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絶望死のアメリカ の商品レビュー

3.9

16件のお客様レビュー

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2024/05/05

メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1786998342045823252?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw

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2023/05/17

飛ばし読みでさっと読んだ。アメリカの格差の話し。学士号のある無して、人生にすげー差が出るってハッキリとしてるのがすごい。日本国内で語られる分断なんて全然格差じゃないと思った。薬物が蔓延してるとかヤバめの話しが多い。

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2022/06/21

21世紀のアメリカ合衆国では平均寿命が短くなっている。その理由の一つにオピオイド(ケシ由来の麻薬性鎮痛薬や同様の作用を示す合成鎮痛薬の総称)の過剰摂取がある。「もっとも増加率の高い死因は三つに絞られた。自殺、薬物の過剰摂取、そしてアルコール性肝疾患だ」(アン・ケース、アンガス・デ...

21世紀のアメリカ合衆国では平均寿命が短くなっている。その理由の一つにオピオイド(ケシ由来の麻薬性鎮痛薬や同様の作用を示す合成鎮痛薬の総称)の過剰摂取がある。「もっとも増加率の高い死因は三つに絞られた。自殺、薬物の過剰摂取、そしてアルコール性肝疾患だ」(アン・ケース、アンガス・ディートン著、松本裕訳『絶望死のアメリカ――資本主義がめざすべきもの』みすず書房、2021年)。阿片が持ち込まれた清朝末期同様、依存性薬物は社会を蝕む。

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2022/01/20

アメリカと言えば経済超大国、アメリカンドリームの成功への切符のイメージがある。 しかし現在には後ろ暗い苛烈な人生が横たわっている。 本書はそのような現象に目を向けた本。 おそらく経済学の学術書として書かれたものだと思うが、帯に書かれているように「ありとあらゆる市民が読み、議論...

アメリカと言えば経済超大国、アメリカンドリームの成功への切符のイメージがある。 しかし現在には後ろ暗い苛烈な人生が横たわっている。 本書はそのような現象に目を向けた本。 おそらく経済学の学術書として書かれたものだと思うが、帯に書かれているように「ありとあらゆる市民が読み、議論すべきものだ」だと思う。 これはアメリカで起きていることだが、資本主義を採用している国々でも起きるかもしれない。。 本書で議論される内容は以下だ。 年月を経ると普通、死亡率は低下し平均年齢は上がっていくものだが、大卒未満の白人に関しては死亡率が増えている。 それもアルコール中毒、薬物過剰摂取、自殺という本書で絶望死と呼ばれるものだ。 一体アメリカで今、何が起きているのか? この質問を皮切りに、統計的にどれだけ大卒未満が悲惨な状況にあるか。 そして、それをもたらす諸要因。 医療業界、薬物、経済、教育をキーワードに何が起きているか解説する。 この本を読んで一番、良かったと思ったのは以下。 この格差社会を是正するには、公的教育を拡充し、高所得者に高税を課し、低所得者に分配するものだと思っていた。 しかしそれだけではうまくいかない。 そもそもこのような悲惨な格差を生み出したのは、不公平な寡占・独占体制そしてそれに伴うサービス提供側・企業の強気な態度がまかり通る事。 そしてその強気な態度は顧客のみでなく、被雇用者である従業員や派遣会社にも及ぶ。 つまり競争を極端に排除した経済システムが極端な格差を生み出す温床となりうる。 そんな事を思った。 ただ、教育の役割と社会的価値についてはまた別途深堀したいと思った。

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2021/12/30

アメリカの中年の非大卒の白人の現状についての概論。非大卒の白人の平均寿命が下がっている要因は"絶望死"だという。結婚やコミュニティ参加など生活の質も低く、アルコール中毒やドラッグ中毒や自殺も顕著。 日本は全体的に貧しくなり格差は広がっていない状況で、、、たと...

アメリカの中年の非大卒の白人の現状についての概論。非大卒の白人の平均寿命が下がっている要因は"絶望死"だという。結婚やコミュニティ参加など生活の質も低く、アルコール中毒やドラッグ中毒や自殺も顕著。 日本は全体的に貧しくなり格差は広がっていない状況で、、、たとえ貧しくなってもアメリカより幸せな国なのではないかなと感じてしまう。 ただ、他国ごとではないよね。。

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2021/12/23

 米国の低学歴白人男性を取り巻く状況から、米国資本主義の問題と道のりが見えてくる。  世界的に中年の死亡率が減少する中で、米国の非ヒスパニック白人の死亡率は減少どころか増加傾向あるという。その死亡はとりわけ自殺、薬物、アルコールに代表される。どれも直接的間接的な自殺であり、これを...

 米国の低学歴白人男性を取り巻く状況から、米国資本主義の問題と道のりが見えてくる。  世界的に中年の死亡率が減少する中で、米国の非ヒスパニック白人の死亡率は減少どころか増加傾向あるという。その死亡はとりわけ自殺、薬物、アルコールに代表される。どれも直接的間接的な自殺であり、これを象徴して「絶望死」と言っている。金儲けに奔る医療制度、レントシーキングによる「下から上への」再分配といった構造的な問題を指摘し、貧困や大不況が直接的に影響しているという(通説にありがちな)見方はきっぱりと拒んでいる。言い方を変えれば、貧困という経済的な現象のみならず、質的な側面も含んだ社会的排除の行き着く先として絶望死を捉えている。  米国でトランプが支持された背景なども見えるのだが、これは米国特有の問題ではなく資本主義の在り方を問うものでもある。著者に言わせれば、医療とレッセフェールは相容れないというアローの言葉を体現しているのが今の米国だと言うことだろう。金持ちへの課税という分かりやすい方法ではなく、上への再分配という構造的な問題を解決しなければ、問題は前進しないだろう。

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2021/12/19

アメリカが、ここまでひどく格差がうまれて、苦しんでいることがよくわかった。データもたくさんあって、わかりやすかった。

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2021/08/19

薄いと思ったのに、凄い濃密な論理の展開だった。なるほど、ノーベル経済学賞受賞を受けているのが当然。 21Cの2割が過ぎ、今世紀の資本主義国家の夕暮れを感じさせつつも、薄暮を思わせるエンディング。疲れた読書だったが、方策は論じられぬものの、シナプスが少しできた感じ。 アメリカ ト...

薄いと思ったのに、凄い濃密な論理の展開だった。なるほど、ノーベル経済学賞受賞を受けているのが当然。 21Cの2割が過ぎ、今世紀の資本主義国家の夕暮れを感じさせつつも、薄暮を思わせるエンディング。疲れた読書だったが、方策は論じられぬものの、シナプスが少しできた感じ。 アメリカ トランプ政権時に感じた異常性、問題提起が頷けるもの・・白人死亡率の右肩上がりと絶望死~自殺・薬物過剰摂取・アルコール性肝疾患の3つの要因。その大半を占める「学士号を持たぬ集団」 出生コホートで追跡する数字の信ぴょう性は高い。かつての感情論が混じる分析とは一線を画す。18C産声を上げたこの国、いくつかの社会問題を闘いも含め克服しつつ、産業革命の恩恵も受け、世界の先進国と肩を並べるまでに経済は発展し、今や「世界一」のドリーム大国。 が労働環境がもたらす社会情勢の悪化はあたかも【臭い物に蓋をするが如く」スルーされ続けた~製造労働者の低賃金、コミュニティの破壊など。 同じ道を辿った英をはじめ欧州諸国にはない現象。種々の分析より、筆者らは「オピオイド過剰投与」を繰り返し、論ずる。そしてケアシステム、医療、皆保険への道のり。 下から上への所得再分配の常在。かつては「庶民の味方」を謳っていたドリーマーらはロビイストと化し、アメリカのGNPの数割を有している。ついで組合の衰退化、オバマケアの行方など余りの問題の混迷で語るだけのむなしさが更なる危機感を増すだけで終わってしまった。もはや、我が国の危険がそこにある感強し。

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2021/07/16

アルコール性肝疾患,薬物過剰摂取,自殺による死を「絶望死」と定義し,白人中年低学歴男性の「絶望死」の死亡率が高学歴や女性に比べて高く,年々増加しているという。近年マシになってきたらしいがオピオイドの過剰処方の影響には衝撃を受けた。  所得格差の拡大は「絶望死」の背景の一部でしか...

アルコール性肝疾患,薬物過剰摂取,自殺による死を「絶望死」と定義し,白人中年低学歴男性の「絶望死」の死亡率が高学歴や女性に比べて高く,年々増加しているという。近年マシになってきたらしいがオピオイドの過剰処方の影響には衝撃を受けた。  所得格差の拡大は「絶望死」の背景の一部でしかない。格差拡大の要因として,自由貿易や技術革新の影響があげられ,それらによって良い仕事が失われたことが低学歴層に困難をもたらしたが,それだけではない。困難の真因はアメリカの制度にあるという。制度の不在で,良い仕事が失われ,コミュニティが荒廃し,生活が破壊される(制度の不在が状況を悪化させる)。  特に医療分野では,高額な医療費,皆保険の不在が問題視される。高くつく医療システムによって,下から上への逆の再分配が起こっている。医療費が高くなければ他に使えた所得が医療業界に吸い上げられる。  ロビイングによる高所得層を優遇する政治,組合の影響力の低下,不十分なセーフティネットの指摘は,スティグリッツやライシュの著作と共通する問題意識のように思った。

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2021/06/26

高卒と学卒の間で格差が広がっている。 高卒は(特に白人)、学卒にくらべアルコール依存、薬物依存、自殺する割合が多い。この3つを絶望死という。 対策として、オピオイド、医療、コーポレートガバナンス、税と給付策反トラスト、賃金政策、レントシーキング、教育がある。 オピオイド、過剰処方...

高卒と学卒の間で格差が広がっている。 高卒は(特に白人)、学卒にくらべアルコール依存、薬物依存、自殺する割合が多い。この3つを絶望死という。 対策として、オピオイド、医療、コーポレートガバナンス、税と給付策反トラスト、賃金政策、レントシーキング、教育がある。 オピオイド、過剰処方へは、代替医療を検討する。 医療には、ある程度の強制、支払い能力がない人には補助、そのための改革必要。今はお金がある人だけが高度な治療を受けられる。 コーポレートガバナンス、労働組合の衰退は従業員から力を奪って、経営者や資本所有者に与えた。非競走条項は全国的にも違法にすることはできるだろう。 税制と給付政策、UBIの政治的実現可能性は、労働力供給の効果に依存する。UBIは失業者に、新たな仕事の研修を受け、新たな活動を始め、コミュニティーに貢献する自由を与え得る。同時にまた、民主的な政治活動にもっと深くかかわり、長期的には自分自身の人生を再構築する自由も与えることもできる。だが私たちは、仕事の崩壊かもたらした絶望死を、人生の意義と地位の喪失を心配している。そんな私たちから見ると、UBIは未来へと進む最善の方法だとは思えない。

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