それでも、陽は昇る の商品レビュー
阪神大震災から26年、東日本大震災から10年。神戸で被災し妻子を亡くした小野寺は東北の小学校の応援教師として2年過ごし神戸に戻り災害を語り継ぐ活動を始める。「人がどんな風に生きてきて、どんな風に生きていきたいのか?」みんな違うよな。
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阪神大震災、東日本大震災について今後どうしていくかという問題を被災者との関連で説明している小説である。体験したことのない学生にもぜひ読んで自分の考えを持ってもらうことがいいと思われる。
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震災三部作の最終話で復興をテーマにした本。 小説としての描写や物語のストーリー性は第一作がダントツに良く、二作目、三作目は個人的に劣っているように感じた。だが、やや締まりがないもののこの作品では復興を扱うことで全体作品の終わりとしては良いと思う。 傾聴ボランティアでボランティアメ...
震災三部作の最終話で復興をテーマにした本。 小説としての描写や物語のストーリー性は第一作がダントツに良く、二作目、三作目は個人的に劣っているように感じた。だが、やや締まりがないもののこの作品では復興を扱うことで全体作品の終わりとしては良いと思う。 傾聴ボランティアでボランティアメンバーのサポートや指導を行わないように、背景や詳細を掴まず善意でやっていればなんでも良いというような自然発生的なボランティアの描写があった。これは確かに課題であるし、また第一作と扱っている問題が共通している。 復興はハード面だけでなくソフト面も気にかけるべきということ、政府や行政だけに責任があるのではなく復興を急いだ町人にも責任があるのではないかということ、復興や語り部として何を伝えられるかということのテーマは個人的に気になっていた部分で学びがあった。 行政の人が結果主義で、自分の判断のせいで他人を殺してしまったと捉えているところが印象的だった。結果ではなく真剣さや思いが大事だと思っていたが、結果主義になり償うことで自分も救われるし、相手も吐け口が見つかりお互いに生きれるという描写が自分が考えてこなかった部分だった。行政だからこその責任感と覚悟だと思う。結果主義は逆に重圧になってしまうと思っていたが、逆手にとっているのはすごく強い心持ちだと思った。
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阪神・淡路大震災、東日本大震災の被災地が抱える葛藤を描く三部作の完結編。 主人公は阪神・淡路大震災で妻子を亡くし、東日本大震災で被災した小学校で応援教師として2年間勤務した小野寺徹平。 本作では、地元・神戸に戻り、震災を伝承するNPO活動に心血を注ぐ。ここでも、復興の名の下に生じ...
阪神・淡路大震災、東日本大震災の被災地が抱える葛藤を描く三部作の完結編。 主人公は阪神・淡路大震災で妻子を亡くし、東日本大震災で被災した小学校で応援教師として2年間勤務した小野寺徹平。 本作では、地元・神戸に戻り、震災を伝承するNPO活動に心血を注ぐ。ここでも、復興の名の下に生じた歪みや癒えることのない傷と向き合う日が続く。 小野寺と関係者の交流を通して「復興五輪」というネーミングへの違和感、復興住宅からの立ち退き問題、地元の商店を無視した産業誘致などの問題が提示される。また、ルミナリエのように鎮魂やエールの要素から、観光イベントや風物詩になったものがあることについて、被災者という言葉からの決別という視点も紹介される。 全体を通して感じたのは、被災地の復興の進展は目に見えるが、被災経験者が負った心の傷やセンシティブな状況はまだまだ伝えきれていない要素があるということ。 専門的な知識がない中で、「善意」だけで突き進むボランティア、震度7を記録した阪神・淡路大震災以前の災害対策審査会で最大震度5を想定していた責任者が感じる責任、今は常識となっているが当時は一般的でなかったトリアージを初めて決断した救命担当者の苦悩など重い話もあった。 伝えたいテーマは十分わかるし、それを分かりやすく小説で伝えようとする著者の意図はわかる。 だが、あくまでも描きかたはノンフィクションのようで、物語としての面白さはなく、登場人物のキャラクターに深みも感じ取れない。それに、主人公が一人称で語られる場面と、客観的に三人称で表現される場面が混在している等、粗っぽい記述になっているようにも感じた。 前作を読まず、いきなり最終作を読んだためかも知れないが、強烈に伝わるほどの印象は抱けなかった。
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短編集的な作りゆえに、神戸と東北を行ったり来たり、テーマが章ごとに変わり小説としては読みづらい。 ボランティア、当事者、当事者から活動家、登場人物が皆重たい。フィクションだから仕方ないけど、現実の身の回りが、これらの人物で構成されてたら、人生を退場したくなるかも。
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一筋縄じゃ行かない,そして,「痛み」は共感できない…こんなにコンパクトに,きちんと「小説」として描き上げてしまうなんて,3作通して読んできて,これは良かったな,と.しかし,今作の若干の難点は,「新型コロナ」かチラッと登場するけど,コロナのせいで作中に描かれるような活動はどれもでき...
一筋縄じゃ行かない,そして,「痛み」は共感できない…こんなにコンパクトに,きちんと「小説」として描き上げてしまうなんて,3作通して読んできて,これは良かったな,と.しかし,今作の若干の難点は,「新型コロナ」かチラッと登場するけど,コロナのせいで作中に描かれるような活動はどれもできなかったし,オリンピックも「復興五輪」からいつの間にか「コロナに打ち勝った証」などど言うさらなる紛い物のスローガンにすり替わってしまった事実…そこら辺は他作に譲る,と言う事かもしれないけど,全部ご都合主義の金儲け主義でいろんなものが蔑ろにされていく,その理不尽にも是非切り込んで欲しかった. そして,「旋風機」の太郎くんの描き方は,真山仁らしくもない,ちょっと乱雑な印象…そして「ただ出てきた」感が強くて,最後に全体をまとめ上げてアッと言わせる力が,ちょっと弱いなぁ,とか. 贅沢な注文だけど,真山仁さんにはそこまで突き詰めて欲しかったです.
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遠間市から神戸へ戻った小野寺先生。 自分の被災体験と向き合いながら、神戸や東北の被災者のため、未来のために奮闘する。 傾聴ボランティアや語り部のこと、仮設住宅のこと、都会からの企業誘致、東京からの復興視点と地元民の着眼点の違い。自分では思いつかない問題点を垣間見ることができ、...
遠間市から神戸へ戻った小野寺先生。 自分の被災体験と向き合いながら、神戸や東北の被災者のため、未来のために奮闘する。 傾聴ボランティアや語り部のこと、仮設住宅のこと、都会からの企業誘致、東京からの復興視点と地元民の着眼点の違い。自分では思いつかない問題点を垣間見ることができ、復興とは高くそびえる防潮堤やビルを建てることだけではないとよく分かった。 いつかは被災者の立場になるかもしれないが、今は復興のために何かできないかと考えられる立場にあると言えるので、「ボランティアしてあげる」「募金してあげた」「被災地の物を買ってあげている」などの押し付けや自己満足をしないように気をつけたい。 大人も子供も、都会人も田舎人も、老若男女、みんなが満足するのは難しいなぁ。 震災からもう12年だけど、心や生活を取り戻す復興はゆっくりゆっくり確実に、地元民が主導で行わないといけないと思う。その力に、ほんのゴマくらいの大きさでもいいから、寄り添えたらな。
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真山仁さんの震災3部作完読。震災とはなんだろう、正しい復興とはなんだろう、と考えさせられる。 やり過ぎると受け手が依存体質になり自立できなくなり、かと言って見殺しにはできない。「失敗談」を語り継ぐのもわかるが、かといってそれが全てではない。 自分がまいど先生だったらどう振る舞うの...
真山仁さんの震災3部作完読。震災とはなんだろう、正しい復興とはなんだろう、と考えさせられる。 やり過ぎると受け手が依存体質になり自立できなくなり、かと言って見殺しにはできない。「失敗談」を語り継ぐのもわかるが、かといってそれが全てではない。 自分がまいど先生だったらどう振る舞うのだろうか。
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震災復興ってなんやろなぁて考えることができる本。 実際、神戸の街並みは綺麗になっているんやけど それだけではなんやろなぁ。 神戸行く時は少しでも思い出したいかなと。
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133三部作が完結。これで正解というのがない中で、多くの葛藤や疑問に小説という形で少しでも応えたいという姿勢が見えて共感が大きかった。何も出来ない自分との葛藤は続きますね。想いのある人にだけ。
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