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鳴かずのカッコウ の商品レビュー

3.8

30件のお客様レビュー

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2021/08/22

あまり没入できず。 終わり方もあっさりしていて、一応オチもあるけどウルトラダラーの時のような凄みはなかったです。

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2021/08/02

オシャレで知的な雰囲気のお話。 神戸という町や公安という職業、お茶や古美術などのモチーフもなんだかハイセンス。 話自体はプロローグっぽいというか、何かが始まる前の様子。次回作あるのかな。

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2021/06/27

「北の勝」懐かしいお酒。「満天星」がドウダンツツジだったとは。日本、海外問わず著者の博識ぶりはわかったが、カタログ販売の説明書読まされてるみたい。小説の体裁取らないで、インテリジェンスの入門書にすればいいのに。

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2021/06/20

舞台はアメリカ、中国、日本、イギリス、、、その他 登場人物も各国から様々、途中で誰が誰だか分からなくなり、それでも読み進めると、あーそーゆーことね?ね。となり、あー、面白かった。 でも、なんとなくですが、終わり方が?でした。

Posted byブクログ

2021/06/17

本文より 「托卵といってな、カッコウは他の鳥の巣にそっと卵を産み付けて孵化させる。自分が生んだ卵を育てさせるんや。 そうとは知らない仮の親はけったいな雛が生まれてもわが子と思って大切に育てる、つまり偽装の技や。 インテリジェンス・オフィサーとは業績を上げなくても、また大きな成果を...

本文より 「托卵といってな、カッコウは他の鳥の巣にそっと卵を産み付けて孵化させる。自分が生んだ卵を育てさせるんや。 そうとは知らない仮の親はけったいな雛が生まれてもわが子と思って大切に育てる、つまり偽装の技や。 インテリジェンス・オフィサーとは業績を上げなくても、また大きな成果を上げても世間には公表されることもなく、すべての行動は機密のベールに包まれている。 托卵を巧みにやり遂げたカッコウも、失敗したカッコウも素知らぬ顔をしている。 俺たちは皆戦後ずっと、鳴かずのカッコウとして生きてきた。だがお前らは必ず世間から必要とされる時が来るはずや。堂々と翼を広げ、思い切って飛んでみろ。」 主人公の梶壮太は、神戸公安調査事務所に公安調査官として勤務している。 国内では、右翼団体、カルト系組織、左翼系過激派など、また海外では、北朝鮮、中国、ロシア等の動向の監視、国際的テロ組織の国内浸透の監視等が主な調査対象だ。 一部の親族以外には一切身分を明かすことは禁じられ、組織名を記した名刺も持てないという事実に、何となくこの仕事に着いた梶はまず戸惑った。 やる気のなさそうなつかみどころのない梶だが、その類まれなる記憶力などを駆使して、神戸を舞台に地味に活躍する。 そう、とにかく目立たなくて、存在感のない彼はこの調査官にうってつけだと変な褒め方をされてつけられたあだ名も「ジミー」 船を巡っての話で、舞台も神戸、アメリカ、中国、ウクライナ、イギリス等々国際色豊かに話は進んで行く。 重大で、大変な事態のはずなのに、全然重くならずになぜか飄々と話は終わってしまった。 そうしてすべてが終わって、またそれぞれ新しい場所へ飛び出そうとする部下たちに上司が送った言葉が、上記の言葉だ。 かなりむつかしい内容もあるんだけど、登場人物が皆共感できる味のある人たちばかりで、そういう人たちに導かれて読めてしまった。 外交ジャーナリストの手嶋龍一さんならでは!

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2021/05/30
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※このレビューにはネタバレを含みます

 久しぶりの著者のインテリジェンス小説。  デビュー作の『ウルトラ・ダラー』等、主人公スティーブン・ブラッドレーのあまりの完璧さに、現実味が遠のいてる感を受ける著者のスパイものだが、本作は日本の現代風の若者を主人公に据え、身近な感じを醸しつつ、最弱にして最強のインテリジェンス組織、公安調査庁に光を当てる。  著者作品のトーンなのだろうか相変わらず迫力には乏しい。スパイ小説によくある、ハラハラドキドキは期待できない。が、それが却って、この“An Offbeat Spy Novel”(と表紙に刷られている)という新たなジャンル(?)にマッチしている気がする。  お話としては、米中の狭間にいる今の日本の立場、日本のシーレーンをはじめとする安全保障に警鐘を鳴らす物語。  主人公の新米捜査官梶壮太、コテコテの昭和感を醸し出す上司柏倉に、今どきのデキる女子西海帆稀など、登場人物造形はスティーブン・ブラッドレーシリーズより楽しい。  とはいえ、結局はスティーブン・ブラッドレー物語のスピンオフ的なもの? いや、この冬(2021冬)に、シリーズ第三弾となる『武漢コンフィデンス』が上梓されるという。本作は、その布石なのかな?  そう思って、中継ぎの一作として読んでおこうか。  梶壮太改め、野津壮太(翔太?)独自の続編にも、少し期待したい(できれば、スティーブン・ブラッドレーシリーズからは独立して)。  また、本書を読んで、読み飛ばしていた、著者と佐藤優の共著『公安調査庁-情報コミュニティーの新たな地殻変動』も押さえておこうかな、と思った。

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2021/05/13

流石インテリジェンス小説界(そんなものがあるか知らないが)の巨匠。公安調査庁のインテリジェンスオフィサーのリアルな生態を描く。映画のスパイ映画のような華やかさも怒涛の展開もなく、終始静かに進むのが非常にホントっぽい。

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2021/03/25

「スパイもの」と言ったら何となく子供っぽい 内容に思えてしまいますが、「インテリジェン ス系」の方が、今はふさわしいかもしれないで す。 その「インテリジェンス」について書かせたら この人の右に出る人はいないです。 それに「限りなく真実に近い小説」とも言われ る内容には、本当...

「スパイもの」と言ったら何となく子供っぽい 内容に思えてしまいますが、「インテリジェン ス系」の方が、今はふさわしいかもしれないで す。 その「インテリジェンス」について書かせたら この人の右に出る人はいないです。 それに「限りなく真実に近い小説」とも言われ る内容には、本当に日本でこんな事が起きて いるのか、と恐怖さえ覚えてしまう程の重厚感 です。 法務省に属する若い公安調査官が主人公です。 「安定した公務員」として選んだはずなのに、 一線級のインテリジェンスに触れたことにより その謎に迫ろうとする過程で成長していきます。 「スパイもの」小説によくあるワザとらしい (失礼)緊張感もなく、とてもリアリティーを 持って真実が明らかになっていきます。 日本を含めて東アジアを取り巻く国際情勢を 楽しみながら知ることができる一冊でもあり ます。

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2021/03/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

なんと!知らずに読み進めていったらウルトラ・ダラーシリーズではありませんか!あの人の登場に感涙。 なじみのある神戸が舞台なのですが、あの街の独特の匂いや人びとの気性、点在する数々の美味しい食べ物などジモティか長年のなじみでないと書けないレベルで、これも手嶋氏くらい優秀なインテリジェンスマスターだとものにできてしまうのでしょうか笑 やっぱりいちばん好きなのはスパイものなんだと再確認できました。 切ない思いをすることの多い諜報小説を明るく書けるのは素晴らしい。 素質にあふれた地味な主人公も好み。この終わり方は続編が期待できます。 あとは日本のインテリジェンスがほんとうにちゃんと機能していることを願うばかりです。

Posted byブクログ

2021/03/23

スパイ物だが、日本の文化や芸術の描写が素晴らしく、しかも馴染みのある神戸の街が主な舞台だったので楽しく読めた。

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