました。
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残酷で何度か本を置いた。人間は人間の代替物にどれだけ残酷さを押し付けられるのだろう。本書で最も印象深いのが、人工知能に自分の子どもを学習させ、子どもが死んだ場合の代わりにしようとしている母親だった。そのいきさつも書いてあって、理解できるが、やはり狂っている。『わたしを離さないで』...
残酷で何度か本を置いた。人間は人間の代替物にどれだけ残酷さを押し付けられるのだろう。本書で最も印象深いのが、人工知能に自分の子どもを学習させ、子どもが死んだ場合の代わりにしようとしている母親だった。そのいきさつも書いてあって、理解できるが、やはり狂っている。『わたしを離さないで』では、人間の臓器摘出目的でクローンを生産している社会が描かれている。カズオ・イシグロの作品は、身も蓋もないほどあけすけに冷厳である。
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クララはAFだ。太陽光を必要とする。彼女は店の中から通りを眺めて、やがて友人となる人間を待っている。目の前には初めての世界が広がっている。家族とは。愛とは。生きるとは。苦しい時もあるだろう。けれど、きっとお日さまが見守ってくれる。
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人工知能のほうが人間らしくなり、人間の方が人工知能のような向上を志す、現代社会への皮肉も込められたような物語だと感じた。人工知能側のファンタジー的な信念と、不要になって人間が機械的に処分する過程は生々しい将来の姿なのかもしれない…
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人工親友クララの活躍がメーンなのだが、最後のシーンは寂しすぎる。活躍したが故の結果なのでそれとの対比で際立っている。
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クララがジョジーに捧げた献身は、人工知能を超えた愛だと感じた。その愛が育まれたのは、店頭で磨かれたクララの観察と、ジョジーの周りにある愛が合わさってのこと。大人たち含め、自分的には愛あふれる作品だった。
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ChatGPTやGeminiを使う機会が多いので、 AIを題材にした本を読みたいと思い読む。 AIロボットのクララ。視点が人間より深みがあり。 周りの登場人物である「人間」が自分のことをよくよく 言うシーンとの比較が「なんだろうな」と感じてしまう。 同じ作者が書いた「わたしを...
ChatGPTやGeminiを使う機会が多いので、 AIを題材にした本を読みたいと思い読む。 AIロボットのクララ。視点が人間より深みがあり。 周りの登場人物である「人間」が自分のことをよくよく 言うシーンとの比較が「なんだろうな」と感じてしまう。 同じ作者が書いた「わたしを離さないで」を読んだ方は 好きな方は、間違いなく刺さると思います。 良い一冊でした。
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