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ヴィクトリアン・ホテル の商品レビュー

3.7

80件のお客様レビュー

  1. 5つ

    15

  2. 4つ

    26

  3. 3つ

    31

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

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2023/03/17

ヴィクトリアンホテルを舞台にしたミステリー。読み込んだつもりだが、気持ち良く騙された。よーく読めば、皆様はこのホテルには思い出があるとか〜がヒント。やられた感あり。

Posted byブクログ

2023/03/05

事件、誘惑、秘密の関係……すべてを見ているのは、このホテルだけ。 張り巡らされた伏線、交錯する善意と悪意に一気読み&二度読み必至! 伝統ある超高級ホテル「ヴィクトリアン・ホテル」は明日、その歴史にいったん幕を下ろす。ホテルを訪れた宿泊客それぞれの運命の行方は――? ...

事件、誘惑、秘密の関係……すべてを見ているのは、このホテルだけ。 張り巡らされた伏線、交錯する善意と悪意に一気読み&二度読み必至! 伝統ある超高級ホテル「ヴィクトリアン・ホテル」は明日、その歴史にいったん幕を下ろす。ホテルを訪れた宿泊客それぞれの運命の行方は――? ホテルで起こる様々な出来事。休業中の女優、バイト先のお金を盗んだ男、ホテルで行われる小説の授賞式に臨んだ新人小説家、女遊びをしている大企業の会社員、最期の日を過ごすためにやってきた夫婦。ホテルの中でいろいろ起こってる。 そして、出てくる人全員が「優しさ」で苦しんでる。自分の優しさで誰かを傷つけたら、優しさなんて今まで触れたことがない。もうなんだか優しい人たちが、少数の大きな声で傷ついているのがもう…ってかんじだった。特に、女優が傷ついていてかわいそうなかんじもした。だけど、最後の最後で彼女の選択は間違っていなかったと思った。 読んでいたときに、なんだか少し違和感をかんじていたが、気のせいかなと思っていたが、最後の最後である意味どんでん返しみたいなかんじだった。違和感の正体はこれなのかぁってなった。面白かった。 2023.3.5 読了

Posted byブクログ

2023/02/16

超高級ホテル「ヴィクトリアン・ホテル」を舞台にしたミステリー。 女優・佐倉優美、自暴自棄なスリ・三木本貴志、新人賞受賞作家・高見光彦、宣伝マン・森沢祐一郎、借金苦の林敏行&志津子夫妻。 5組の登場人物のエピソードが繰り返し描かれる。 読み進むに連れ少しずつ膨らんで行く...

超高級ホテル「ヴィクトリアン・ホテル」を舞台にしたミステリー。 女優・佐倉優美、自暴自棄なスリ・三木本貴志、新人賞受賞作家・高見光彦、宣伝マン・森沢祐一郎、借金苦の林敏行&志津子夫妻。 5組の登場人物のエピソードが繰り返し描かれる。 読み進むに連れ少しずつ膨らんで行く違和感。 途中で作者が仕掛けたトリックに気付くも、ただのミステリーだけに留まらず人間の善意と悪意について訴えて来る。 SNSの誹謗中傷や価値観が異なる相手に対してのモラルなどが胸に響く。 ただ各エピソードに魅力が感じられず、そこまでのめり込む事無く読了。

Posted byブクログ

2023/03/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

うわー、いつから騙されていたのだろう! 騙されていたことにビックリした ミステリー感覚で全く読んでいなかったので、途中からの食い違いにあれ?ってなってしまった 騙されてしまったから、確かに2度読みしたくなる 代わる代わるの視点で、心中を窺い知る ある人は大女優を母に持つ女優、ある人は最後のホテルを満喫する老夫婦、詐欺師や小説家もいたり、複数人の視点を楽しめる それぞれの登場人物に共通するのが、誰かが良いことをしたらそれに対して多数の好意的な意見がある中、少数の否定的な意見もある それにより、本当に合っているのか、これは世に出して良いのかと思い悩んでしまう 第三者からしたら気にしなくても良いのでは?って思うようなことでも、当事者からしたら善意でやった事に否定的なことを言われてしまったら臆病になる 私も多分、怖くて動けなくなってしまうと思う だからその不安に対する別の登場人物たちの考え方に、私自身も考えさせられ共感する 素敵な言葉が溢れている作品だなって感じられ、勇気をもらえる これからも、続けていこうって きっと、不幸を招くものではなく誰かを救えているのだって

Posted byブクログ

2023/01/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

傍点で初めて時代が、行き交っている事に気がついた。ビアンコ朝、ヴィクトリアン朝、ダマスク模様、など時折織り込まれるホテルの内装の説明が 面白かった。 クラシックホテルの小説は、いつか泊まりたいという夢が持てて楽しい。

Posted byブクログ

2022/10/09

いわゆるホテルミステリーで、いろいろな登場人物の視点で物語は進む 一貫したテーマとしては、少数の批判をまにうけるなというところだろうか。 その人の優しさによって救われた人たちは少なからずいる。 最後のトリックにはやられた。

Posted byブクログ

2022/09/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

下村さんの著書は2冊目。 1冊目の「同性同名」は,トリックにころっと騙されたのだけれども,この名前でこの範囲にこんなに同性同名がいるものかなと少し疑問を感じたことと,なにより他人を貶める言葉(作者は意図的だろうけれども)が心にきつくて,流し読みしてしまった。 なので,この本も正直あまり期待せずに読み始めたのだけれども,優しいお話だった。 変わらないもの(ホテル・文学賞)とそこにいる変わるもの(人)を軸に,外からくる変わるもの(人)がぱちぱちと点滅するツリーのようなお話だった。 変わらないものがそこにあるから成り立つお話ともいえる。 2ページ目の「・・入口の花台に置かれたアルコール消毒器で手を・・」で,思わず発行日を見て,なるほどと思いつつ,後世の人はこの一文の意味がすぐにわかるのかなと心配になったが,実はもうそこからからめとられていたのだと後から気づいた。 「・・内容が人を傷つけると思いますか?」 「人の心に爪痕を一つ残せない物語に価値があると思う?」 「他人に吐く言葉も”表現”だよ。同じ”表現”なら,フィクションの”表現”より,相手を批判するための感情的な言葉の”表現”のほうが何十倍も毒だし,人を傷つけてる」 「創作物の人文角多様性すら認められず,作品に不寛容な人間が現実の他者に寛容になれるはずがありません」 「何の感情も掻き立てない物語に一体どれほどの価値があるでしょう」 「個人的価値観を持ち出して,作品を自分の理想どおりに変えさせようとしているなら,それはもはや感想ではありません。単なる独善と傲慢です」 上が朝倉紫明,下が三鷹コウのセリフ。 「同性同名」を読んだ直後だったので,余計響いた。 フィクションにおける「きれいごと」と「えげつなさ」の境の設定は難しいと思う。人によっても時代によっても違う。自分が飲み下せないなら吐き出せばいいだけのことで,それを創造した相手に文句をいう筋合いのことではない。なぜなら,人が想像する範囲の「えげつなさ」は,きっとどこかにそれに輪をかけた実例がある。 SNSのない時代から,人の独善的な悪意にさらされてきたのは作家,創作家の人たちなのかもしれない。 プロであるということは,上手下手だけではなくて,その位置にあり続ける覚悟のことなのだと思う。 同時に,自分から発出する言葉には慎重であらねばと思う。 最近,公の場で他人から理不尽なことを言われたのに,咄嗟に反論ができなかったことに悶々としていたけれど,過ぎたことを言って後で自分の品性を下げたことを後悔するくらいなら,言わなくてよかったのだと,やっと心に折り合いがついた。ありがとう。 【覚え書】 「アンナ・カレーニナ」グレタ・ガルボ 「グランド・ホテル」グレタ・ガルボ

Posted byブクログ

2023/06/27

いちいち視聴者のクレームを気にしてどうするの。 この全国民総クレーマー時代にさ。 普通はしない_____か。 それは、君の知人の女性の価値観だね。 そもそも普通って何かな? 物語の人物は多種多様で、色んな人間が生きている。 現実と同じでね。 だからこそ物語になるんだよ。 世の中...

いちいち視聴者のクレームを気にしてどうするの。 この全国民総クレーマー時代にさ。 普通はしない_____か。 それは、君の知人の女性の価値観だね。 そもそも普通って何かな? 物語の人物は多種多様で、色んな人間が生きている。 現実と同じでね。 だからこそ物語になるんだよ。 世の中の作品の全ての女性の登場人物が君の知人と全く同じ価値観で行動していたら、変だろう? 共感は大事な要素だけど、必ずしもそれだけじゃ物語は生まれないんだよ。 たとえば、雑木林で一千万円入りの鞄を見つけた主人公がいたとする。 現実世界じゃ、警察に通報する人が多いだろうね。 でも、一千万円を持ち逃げしたあげく、全額を賭博で賭けて、十倍にしようとする主人公だったら? 物語にもなるし、読者はその先に興味を持つんだよ。 普通はこんなことしない、なんて"その日個人の価値観"にすぎない声に惑わされたら、物語の魅力は消えてしまう。 どんな物語でもだれかは傷つく。 思いやりでさえ人を傷つけるんだよ。 物語も現実の人間関係と同じでね、善意でとらえるか悪意でとらえるかによって印象は変わる。 たとえば、同じ性格でも情熱的、と見れば肯定的だけど、暑苦しい、と見れば否定的だし、決断力があって引っ張っていってくれる、と見れば肯定的だけど、自己中心的で支配的、と見れば否定的だ。 心が荒んでいる者は、他人の善意も悪意に解釈するし、思い込みの決めつけで非難する。 "魅力的な唇になるためには、優しい言葉を口にしなさい。 可愛い目になるためには、人の美点を探しなさい。 細い体型になるためには、飢えた人々と食べ物を分かち合いなさい。" 他人の欠点や粗や問題ばかり探し回って、相手を非難している人間の顔をよく観察してみるといい。 おみせにやってくるクレーマーと同じ顔をしてるよ。 誰も彼も飢えて吠えるブルドッグのような形相になってる。 顔立ちは日ごろの言葉が作り上げるものだよ。 俺は誰かを憎んだまま死にたくないんだよ。 人を憎むことは簡単だ。 だが、赦すことには勇気がいる。 人を赦すことが美徳で、優しさとされる世の中であってほしい。 優しさの空回りはいつだって笑い話です。 褒め言葉でも批判でも、作品を変えることを目的としていなければ、ただの感想です。 しかし、個人的価値観を持ち出して、作品を自分の理想どおりに変えさせようとしているなら、それはもはや感想ではありません。 単なる独善と傲慢です。

Posted byブクログ

2022/07/20

都内の一等地に建つ地上9階、客室数280室、贅を尽くした老舗の超高級ホテルは明日、百年の歴史にいったん幕を下ろす。ホテル最後の一夜に宿泊客達の人間模様を描くグランドホテル形式の群像劇。人気女優「佐倉優美」、スリで窃盗犯「三木本貴志」、文学賞受賞の新人作家「高見光彦」、一流企業の宣...

都内の一等地に建つ地上9階、客室数280室、贅を尽くした老舗の超高級ホテルは明日、百年の歴史にいったん幕を下ろす。ホテル最後の一夜に宿泊客達の人間模様を描くグランドホテル形式の群像劇。人気女優「佐倉優美」、スリで窃盗犯「三木本貴志」、文学賞受賞の新人作家「高見光彦」、一流企業の宣伝マン「森沢祐一郎」、人生最期を夫妻で過ごす「林志津子」、各人を一人称に善意と悪意の間で悩み交錯する人々を描く。 物語前半で仕掛けに気付き、中盤には確信に変わった。多数の伏線が読者を嘲笑うが如くミスリードする。 ★★★✩✩ 3.0 優しさが人を傷つける事があるのか。善意で捉えるか悪意で捉えるかで人の印象は変わる。人間の見方 捉え方は自分自身の偏見を晒す事と同じ。 加害者が被害者を批判するのは責任を押し付けているだけ、被害者が苛まれる必要は無い。

Posted byブクログ

2022/06/22

改装のため超高級ホテルが一度幕を閉じるという、その前夜、ホテルを利用した人々の中にいたのは、女優、授賞式に出席する新人作家、スリ、テレビのスポンサー等になるほどの大手企業の社員、連帯保証人として借金を背負った弁当屋の夫婦。 ホテル最後の一夜の中で、これらの登場人物が代わる代わる登...

改装のため超高級ホテルが一度幕を閉じるという、その前夜、ホテルを利用した人々の中にいたのは、女優、授賞式に出席する新人作家、スリ、テレビのスポンサー等になるほどの大手企業の社員、連帯保証人として借金を背負った弁当屋の夫婦。 ホテル最後の一夜の中で、これらの登場人物が代わる代わる登場し、そのうちに、人物同士が交錯していく。 物語にはテーマのようなものがあります。 意図していなくても誰かを傷つけるということ、誰かに対して行った親切が、別の誰かを傷つける原因になること、親切もSNS等で妬みや一方的な批判をする人がいて、その人たちにとって、善行を行った人たちが苦しめられることがあるということ。 著者は、何の責任も負わずに安易に批判し、拡散する人達へ警鐘をならしているのだ、と思いました。 ネットという隠れ蓑を着て、無責任な発言、攻撃をする人、それを拡散させ助長させる人…。今の世の中のまさに闇の部分。 それによってがんじがらめになって苦しめられている人たちも世の中にはきっとたくさんいるのでしょう。 同時に著者は、登場人物を使って、苦しめられている人たちに対し、あなたたちは何も悪くないのだ、何も責任を感じる必要はないのだ、というメッセージを送っているように感じました。 読んでいるうちに、あれ?という違和感が徐々に強くなってきて、ラストはそういうことだったのか!と納得。 本の帯に二度読みしてしまう、とありましたが、そっちの意味でしたか!!!(違和感の確認のための読み直し)と思ってしまいました。 自分でもあれ?と思う部分を読み返したりしたのですが、すべてがすんなりつながらないというか、つじつまが合わないような部分が生じているような気がするのですが…気のせいでしょうか。

Posted byブクログ