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上流階級(其の三) の商品レビュー

4.1

71件のお客様レビュー

  1. 5つ

    22

  2. 4つ

    30

  3. 3つ

    11

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2024/08/29

本は自分にないものを追体験させてくれる。 自分にまったく関わりのない外商という仕事はただモノを売るだけでなく、お客様の人生に関わって手助けをしていものなんだなと分かった。主人公シズオの仕事に対するバイタリティを是非見習いたいと思った。そして、シズオとマスオの今後も気になる。印象的...

本は自分にないものを追体験させてくれる。 自分にまったく関わりのない外商という仕事はただモノを売るだけでなく、お客様の人生に関わって手助けをしていものなんだなと分かった。主人公シズオの仕事に対するバイタリティを是非見習いたいと思った。そして、シズオとマスオの今後も気になる。印象的な言葉である「〜のような関係」も良いが、進展欲しい気持ちあり、ヤキモキしてしまう笑。

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2024/07/27

外商さんの仕事って、美容整形に興味があるお客様のために自分が試して報告したり、中学受験のスケジューリングから当日の付き添いまで多岐に渡るんだ。 超高給ならまだしも、土日関係ないし、お金で買う関係のようだし、気の効かない私には無理な仕事だな。 利用できるような家に生まれてみたいけ...

外商さんの仕事って、美容整形に興味があるお客様のために自分が試して報告したり、中学受験のスケジューリングから当日の付き添いまで多岐に渡るんだ。 超高給ならまだしも、土日関係ないし、お金で買う関係のようだし、気の効かない私には無理な仕事だな。 利用できるような家に生まれてみたいけど、これまでもこれからも縁のない世界だ。 静緒がわりと庶民的で、庶民ならではの逞しさと知恵が魅力的だった。 ヘッドハンティングも、転職も、うまくいってほしかったな。 やっぱりイメージは竹内結子さんなので、巻頭のイラストはいらなかった。

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2024/06/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

このシリーズの1、2巻で重要なキャラクターとして描かれる、同僚の外商部員、マスヤ。マイノリティとしてどう生きるか。離婚経験を持つ女主人公も、「このまま結婚しなければいろいろ周囲から言われる…ゲイと何が違う?」と考える。仕事では、富裕層の婚活イベントを実現し成功していく。 ノリがラノベなのだが、キャラ設計や人間関係の葛藤がしっかり描かれる。

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2024/06/13

百貨店の外商を舞台に繰り広げられる、お仕事小説の傑作、『上流階級』シリーズ第3巻。 高殿 円の代表作は、てっきり『トッカン』だと決めつけていましたが、3作とも『トッカン』に負けず劣らずの作品でした❗ 美容整形にお受験、誹謗中傷被害に終活と、プライベートもままならず奔走する主人...

百貨店の外商を舞台に繰り広げられる、お仕事小説の傑作、『上流階級』シリーズ第3巻。 高殿 円の代表作は、てっきり『トッカン』だと決めつけていましたが、3作とも『トッカン』に負けず劣らずの作品でした❗ 美容整形にお受験、誹謗中傷被害に終活と、プライベートもままならず奔走する主人公が見つけた、将来の続きがとても気になります。 続編がとても待ち遠しい作品です❗

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2024/06/13

 百貨店の外商部で働く日々を描いたシリーズ三作目です。  主人公は、相変わらず高級マンションを同僚とフラットシェアしながら日々忙しく走り回っている。けれど、四十を目前にしてキャリアアップをあちこちから勧められて、転職してキャリアアップしていくことを目指すのか、このまま今の仕事を...

 百貨店の外商部で働く日々を描いたシリーズ三作目です。  主人公は、相変わらず高級マンションを同僚とフラットシェアしながら日々忙しく走り回っている。けれど、四十を目前にしてキャリアアップをあちこちから勧められて、転職してキャリアアップしていくことを目指すのか、このまま今の仕事を続けていくのかで揺れている。一人で暮らしている母親のことも心配で、いっそ母親と一緒に住むための家を買おうとするが、そのためには今住んでいるこの部屋は出ることになる。  様々な葛藤と、変化と、人間として成長することを感じさせる三作目の行き着く先に、本当に大切にしたいことが見えるような一冊でした。  静緒が今まで関わってきた人との関係にも少しずつ変化があったり、大きな『イベント』が起きたり、新たなお客さまとの大変な商売があったり。静緒の日々を追いかけているように一冊の中も盛沢山の内容で、忙しく充実した生活を一緒に体験しているようでした。  充実しているのだけれど、そこに満足していいのか。  四十を目前にした独女の自分は、これからどうしていくのがいいのか。  どうしたら、もっと生きやすくいられるのか。  自分にも他人事ではない状況に、改めて今の世の中の仕組みを感じずにはいられません。  このシリーズは、なかなかに好きな登場人物が多いお話なのですが、前作・前々作以上にシェアメイトの枡家が可愛いです。こんな可愛げと愛嬌のあるイケメンに甲斐甲斐しくされたら、ほだされてしまいそうなものですが、そこでブレないのが静緒のいいところだと思います。  関係性に名前を付けることができないからこそ、唯一無二の存在になることができない。そう言って嘆く枡家はとても可愛く、そしてこれは現代の『結婚していない』男女や同性カップルも抱える問題なのだろうと思います。結婚したいわけではない、ただこの人と一緒にいたいと思った時に、法制度上つけられる名前がない。同性カップルも認められるようには少しずつなってきましたが、カップルというわけではなくても、もしもの時に保険が下りたり、何かの時に病室に入ることができる権利というのは、なかなか簡単に認めてもらえるものではないので。  私自身、この先どこでどうなっていくのがいいのだろう、と思わされる部分もありました。自分の中での答えはまだ出ませんが、これからもきちんと考えていきたいところです。  今作もとても面白かったので、次作も読むのが楽しみです。

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2024/06/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

シリーズ第三作。安定の面白さだが、メインエピソードの顧客のうち二人が成金というか、代々続く資産家ではなかったので上流階級感がいまいち薄く感じた。 大きなエピソードは主に4つ。トレーダーの美容整形、イラストレーターの誹謗中傷&著作権対策、顧客の息子の中学受験、清家様の終活&葬式。ここに主人公本人のキャリアアップや母との関係、家のエピソードが加わる。 正直、終盤に入るまでは退屈な展開である。それでも読ませる筆力の高さは流石であるが、主人公が外商として成長し業務をそつなくこなすことができるようになったため、大きな対立が起こらないのだ。 相方である枡家も前作で家族との確執を解消したせいか、すっかり牙を抜かれたチワワになってしまっている。それはそれで非常に可愛い生き物なのだが、物語の推進力にはなりえない。 終盤に入っての遺品オークション、お受験のドタバタ、購入を検討していたマンションを顧客に買われてしまうというエピソードは非常に面白い。特に先に目をつけて購入を進めていたマンションをキャッシュ一括の暴力でぶっ叩かれて掻っ攫われるパートはコメディ調で非常に面白く、それに付随する転職話(=外商を辞める)が軽い印象で有耶無耶にされるのは上手い。 何も知らない顧客の要望でマンションの家具一式を爆買いするシーンもいちいち笑える。 本来なら険悪になってしまいそうな部分も笑いにして処理してしまうあたり、つくづく作者のバランス感覚の良さを感じる。 個人的に残念に感じたのは、直接主人公が動くことよりも外部の専門家やサービスとの顔つなぎが多くなった都合でダイジェスト感が強くなってしまったこと。 イラストレーターの著作権問題などは面白い題材だっただけに、もう少し詳しく見たかった(それが外商の仕事かと言われればもちろん違うのだが)。

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2024/06/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

商鮫島のお仕事ストーリー。清家さんのエンディング、自身の老後、相変わらずお客様の都合中左右される人生。歳を考えると寄り道もできず、かといって正反対の箒は進めず、難しいなぁと思った。 (読書メーターからの転記)

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2024/05/16

相変わらずのバイタリティある主人公が生き生きとしてて格好良い。同居している同僚との関係も良くなっていて読んでいて楽しい。

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2024/05/13

40歳という人間として節目を迎える円熟期とでもいうのだろうか。主人公は39歳でその目前。仕事もプライベートももう少し高みを目指すか落ち着くか、選択を迫られる時期。そんな時にもう一度自分と向き合い、大切なもの、いま大事にしたいものを、人との関わり合いを通して見つけていく物語。 まだ...

40歳という人間として節目を迎える円熟期とでもいうのだろうか。主人公は39歳でその目前。仕事もプライベートももう少し高みを目指すか落ち着くか、選択を迫られる時期。そんな時にもう一度自分と向き合い、大切なもの、いま大事にしたいものを、人との関わり合いを通して見つけていく物語。 まだ、20代の自分にも刺さる部分がいくつもあった。私もこの歳になった時、「メリーゴーランドが好きだ」と屈託もなく言えるような、もしくはそれに乗れなかった自分を愛おしいと思えるような生き方をしていたい。 ※以下、本文のセリフ抜粋 仕事を仕事としかとらえなければ、自分を消費するのみ。でも仕事をうまく使えば、人生も上積みできる。 子供の時に描いた大人像とのギャップや、到達できていないことへの敗北感が。 ですが、今はそんな自分が愛おしく、なさけなく、また愛おしい。ああもっとうまく生きられたらよかったのにと思わないこともないですが、これが私。 子供の頃はメリーゴーランドに乗りたい!と口にするのは簡単だった。夢を語るのと同じで、子供っぽい、子供にしか許されないことだと思い込んでいた。 今も好きだ。メリーゴーランドが。もう一度メリーゴーランドに乗りたいのだ。いま。

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2024/04/19

静緒が狙っていた家をよりによってお客様に買われてしまうとは・・・。豪快に買い物をして素敵に飾り立てられた様を見てしまったら諦めというか納得感。桝家と静緒の関係て羨ましい。家に誰かがいる安心感、本音で話ができてお互いの悩みに親身になって、でも一定の距離をちゃんと保って相手を気遣える...

静緒が狙っていた家をよりによってお客様に買われてしまうとは・・・。豪快に買い物をして素敵に飾り立てられた様を見てしまったら諦めというか納得感。桝家と静緒の関係て羨ましい。家に誰かがいる安心感、本音で話ができてお互いの悩みに親身になって、でも一定の距離をちゃんと保って相手を気遣える、お互い同居生活を続けたい気持ちわかる。ここで偽装結婚だと興醒めだけど養子縁組と桝家が言い出したのには思わず噴き出してしまいました。

Posted byブクログ