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ふだん使いの言語学 の商品レビュー

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28件のお客様レビュー

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2023/05/12

『言語学バーリ・トゥード: Round 1 AIは「絶対に押すなよ」を理解できるか』を読んで面白かったので、本書も読んでみた。 東大出版会の前者に比べて、本書は学術的な新書という印象。面白さよりも、きっちり知りたいという人にオススメ。

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2023/01/06

自分の経験では、言語学の本は以下のパターンがある。 ①真面目な人が、真面目になって書いた ②真面目な人が、面白いと思って書いた ③面白い人が、真面目になって書いた ④面白い人が、面白いと思って書いた 川添氏の④を読んだ後に、この③を読んだので、諸所の表現から④を思い出してしまい、...

自分の経験では、言語学の本は以下のパターンがある。 ①真面目な人が、真面目になって書いた ②真面目な人が、面白いと思って書いた ③面白い人が、真面目になって書いた ④面白い人が、面白いと思って書いた 川添氏の④を読んだ後に、この③を読んだので、諸所の表現から④を思い出してしまい、①にも読めそうな③なのに④にも読めるという現象が起こった。これでも門外漢にはだいぶ敷居が高いようにも感じるので、④にあたるバーリトゥードを読んでからこの本を読むのが適切かもしれない。 何にせよ、言語学的アプローチがわかりやすく書いてあったので、言葉を生業にする方にも大変有用に思う。

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2022/10/06

もっと早く読んでおけばよかった言語学の本。「背景的な意味」「会話的含み」「ゼロ代名詞」「かきまぜ文」などの提示の方法が新鮮で、どれも納得させられた。置き換えテストでの「二つの東京ドーム」のツッコミと、他人との意見の不一致での「タピる」が特によかった。「笑えない冗談」のあたりも、や...

もっと早く読んでおけばよかった言語学の本。「背景的な意味」「会話的含み」「ゼロ代名詞」「かきまぜ文」などの提示の方法が新鮮で、どれも納得させられた。置き換えテストでの「二つの東京ドーム」のツッコミと、他人との意見の不一致での「タピる」が特によかった。「笑えない冗談」のあたりも、やはり言葉の持つ背景的意味の怖さを解き明かしてくれている。全編を通して掲載されている例文やテストのクオリティが高く、解説もたいへんわかりやすい。付箋33枚!

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2022/09/07

日本語話者だと会話する時には深く考えずに喋っている言葉だけど、科学的に分析すると複雑なんだなと。そして日本語は曖昧な部分が多いのだなと。だから忖度とかに慣れきって、会話だけでなくあちこちで忖度されるのかなぁと思ったりして。

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2022/09/03

大学の図書館で川添愛さんの本はないかと検索したところ、この本を見つけたので、借りて読んでみました。 会社の後輩で、言葉の「曖昧性」に対してとっても無頓着(に見える)な人がいるのですが、この本を読みながら「その人に読ませたい」と強く思いました。 それはさておき、「言葉は自然現象」...

大学の図書館で川添愛さんの本はないかと検索したところ、この本を見つけたので、借りて読んでみました。 会社の後輩で、言葉の「曖昧性」に対してとっても無頓着(に見える)な人がいるのですが、この本を読みながら「その人に読ませたい」と強く思いました。 それはさておき、「言葉は自然現象」であるとか、「人によって言葉の使い方・解釈が異なる」という前提は、忘れがちだけれども大切な考え方だと思いました。 また、文の適切さの「テスト」という考えは、目からウロコでした。 とりあえず、この本を読む限りでは、自分自身の言葉の使い方については、ある程度、妥当なものであることがわかりましたが、言語学については、まったく知識が足りないことを痛感しました。 ということで、この本の参考文献を参考に、他の言語学の本にも触れてみたいと思います。

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2022/08/13

第一章:無意識の知識を眺める:意味編、第二章:無意識の知識を眺める:文法編、第三章:言葉を分析する、第四章:普段の言葉を振りかえる。理論言語学は、私たちの頭の中にある言語に関する知識を研究対象としてるという。言語の知識とは文法のことかと考えたけど、本書を読み進むうち、それだけでは...

第一章:無意識の知識を眺める:意味編、第二章:無意識の知識を眺める:文法編、第三章:言葉を分析する、第四章:普段の言葉を振りかえる。理論言語学は、私たちの頭の中にある言語に関する知識を研究対象としてるという。言語の知識とは文法のことかと考えたけど、本書を読み進むうち、それだけではないことが分かってくる。学校で長いこと国語の勉強をしてきたけど、文法に強くもならないし、漢字も今ではもう忘れているものが多いありさまである。でも、日本語の知識は様々な形態で頭の中に蓄積されていたのだと思う。本文の文例で、それはちょっと不自然だぞ、とか、そうは言わないな、などと感じるのはその蓄積の賜物なのだろう。ところが、その知識をこれだと取り出すことは難しい。本書を読んで初めてそういった知識の上で日本語を使っているのだということが分かった。

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2022/06/30

なぜSNSで炎上が起きるのか、その傾向と対策の書としても読めるが、ことばの演習課題がきっちり提供されているので、数学や物理の教科書に取組むような覚悟がいる。

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2022/06/26

日本語の難しさを言語学の観点から説明されていて興味深かったが、素人の私は内容が膨大すぎてちょっと飽きてしまった

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2022/03/05

ふだん何気なく使っている「言葉」。そうして何気なく使っているのに、うまく使いこなせなくて困る「言葉」。なぜ使えるのに使いこなすのは難しいのか。 まえがきによればこの本は『理論言語学の入門書ではない』とのことだが、無意識な言葉の操作というのはどういうことかを言語学の観点から解きほぐ...

ふだん何気なく使っている「言葉」。そうして何気なく使っているのに、うまく使いこなせなくて困る「言葉」。なぜ使えるのに使いこなすのは難しいのか。 まえがきによればこの本は『理論言語学の入門書ではない』とのことだが、無意識な言葉の操作というのはどういうことかを言語学の観点から解きほぐす内容となっている。 この本の意図するところは『自分の中の「無意識の知識」を意識し、その中にみられる傾向や法則性をつかむことだ。そうすることで、「他人が自分の言葉をこのように解釈するかもしれない」とか、「自分のこの言い方は不自然に聞こえるかもしれない」などといったことに気づく機会が増える。そうなれば、別の言い方を考えたり、用例を調べたり、他人の意見を参考にしたりする機会も増え、状況に合った「最適解」が見つかる可能性が高くなる。」 つまり「正しい言葉」を学んでマウントを取る、ということではなく、より謙虚に言葉と向かい合うきっかけを作ることを意図している。「言葉と向かい合う」ためのヒントとして、ふだん使いの言葉の要素を理論的に分析し、一般的に自然に正確に伝わりやすい言葉・文章とはどういうことか、が考察されており、興味深い。 意味とはなにか、文法とはどういうことか、その無意識にうまく解釈を重ねていく自然言語の奥深い世界に触れると、人工知能における”ふだん使い”に耐えられる言語処理の困難さにも気づかされる。

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2022/02/17

改めて、”母国語”と言うのは、すごいものだな、と思った。 言語学の本を読んだ後で、この感想とは、自分の語彙の無さに呆れてしまうが、でもやっぱり、すごいのだ。 著者が理論言語学の研究対象が『私たちの無意識の言語知識である』とおっしゃっているのだが、この”無意識”と言うのが、日本語を...

改めて、”母国語”と言うのは、すごいものだな、と思った。 言語学の本を読んだ後で、この感想とは、自分の語彙の無さに呆れてしまうが、でもやっぱり、すごいのだ。 著者が理論言語学の研究対象が『私たちの無意識の言語知識である』とおっしゃっているのだが、この”無意識”と言うのが、日本語を母語としていない人にとって、いかに難解であるか。本書の中で、沢山、具体例が上がっており、それを改めて著者の解説とともに読むと、こんな曖昧なこと・膨大な量を、日々の会話で瞬時に判断していたなんて、と驚くのだ。 ・・・とここで一旦ブレイクし、面白かった具体例など、かなり長文で記入し、更新をかけたらエラーになって追記した部分が全部消えた(涙)さすがに再度書く気にはなれず断念。再読の機会があれば、また気になったところを書き残すこととしたい。

Posted byブクログ