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起業の天才! の商品レビュー

4.6

128件のお客様レビュー

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2021/04/16

 アマゾンの創業者ジェフ・ベゾス氏も彼の下で働いていたことがある。その彼とは、リクルートの創業者江副浩正氏である。  江副氏といえば、起業家というよりも、「リクルート事件」の張本人として語られることが多いと思う。本書は起業家としての江副浩正という人間に焦点をあてて書かれており、と...

 アマゾンの創業者ジェフ・ベゾス氏も彼の下で働いていたことがある。その彼とは、リクルートの創業者江副浩正氏である。  江副氏といえば、起業家というよりも、「リクルート事件」の張本人として語られることが多いと思う。本書は起業家としての江副浩正という人間に焦点をあてて書かれており、とても興味深く読むことができた。  彼は、いち早く「情報」が持つ価値に気づいた。また、性別や学歴に囚われずに人材を登用していった。彼の事業を「虚業」と評した経営者がいた。リクルートは得体の知れない会社と見なされていた。そして江副氏は脇の甘さをつかれ、潰されることになる。誰に。当時の日本人のメンタリティや企業文化に。彼の合理性と儒教的発想が相容れないのだ。ちなみにこれ、大河ドラマの渋沢栄一が作ったといわれる(論語と算盤か)。旧態依然の新聞やテレビといったマスコミ、検察に代表される「権力」。変わらぬ夢とを続ける者たち。  確かにリクルート事件がなかったならば、日本からGAFAに匹敵する企業が現れたかしれない。「リクルート事件」と「失われた30年」、この二つは密接に関係しているように書いているが、実際どうだったろうか?

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2021/04/05

リクルートを作り上げ数々のアイデアを生み出した起業家江副浩正の話。とてもドラマチックなストーリー展開に最後、鳥肌が立った。感動と共に悲しい気持ちになった。 今現在、GAFAなどの企業が提供するサービスの元々は江副自身も考え出していたものだった。AWSのクラウドコンピューティング...

リクルートを作り上げ数々のアイデアを生み出した起業家江副浩正の話。とてもドラマチックなストーリー展開に最後、鳥肌が立った。感動と共に悲しい気持ちになった。 今現在、GAFAなどの企業が提供するサービスの元々は江副自身も考え出していたものだった。AWSのクラウドコンピューティング、Googleの検索、オンライン決済のpaypalなどなど。 江副が生み出した企業文化も今後参考にしたい。 圧倒的当事者意識を持たせる為に「きみはどうしたいの?」命令ではなく問いかけによってマネジメントしていた。また「自ら機会を作り出し、機会によって自らを変えよ」の社訓を残した。「世の中、自分より優秀な人間ばかりだ」という考えを持っていた江副は採用に大変力を入れ、適材適所で成長を促した。 富を得るにつれて、江副は変わっていってしまった。結果的に、闇落ちしてしまうのだが、その彼の人生を俯瞰してみると物悲しさや同情を感じる。彼を公私に渡ってより強力にサポートできる人がいれば、彼の人生は変わり、現代の日本のプレゼンスも変わっていたことだろう。 この本を通して、起業家の生き様を知ることができるとともに人の栄枯盛衰の悲しさも感じることができる。

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2021/03/29

3月にして2021年最高のノンフィクション読んだかも。 googleの前に「本当に買いたい物の広告は、おカネを払ってでも手に入れたい『情報』」と見抜いたリクルート創業者の伝記。 クドカン脚本の大河で観たいスケール感。

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2021/03/28

日本の高度成長からバブル景気を背景とした一人の起業家の生き様を描きます。江副氏の畳み掛けるような新規ビジネスの立ち上げは圧巻、読んでいる自分もアドレナリンが出るような興奮をさせられます。しかしながら、財界人との付き合いから始まって政治家に接近するに従って徐々に氏が変容していき例の...

日本の高度成長からバブル景気を背景とした一人の起業家の生き様を描きます。江副氏の畳み掛けるような新規ビジネスの立ち上げは圧巻、読んでいる自分もアドレナリンが出るような興奮をさせられます。しかしながら、財界人との付き合いから始まって政治家に接近するに従って徐々に氏が変容していき例の事件が起こります。破壊的イノベーションは既得権益層に不利益をもたらし、当然恨みを買います。検察の動きがその恨みが乗り移ったのではと感じたのは気のせいだろうか。昔、お世話になったメンデス・ラウルさんが登場したのはちょっとびっくり。

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2021/03/21

リクルート創業者の江副さんの生涯をドラマチックに描いている本。情報の非対称性が強い業界にメスを入れると言う点で画期的である。 リクルートとしてのこれからの未来に江副さんの名前が出てくることはほとんどなくなるだろう。 しかしながら、亡くなっても尚モノではなく「価値観」や「文化」だけ...

リクルート創業者の江副さんの生涯をドラマチックに描いている本。情報の非対称性が強い業界にメスを入れると言う点で画期的である。 リクルートとしてのこれからの未来に江副さんの名前が出てくることはほとんどなくなるだろう。 しかしながら、亡くなっても尚モノではなく「価値観」や「文化」だけは残り続けており、リクルートがある限り永遠に生き続ける。 誰も真似することができない絶対的な企業を作り上げ、あらゆる会社やサービス、モノがありふれた今後の時代に大切な要素になると思う。

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2021/03/21

面白かった。この手のノンフィクションものは久しぶりに読んだ。 リクルートという会社とはほとんど接点がなかったため、今回初めてまともに向き合うことになった。 ベンチャー気質な会社は当時珍しかっただろうなと思う。リクルートの創成期はまさに今のベンチャー企業とさほど変わらないと思う。...

面白かった。この手のノンフィクションものは久しぶりに読んだ。 リクルートという会社とはほとんど接点がなかったため、今回初めてまともに向き合うことになった。 ベンチャー気質な会社は当時珍しかっただろうなと思う。リクルートの創成期はまさに今のベンチャー企業とさほど変わらないと思う。ただ残念だったのは、今ほどこういう会社にチャンスや経験者からのアドバイスが受けられる環境になかったため、政治家に頼るしかなくリクルート事件が起こってしまったのではないか、と思う。ただ一方で、人のアドバイスを江副氏が受け入れる性格であれば、リクルートは生まれなかったかもしれない。いずれにしても歴史にもしは存在しない。

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2021/03/13

リクルート創業者の江副氏の生涯を描いたノンフィクション。創業当時、次々と仲間を集めて組織を大きくしていき、成功をおさめる様子は読んでいて痛快であり、そこから江副氏がダークサイドに落ちていく過程は物語として読み応えがあった。 社外の関係者はいずれも豪華で、日本人の誰もが聞いたことが...

リクルート創業者の江副氏の生涯を描いたノンフィクション。創業当時、次々と仲間を集めて組織を大きくしていき、成功をおさめる様子は読んでいて痛快であり、そこから江副氏がダークサイドに落ちていく過程は物語として読み応えがあった。 社外の関係者はいずれも豪華で、日本人の誰もが聞いたことがあるようなレジェンド経営者、政治家ばかりが登場するので華がある。 帯に書いてある「ベゾスも部下だった」というキャッチは事実ではあるだろうが、大袈裟な表現だと思う。

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2021/03/12

時価総額で日本企業トップ10に入るリクルートを築き上げた創業者、江副浩正の一生を描いたノンフィクション書籍。江副の誕生から幼少期の生活、リクルート創業やリクルート事件、そして死去するまで、あらゆる出来事が再現ドラマのように描かれており、非常に読みやすく、そして江副浩正という人物に...

時価総額で日本企業トップ10に入るリクルートを築き上げた創業者、江副浩正の一生を描いたノンフィクション書籍。江副の誕生から幼少期の生活、リクルート創業やリクルート事件、そして死去するまで、あらゆる出来事が再現ドラマのように描かれており、非常に読みやすく、そして江副浩正という人物に感銘を受ける構成となっている。リクルート事件に関しては、賛否両論があるとは思うが、少なくとも、AWSの30年以上も前にクラウドコンピューティングサービスを、Googleの38年前に検索サービスを、既に日本で始めていた江副浩正(リクルート)の芽を国家権力の手によって潰してしまったことは真実である。現代では当たり前となっている「データ」「情報」「検索」というサービスにいち早く目を付けた江副を、日本政府や世間が寛容する国であったならば、今ごろGAFAに並ぶ企業が日本に存在していたかもしれないし、平成の「失われた30年」なんてことにはならず、GDPで中国に抜かされることはなかったのかもしれない。結果論でしかないが、江副浩正という天才は、経済低迷に苦しむ日本にとって、「悪」ではなく、重宝されるべき人物だっただろうと私は考えた。400ページ以上あるが、内容が非常に面白いためスラスラ読める。あらゆるビジネスマンに是非読んでほしい一冊。

Posted byブクログ

2021/03/10

リクルート育ちの者として、リクルートをつくった人のキャラクターをはじめてリアルに知る機会になった。少し親近感がわいたことは嬉しい。 一方起業家として、事業立ち上げのヒントを得たいと言う動機はそこまで満たされない。事実を時系列で紹介してくれるのみ。 あくまでもそこから読み取れと...

リクルート育ちの者として、リクルートをつくった人のキャラクターをはじめてリアルに知る機会になった。少し親近感がわいたことは嬉しい。 一方起業家として、事業立ち上げのヒントを得たいと言う動機はそこまで満たされない。事実を時系列で紹介してくれるのみ。 あくまでもそこから読み取れということか。それもまたリクルートらしい。確かに小手先のテクニックではないところ、マインド面で刺激を受けた気がする。

Posted byブクログ

2021/03/10

p10 ジェフベゾス ファイテル(株取引のオンライン決済を学ぶ) 次、バンカーズトラスト(現ドイツ銀行、オンラインシステムの開発に従事) その次 デビッドショーの立ち上げたヘッジファンドに移籍、為替の裁定取引のオンライン化 ファイテルのベゾスのカウンターパートがリクルートの有馬誠...

p10 ジェフベゾス ファイテル(株取引のオンライン決済を学ぶ) 次、バンカーズトラスト(現ドイツ銀行、オンラインシステムの開発に従事) その次 デビッドショーの立ち上げたヘッジファンドに移籍、為替の裁定取引のオンライン化 ファイテルのベゾスのカウンターパートがリクルートの有馬誠 p120 1984 木下哲彦(後の金) 早稲田大学競走部 中村清監督 リクルートに入社 p177 JRのキオスク 1932 鉄道殉職者の妻に働き口を提供する目的で設立  若手社員が住宅情報を販促 本は本屋で売るもののという固定概念に縛られない p206地方、貧乏、野望 地方出身者で家が貧しく、野望にもえる人材を採用せよ p217 1984 AT&Tの分割 その跡地にGAFA生まれる p236稲盛 資治通鑑の言葉を引用し、聖人(徳も才もあるもの)、君子(徳が才に勝るもの)、小人(才が徳に勝るもの)、愚人(徳も才もないもの)のなかで、組織を危うくするのは小人だと説いていた。正直で愚鈍なタイプを好み、眼から鼻に抜けるタイプを遠ざける傾向があった p275 different heartbeat 全く異なる発想をする宇宙人のような人間を指す p309 コスモスの未公開株の中でも環流株が問題となる 配る株がなくなったので、気心のしれた友人に一部を買い戻した p311 未公開株が譲渡されたのは、店頭公開(上場)のわずか1ヶ月前 コスモスの場合は5270円の値がつくことが確実なのに、3000円というはるかに安い値段で公開直前に譲渡するのは相手が誰であろうと不公正 p360 日経は内規によって記者や編集者に株取引を禁止していた トップの森田がコスモス株の売買で巨額の利益をえていたことが発覚した p362 値上がり確実な未公開株の譲渡が事実上の賄賂だったのしても贈収賄を成立させるために、絶対に失笑しなければならないこと 請託=その見返りに何をしてもらったか、 受託 収賄側が職務権限をつかって贈賄側に便宜をはかった事実をつきとめなけれならに 江副はあまりにも広範囲に未公開株をばらまいており、特定の意図がみえてこない p366 若い起業家にこういう非常さを教えるのもエンジェルの仕事 p368 江副 自分の仕事は自分でつくれの精神は、リクルート用語にすると圧倒的な当事者意識または社員皆経営者主義 p402 中曽根が旅先の温泉で一言も発せず静かに藤波の背中を流したという逸話がある p385 10人近くの看守が見守る中、全裸で四つん這いにされ、ガラスの棒を肛門につっこまれた 俗に言う「カンカン踊り」とよばれる、勾留前の儀式である。 p407 リクルート事件の始まりである、川崎市助役の小松秀煕は逮捕も起訴もされず p414 大阪支社長だった重田、池田の要請で住宅事業本部長にもどる 不動産業の土地勘がない NHKスペシャル 緊急・土地改革の放映された翌朝、出社して、仕込み中の案件、全部キャンセルを命じた 半値八掛け2割引きですぐ売れ 証券市場の格言で、市場が暴落すると株価は高値x0.5X0.8x0.2 つまり1/3まで下がる p431 中内功 おまえら、もっといかがわしくなれ p449 自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ

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