母影 の商品レビュー
あっさり読み終えた 小学生の視点での性的なことの描写が面白かった 大好きな母親が行っていることだから寛容になっていくんだろうな 「親が親なら子も子」と言われて悲しくなってしまった
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※このレビューにはネタバレを含みます
魅力 子供本人が書いてるんじゃないかってくらいの子供らしさ、無邪気さ正直さと残酷さ。あと、その描写で現実実際には何が起きているのか分かるようになっているのもすごいと思った。 子供らしさが現れてるシーンは例えば覚えてるのは、クリームパン食べたら口の中が膨らんで、クリームがどんどん溢れてでも無くならなくて苦しい。お母さんがもういいって 言ってくれたら楽だけど言ってくれないから頑張って食べた。の話。 もしくは、選挙のポスターのやつ、雨の日でも何があってもニコニコしててすごいな、ワンピース着てる時鏡の中の動物だけが笑ってた=自分は笑えてない、お母さんも多分笑えてない。そこに目をつけるのも、捉え方も楽しい。 「行く」って言うけどお母さんはどこにも行かないし、お客さんは帰らない。確かに。あなたは子供か? 銭湯やお店のばばあの描写、綺麗な女性やしわしわの唇や胸の描写とか、もう実際見てますやんってくらい、頭に鮮明に浮かぶ感じ。見ながら書いてます?て思う。すごい。 それとは別に、特に意識にある場面は、カプセル100円ソフトクリームワンピースの流れで次々に興味が移って、移る前のものの価値は無くなっちゃう話。あと、死ねですの友達のおじいちゃんをさらっていく話。 →この子には何かの障害?があるのかなと思った。サイコパス性がある?もしくは小さい子供はみんな多かれ少なかれそうなのかな。育ってる環境的に必然的にそうなったのかな。 お母さんは何かの発達障害なのかも多分。だから電車の時は分からず、仕事の幅も狭くてこの仕事を選ばざるを得なくて、でもとても苦しい思いをしてるんだろうなと思う。でも子供はいて、子供のことはちゃんと愛してる愛せてるって思う。 じゃあお父さんはどこ?と思った。逃げたのかな。 カプセル、ワンピースの話も自分が苦しい仕事をしてるけどお金がないことを子供も何となく分かってて、だからいらないって言ってると思ったから、子供にはそんなふうに思って欲しくなかったから言った?じゃあなんで怒ったんだろう?分からないだらけ。 ご飯が美味しくないっていうのは、この子が食事そもそもあまり好きじゃないって言うのもあるけど、貧しさから本当に食事が美味しくないのかもしれない。か、お母さんの作る料理が美味しくないのか。どういうこと。 まとめ?的な 物語を通して、場面は大体同じ。銭湯に行く!友達の家に行く!電車で別の街へ行く!学校で色々ある。そんな感じで展開はあるけど、軸はお店の話。 →経験や学びでお店での考え方が少しずつ変わっていく。 学校、銭湯、電車、色々通して学んでいく。その結果、衝撃の最後に進んでいく。最後は、読者が一緒に学んでいく成長していく、同時に現実を知って嫌になっていく辛くなっていく感じが辛かった。同時に世界がはっきり見えるようで楽しかった。 最後は、大きな救いもなく、大きな絶望もなく。絶望が無いのは語弊があるけど、どうにもならない、目を背けたくなるような現実にさらわれてる感じで、どうもならない。これから子供とこのお母さんはどうなるんだろう。そういう展望、解釈によって変わりそうな最後。どうでしたか。 そんな感じ。嫌な人は無理そう。好きな人は好きそう。何でもそっか。私は好き。
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文章としては、嫌いではない。ただ、主人公が女の子であり、数年後母親のように搾取される側になる未来が見えてしまうのが悲しい
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子供の視点で書かれた文章なので読みやすいとは言い難い。 しかし、「おでかけ用のクツはかかとが高いからお母さんの足がすべり台で、その横でグラグラゆれてる私の足はブランコだった。」などの表現が妙に心を掴んで離さない。クリープハイプの楽曲と同じような中毒性が高い物語。
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言葉が操られているそんな一冊。 全部子供目線で書かれていて、子供が知らない、大人の部分を。。大人の心は荒んでいて、ボクもまた大人であって。子供のままでいたかったな。 寂しくなったり、嬉しくなったり。
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小学生の視点から見た世界と表現. ちょっと複雑な家庭環境だからこそ,子供特有の鋭敏な感覚と世間を知らないからこその解釈とが織り混ざり,ふっと自分の小学生時代を思い出してしまった. ちょっと不思議な本.
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「なに様?」って言われそうだけど 私の感想だから感じたままでいいか なんだか文体がわざとらしく感じて胸やけがした こんな風に書いちゃってる俺ってスゴイだろ って感じてしまう 少女の気持ちを書くならやっぱり作家も女性がいいなと思った 終始気持ち悪い 性描写とか慣れてるけど 子供目線...
「なに様?」って言われそうだけど 私の感想だから感じたままでいいか なんだか文体がわざとらしく感じて胸やけがした こんな風に書いちゃってる俺ってスゴイだろ って感じてしまう 少女の気持ちを書くならやっぱり作家も女性がいいなと思った 終始気持ち悪い 性描写とか慣れてるけど 子供目線ってのが気持ち悪さを際立たせるんだろうね
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よくわからなかったけど、こんな風に思う人もいるんかなとか子供の時覚えてないけどこう考えてたのかなと思った。 その独特な感情を大人になって書けるのがすごいと思った。
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「クリープハイプ」の楽曲に漂う全体的な気怠さや憂鬱感がこの作品にも感じられて、テイストとしては好き。ただ結末も特に明るくはなく、読了後はスッキリしない気持ちになる。救われないし、やるせないモヤモヤ感を楽しめる方にはおすすめしたい話。 おそらく軽度の知的障害を有するであろう母親と...
「クリープハイプ」の楽曲に漂う全体的な気怠さや憂鬱感がこの作品にも感じられて、テイストとしては好き。ただ結末も特に明るくはなく、読了後はスッキリしない気持ちになる。救われないし、やるせないモヤモヤ感を楽しめる方にはおすすめしたい話。 おそらく軽度の知的障害を有するであろう母親と娘のふたり家族。マッサージ店に勤務する母はやがて店主に都合良く言いくるめられ、男性客に違法な性的マッサージを行うようになる。これだけでも嫌な気分になるが、その顧客の中には娘のクラスの担任や、娘を虐めている女児の父親等が連なっているからさらに胸糞が悪い。しかも後者は政治家だ。この社会的強者(政治家)が、対照的な存在である社会的弱者(シングルマザー)から金銭を通じた性の搾取を日常的に行っているというのがグロテスクだし、そこに幼い子供を教え導く立場の教職員が加わっているのが救いようの無さに繋がっている。マッサージ店主も、政治家も、教師も、周囲の人間たちが揃いも揃って無力な母娘を食い物にしている。まさに地獄のような構図だ。 特に、娘の担任教師が「あなたが遅れているからといって、何をしても許されるわけではない」「あなたのしていることは捻れだ」「クラスの母親から苦情も来ているので、やめていただきたい」などと散々に母を詰りつつも、性的サービスを要求するシーンは醜悪そのものだった。そこまで言うくらいならサービスを受けずに福祉制度を提案するとか、あるいは経済援助でもしてくれればいいのに。彼はより性的な快感を得るため、結局プレイの一貫として母親相手にポジショントークを行い、満足しているだけなのだ。なんとも気持ちが悪い。けれどもこの社会では彼のように言動が一致しない人間は残念なことによく見られたりもする。このリアルさにもいい意味で引いた。 放課後に母の職場を訪れる娘は、カーテンに囲われたベッドの向こうで揺れる母親の影を見て、拙いながらに母がお店にやってくるおじさんたちと何か"いけないこと"をしていると理解している。物語は始終小学生の娘視点で描かれるため、難しい言葉や直接的な表現は一切使われていないが、母に抱く違和感や精神的な距離が巧みに表現されている。「帰り道にお母さんとつないだ手は変だった。雨の中、傘を持ってない方の手はまるで私がさわったらお母さんが怒りそうな物だった。でもお母さんが自分の手に向かって、そんな物さわっちゃダメと怒るのは変だ。だから私たちは、手を繋いだまま歩いた。」「お母さんがカーテンの向こうでお客さんと一緒にいる時、お母さんはもうお母さんの形をしていないかもしれない。」 学校では、家族についての作文を書く課題が出される。娘にとっての家族は、母親ひとり。家にいる時の母や、一緒にお出かけをする時の母のことは大好きだ。でも、職場で「マッサージ」をしている時の母は声色も雰囲気も違うし、疲れていて冷たくされることも多い。いじめっ子からは「お前の母親は変タイマッサージをやっている」と騒がれる。そして担任教師は何も知らないふりをして、子供の前で授業参観に姿を見せなかった母親を咎めるような発言をする。母が授業参観に来られなかったのは、この教師同様に彼女を金で買う悪辣な客が沢山存在するからだというのに。 ふつうの家族と、ふつうじゃない家族とは一体なんなのだろう。そして母親とは、どういう生き物なのだろう。娘はひたすらに母の姿を見つめている。小さな頭脳や無垢な感性で、手探りながらもその答えを一生懸命に見つけようとしている。とてもいじらしいが、我々読者はただ見守ることしか出来ないのが歯痒い。この母娘に幸せになってほしいが、そのためには何が必要なのかが分からない。思考すればするほど、底なし沼が広がっているようだった。
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