ないようである、かもしれない の商品レビュー
いや、ちょっと。いい人すぎるでしょ、これは。 星野センセイ、いい人すぎて早死しちゃうんじゃないか、ヘンななにかにひっかかるんじゃないか、と心配になるわ。この本を読む直前に、坂本美雨のエッセイを読んだときも思ったことだが、またしても余計なお世話な心配をしている自分がいる。 これは...
いや、ちょっと。いい人すぎるでしょ、これは。 星野センセイ、いい人すぎて早死しちゃうんじゃないか、ヘンななにかにひっかかるんじゃないか、と心配になるわ。この本を読む直前に、坂本美雨のエッセイを読んだときも思ったことだが、またしても余計なお世話な心配をしている自分がいる。 これはこれで、なんかいいなぁ。 まとまりがない、といえばそうなのだけど、ふわっとしていて、これはこれでアリだなぁー、と思いながら読んだ。 あとがきの〈自分のなかの「なんかいい」というものたちを並べることで、読んでくれる人が少しでも心休まるといいなぁと思って〉という、連載を書いてきた著書の気持ちを最後に読んで、「はぁー、そうだったんスねー、温かく受け取りましたー」という感じ。 心も、菌も、「ない」ようで「ある」 星野センセイの仕事も趣味も、結局そのカテゴリでいうと同じ部類なのだろう。言われてみれば、たしかにおもしろい。 タイトルからしてちょっと哲学的なのだけど、それほど難しくない。一貫して「ない」ようで「ある」モノやコトについて、星野センセイの思うところが書かれていて、「はー、ナルホドー」と思うことも多かった。 臨床心理の仕事内容も垣間見ることができて、こりゃ大変なお仕事だな、と。 本書は、LINEで配信された〈親子で読む毎日新聞 ニュース知りたいんジャー:どうする?「友達との関係」 2025年3月12日〉の記事を読んで、「なんかこの人ちょっとおもしろそう」と思ったのがキッカケ。南こうせつのような風貌も好感的。図書館で著者名検索し、何冊か予約したうちの1冊。 本書を読んでいて、ちょっとハッとしたことがあった。 思えば私は、自分には「ない」ものを持っている人を受け入れてこない人生を送ってきた、ような気がしてきた。 「なにこの人、興味なし!」とバッサリ境界線を引くか、「いやはや、自分にはないもの持っててスゴい」と、違いはありつつも、いい距離感を保ちつつ付き合うか…。別れてきた人たちのシルエットがうっすらと浮かんでくる。惜しい別れ方をしたものだ…。 今、子どもを通じて知り合いになるママさんたちも、明らかに私とは違うタイプの人とは正直言って仲良くなれない。まぁ別にそれでいいし、無理して付き合うつもりはないよね、と思っている。でも、自分とその人のフィーリングが合う部分って「ない」ようでいて、実は「ある」ということは大いにあり得るわけで、キッパリと線を引くのもちょっと違うかな、と本書を読んでからウスラボンヤリ思っている。 年度初めの、環境が変わってなんとなく不安定なタイミングで、本書に出会えたのはまさに「ないようである」ご縁のような、ふわっとしたよい気持ちがしている。
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対談形式で星野先生がご参加されている本を2冊読み、 「博識高くも親しみやすく、人格者だなあ」と惹かれて 本書に手を伸ばしました。 もちろんお人柄の良さはにじみ出ているものの、 「ないようである」というタイトルに縛られすぎているのか、 表現が狭まった印象・・。 無理にタイトルに...
対談形式で星野先生がご参加されている本を2冊読み、 「博識高くも親しみやすく、人格者だなあ」と惹かれて 本書に手を伸ばしました。 もちろんお人柄の良さはにじみ出ているものの、 「ないようである」というタイトルに縛られすぎているのか、 表現が狭まった印象・・。 無理にタイトルに集約して着地しなくてもいいのになあ、 なんかもったいないかも、と感じてしまった。 一感想です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
コミュニケーションをするとき、相手との間には「ないようである」垣根が存在するように思います。 その垣根の高さによって、会話や雰囲気の柔らかさが決まるのです。 垣根が低くなれば、会話や雰囲気は柔らかくなっていくはずです。 ただ、この垣根は通常、会話をしてお互いが徐々に下げていくか、もしくは自然に下がっていくものです。 この垣根をどちらかが一方的に下げようとしすぎると、多くは不自然な形になります。 第8話より 自分が普段感じていることが見事に言語化してあり、星野概念さんの素晴らしさを再認識。 「ないようである、かもしれない」 そういうものが世の中には沢山あるな、目に見えない曖昧なものこそが大事なのかなと思った。
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星野概念さんの本、初めて読みました。 身近に感じられて、やわらかで、すーっとしみ込むように入ってくる、読みやすい本でした。 「ないようである」、絶妙の言い回しだなぁと思いました。 決めつけないこと、自分がまだ気が付けていないことやものの存在に開かれておくことなど、日常に飲み...
星野概念さんの本、初めて読みました。 身近に感じられて、やわらかで、すーっとしみ込むように入ってくる、読みやすい本でした。 「ないようである」、絶妙の言い回しだなぁと思いました。 決めつけないこと、自分がまだ気が付けていないことやものの存在に開かれておくことなど、日常に飲み込まれてしまうと見失ってしまいそうなことが日常の言葉でやわらかく提示されていて、とてもおもしろかったです。 星野概念さんの別の本も読んでみたくなりました。
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世の中は『ないようで、ある』に溢れているという視点で、色々な事に感受性を働かせている星野さんのお話が楽しかったです。 タイトルから想起して、仏教思想強めな内容なのかなとも思いましたが、最初から最後までゆるく読めました。
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ないようであるもの。精神科医の星野概念さんが人や菌や音楽に導かれてグルグル思考するエッセイ。目にはみえない何らかの作用でうまいこといったりする。なんとなくとかあいまいなところとかゆるい感じとかそんなものに委ねてみると新たな発見や解決がみえたりするのかもしれない。星野さんが纏う優し...
ないようであるもの。精神科医の星野概念さんが人や菌や音楽に導かれてグルグル思考するエッセイ。目にはみえない何らかの作用でうまいこといったりする。なんとなくとかあいまいなところとかゆるい感じとかそんなものに委ねてみると新たな発見や解決がみえたりするのかもしれない。星野さんが纏う優しいものに救われる人がたくさんいる。弱くてもいいよね。
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いとうせいこう氏との共著『ラブという薬』とその続編の『自由というサプリ』が大好きで、星野概念さんが書く文章を読んでみたいなぁと思い手に取った。本書は精神科医である概念さんの連載を一冊にまとめた本で、エッセイのようなそうでないような、一貫したテーマがあるようなないような、でもどこか...
いとうせいこう氏との共著『ラブという薬』とその続編の『自由というサプリ』が大好きで、星野概念さんが書く文章を読んでみたいなぁと思い手に取った。本書は精神科医である概念さんの連載を一冊にまとめた本で、エッセイのようなそうでないような、一貫したテーマがあるようなないような、でもどこか一定の穏やかな空気感が漂う“いい感じ”の文章が連なっている。 私自身、メンタルヘルスに関する治療を受けたことがあるのだけど、心という形のないものをケアするのは本当に難しいと思う。原因をひとつ解決すればすっかり元気! みたいなことにはならないからだ(それは心の治療だけではなく、他の分野でもそうかもしれないけど)。だからこそ無理に最短距離をめざすのではなく、ほどよい余白を持ちながら多角的なアプローチをしていくことが必要なんだろう。そのとき、概念さんのように「なんとなくいい感じ」や「ないようである感覚」を大事にしてくれる人がいると、その余白が広がるんだと思う。 「ないようである感覚」を信じて行動するのはちょっと難しい。この仕事はなんとなくいやな感じがするけどやらなきゃいけないしなぁ、とか、この人はなんとなくいい感じがするけど相手はそうは思っていないかもしれないなぁ、とついないがしろにしてしまう。でも、きっと私が感じている「ないようである感覚」はこれまでの人生で積み重ねてきた経験によるものだったり、もっと動物的な直感だったり、もしくは形のない「心」が私に知らせてくれているものだったりするのかもしれない。いますぐに自分の直感を信じて行動しよう! というわけではないけど、まずはそういう「ないようである」ものが自分の内と外に存在することを認識して、あるのかもしれないなぁ、と受け止めてみようかなと思う。 【読んだ目的・理由】『ラブという薬』が好きだったから 【入手経路】買った 【詳細評価】☆4.0 【一番好きな表現】だから、自分の考えを表現しあぐねている人を急かしても簡単に言葉にはならないだろうし、自分の考えを表現するにしても、焦って紡いだつけ焼き刃な言葉ではあまりしっくりこないのです。(本文から引用)
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星野概念さんの「ないようである」がつらつらと。 千葉県神崎町の寺田本家のお話はいい気がこちらにも流れてきたようで少し気持ち良かった。 全体的にほわーんとした空気が流れていて、きっと概念さんもそんな人なんじゃないかな、と思った。
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1日の終わり、お風呂上がりにボ〜ッと少しづつ読んで、心がほぐれてクスリと笑えて、とっても気軽で読後感の良い本でした。マッサージを受けたかのように、緩んでいくこころ。 星野さんの人との対話の仕方、人との接し方で気をつかっていること、考えていること、、、周りをこんな風に見ていたいな、...
1日の終わり、お風呂上がりにボ〜ッと少しづつ読んで、心がほぐれてクスリと笑えて、とっても気軽で読後感の良い本でした。マッサージを受けたかのように、緩んでいくこころ。 星野さんの人との対話の仕方、人との接し方で気をつかっていること、考えていること、、、周りをこんな風に見ていたいな、感じていたいな、と、学びにもなる。とても良い読書をさせてもらいました〜
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「ないようである」話をひとつひとつ読んでいるうちに、カサカサ、ガサガサだったココロが少し柔らかくなったような気がした。とりとめのない話のようで、でも安心できる場所のような。 「ないようである」ものを大事にするということは、小さな小さな声を(声にならないものに対しても)感じる大切さ...
「ないようである」話をひとつひとつ読んでいるうちに、カサカサ、ガサガサだったココロが少し柔らかくなったような気がした。とりとめのない話のようで、でも安心できる場所のような。 「ないようである」ものを大事にするということは、小さな小さな声を(声にならないものに対しても)感じる大切さなのかもしれません。 大きな声を出すのが苦手、大きいことをする質でもない自分が、日頃「わかってもらえない」「しかたがない」と疲れてしまっていることを理解してもらえたような気持ちになった。 いろいろもがきながら、でも「なんかいい」ことを見つけられればいいな。
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