ヴィンテージガール の商品レビュー

川瀬七緒(著者)

2024/07/11

東京の高円寺南商店街で仕立て屋を営む桐ヶ谷京介。
服のシワを見ればその人の受けた暴力や病気などが
わかる京介は、偶然目にしたテレビの公開捜査番組の
遺留品のワンピースが気に掛かり…。

2024/06/26

序盤は今ひとつかなと思いましたが、徐々に読める内容になっていきました。結末は好き好きがあるかなと思います。

2024/04/27

仕立屋探偵・桐ヶ谷京介登場。

布地と縫製に精通した、服飾のプロ。
服に寄った皺や生地の伸び具合などから、その服を身につけていた人物の身体的な特徴はもちろん、既往症や日常生活までを見抜く目を持つ。

ある日、10年前の殺人事件の被害者が身につけていたワンピースをTVで見た桐ヶ谷は、ヴィンテージショップ店長で服地の目利きの小春とともに、服が指し示す事件の手がかりを警察に示そうとするが…

「テーラー伊三郎」でも描かれた、職人の気概あふれる服飾品への熱い眼差しが、ミステリ仕立てで来たか！という感じ。
いま風の、特殊な世界に精通したプロという濃いキャラが男女ふたりという設定でも、安直に恋愛要素を付け足してこないのも、この作者のいいところ。

桐ヶ谷の一人語りが少しテンポを悪くしてる感じはあるけれど、これはもう絶対シリーズにする気満々ですね。

2024/04/24

いやあこれも傑作だなあ。文化服装卒で服飾会社勤務の経歴のある著者だからこその視点から生まれた傑作ミステリー。いつもながらのプロットの鮮やかさと、人間関係と人物描写の上手さは特筆もの。スロースターターの著者と勝手に思っているが、今回は出だしからエンジン全開で、ドンドン物語世界に沼ってしまった。続編「クローゼットファイル」もすぐに読んでみよう。。

2024/03/17

そんな事ある？と思ってしまう。なんで10年も事件を追って全然分からない？無理矢理感が強くついていけず私は駄目だった。

2024/03/13

衣類から見える着ている人。着ていた人の現状が理解できる仕立屋。物語にどんどん引き込まれて面白かった。次作も楽しみ。

2024/02/07

登場人物が魅力的。
探偵役の桐ヶ谷さんは繊細で優しいですね。涙脆くてすぐ感情移入してしまうのは、わたしもその傾向が多分にあるのですぐこの主人公が好きになれました。
相棒役の小春さんも個性的でカッコいい生き方をしていて好きだなあ。個人的には理容師の磯山さんにいきなり髪をカットしてもらうシーンが大好き。小春さんの魅力が私の中で一気に爆発しましたwあとたまにゲームに例えるセリフに思わずクスリとさせられました。
その他にも理容師の磯山さんや手芸店のミツさんのキャラもいいですね。皆その道のプロフェッショナルで読んでいて気持ちがいいです。
ただ被害者の女の子の事を思うと、なんともやりきれない気持ちになりました。なので読後感はあまり良くなかったです。
でも桐ヶ谷さんや小春さんにまた会いたいから、続編は必ず読みたいと思います。

2023/12/21

仕立て屋の桐ヶ谷京介はテレビで10年前の未解決事件を目にし、被害者の少女が着ていたという珍しい柄のワンピースから事件を調べ始める。
仕立屋探偵・桐ヶ谷京介シリーズ1作目。

ミステリー×美術解剖学・服飾、の組み合わせ。
服飾の面から事件を辿っていくのが新しくて面白い。
京介の周りのキャラもそれぞれ個性的。
ミステリーって無能警察が多いけど、本作に出てくる刑事はしっかりしていて好印象。
結末がちょっとなぁ…モヤッとする。正論だけど綺麗事過ぎる気もする。

2023/10/30

小さな仕立て屋を営む桐ケ谷京介。美術解剖学と服飾の知識で、洋服のシワなどからその人の病気や受けた暴力などが分かる能力がある。古着屋の小春とともに、その能力から未解決の少女殺人事件の真相を明かしていく。京介や小春のほか出てくる刑事やミツばあちゃんなど、みんな良いキャラが出ていました。真相を追う過程も、生地だったり釦だったり斬新なアプローチ方法で面白かった。ただ殺人事件の真相は切なくて、貧困の犠牲になるのはいつも子供たちなのだなと改めて苦しく悲しくなる。

2024/06/11

2023.10　川瀬さんの小説は当たり外れ（失礼！）があるけれど、これは面白い！スワロウテイルに並ぶ面白さです。本シリーズ楽しめそうです。