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LIFE SCIENCE の商品レビュー

4.2

51件のお客様レビュー

  1. 5つ

    20

  2. 4つ

    18

  3. 3つ

    8

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2021/05/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

科学とは、仮説を検証しよりよいものにし、真実に近づけること。 Nature 掲載料50万円 論文数中国30万本/年(2016-18年)アメリカを超す。 細胞があれば生き物。 細胞の構成や仕組みはその生物も同じ。 人間の細胞は1個の卵子から37兆個。それ以上は増えない。 がん細胞は無制限に増える。 細胞は数10μm、 オルガネラ 細胞小器官=機関 タンパク質 細胞の主役=働く人 数nm 膜=交通網  2万数千個の遺伝子がタンパク質を決める(設計図) 遺伝子をつくるDNAは4つだけ 3つ集まるとアミノ酸 アミノ酸が集まるとタンパク質 多様性がないと、死に絶える 酸素 細胞内のミトコンドリアがエネルギー源を分解するために必要 神経 秒速120m 体内を0.01秒で伝える 血液は20秒 ウイルス  細胞に入り乗っ取って増やす 細菌 分裂して増やす 細菌に入り込んだり毒素を出す  抗生物質 細菌には聞くがウイルスには効かない=風邪には効かない 死と老化を人間は積極的に選択  ベニクラゲ 不死 若返る  アホウドリ ハダカデバネズミ 死ぬ直前まで若く元気 オートファジー(自食作用)  細胞の恒常性を保つ働き 老化抑制   飢餓状態で活性化 アミノ酸からタンパク質をつくる  ルビコン オートファジーのブレーキ役のタンパク質 SBDD  構造に基づくドラッグデザイン

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2021/04/01

「生命科学の基礎が、ウイルスが、抗体が、病気が、遺伝子操作が、最新の長生きと老化のことがぜんぶわかる!」(本書カバー見開き部分より) オートファジーのことが知りたくて本書を手に取ったのだが、何と著者はオートファジーの研究でノーベル賞を受賞した大隅良典氏の門下生で、本人もオートフ...

「生命科学の基礎が、ウイルスが、抗体が、病気が、遺伝子操作が、最新の長生きと老化のことがぜんぶわかる!」(本書カバー見開き部分より) オートファジーのことが知りたくて本書を手に取ったのだが、何と著者はオートファジーの研究でノーベル賞を受賞した大隅良典氏の門下生で、本人もオートファジーの研究を続けている人だった。 なお、オートファジーは、細胞の自食作用のことで、「ざっくりいうと、細胞を『自分の力で新品にする機能』」である。 オートファジーには、がんやアルツハイマー、パーキンソン病、脂肪肝や心不全等々の病気を治せる可能性や、老化を遅らせ、健康寿命を延ばせる可能性も指摘されている夢のような作用である。 もっとも、本書では半分以上を「科学的思考を身につける」、「細胞がわかれば生命の基本がわかる」、「病気について知る」という内容に割き、科学的思考と生命科学の基礎をできるだけ平易な言葉を使って説明することに費やしている。 以上のことを理解したうえで、いよいよオートファジーの説明に入っていくわけだが、その作用のすばらしさ、一方のデメリット、およびオートファジーを阻害する「ルビコン」と呼ばれるたんぱく質の話等々の学術面だけでなく、我々一般人にとって、じゃ、そのオートファジーの恩恵にあずかるためにはどうすれば良いのかまでもカバーされているので、理屈がわかったうえで、何をすればよいのかが説明されているので、非常に納得感が高かった。 具体的に何をすればよいかはぜひ本書を手に取って、確かめていただきたい。

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2021/03/20

これは面白い。自分にとって、馴染みのないライフサイエンスが、実にわかりやすく頭に入ってくる。著者はこの世界の第一人者にありながら、一般人向けのわかりやすい伝え方が出来るのが、さらに凄い。

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2021/03/17

https://www.lib.kyutech.ac.jp/opac/search?q=9784822288662

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2021/03/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

<目次> 第1章  科学的思考を身につける 第2章  細胞がわかれば生命の基本がわかる 第3章  病気について 第4章  細胞の未来であるオートファジーを知ろう 第5章  寿命を延ばすために何をすればいいか <内容> 生物の教科書のような本。第1章、2章は基本を、第3章はそこからわかってきた病気のカラクリ、第4章、5章は著者の本職である「オートファジー」の研究内容を、わかりやすい語り口でまとめている。まず、一項目の短いものが多い。中学生でもわかる説明の仕方。すばらしい!

Posted byブクログ

2021/03/13

生命科学者の吉森保さんが最新の生命科学について解説した一冊。膨大な情報溢れる現代社会において、自分が行動する上で正しい判断基準を養う科学的思考から、細胞の基礎知識、病気の仕組みまでが詳しく解説される(これが理科の教科書だったら理科好きになること請け合いの内容)。最後の方で著者が専...

生命科学者の吉森保さんが最新の生命科学について解説した一冊。膨大な情報溢れる現代社会において、自分が行動する上で正しい判断基準を養う科学的思考から、細胞の基礎知識、病気の仕組みまでが詳しく解説される(これが理科の教科書だったら理科好きになること請け合いの内容)。最後の方で著者が専門としているオートファジー(細胞の中の恒常性を保つ)のしくみから、活性化方法まで現在の研究で判明している内容がわかりやすく説明される。他のオートファジー本には書かれていない内容もいくつかあり面白かった。

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2021/02/28

「ゲノム解析は「私」の世界をどう変えるのか?」に続いて、 ライフサイエンス系で読みやすそうなものをチョイス。 こちらも面白いです。 ※ゲノム解析は「私」の世界をどう変えるのか? https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4799321...

「ゲノム解析は「私」の世界をどう変えるのか?」に続いて、 ライフサイエンス系で読みやすそうなものをチョイス。 こちらも面白いです。 ※ゲノム解析は「私」の世界をどう変えるのか? https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4799321676#comment 著者は大阪大学の教授なのですが、 大学の先生って難しいことを難しくしか言えない人のイメージがありましたが、 この人は珍しく当てはまらないようです。 とても分かりやすい。これは素人でも読める本です。 大昔、生物のクラスで「こんなこと勉強したな~」と 思いながら、読んでいました。 後半からは、オートファージというほとんど聞いたことのない著者の研究の話に移っていき、 レベルもそれなりに上がっていくのですが、 著者の分かりやすい口調(文調?)のお陰で何とか読み進めることができました。 文系の人でも全然イケると思います。 色々ホットな分野である生命科学を学んでみようと思っている人にとっては、 とてもおススメな一冊です。

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2023/12/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

科学は、本当に正しいかはわからない、が前提。 断定する人は科学的にはあやしい。 真実に近い仮説。 相関関係と因果関係の違いに注意する。 比べること=RCT検査。対照群がなければ、比べていることにならない。 査読=ピアレビュー。二人から4人。普通は3人。リバイスが一番多い。査読前の論文を公表するプレプリントサーバーという仕組みもある。 二重らせん構造を発見したワトソンは、写真を盗用した。 スタップ細胞の問題は、存在ではなく論文として不正をしたこと。サマーリンの塗られたネズミ、と同じではないか、という疑惑がある。 「仮説が正しければ、こういう結果も出るはず」という積み重ねが大事。間違っていれば訂正すればよい。 ヒーラ細胞(がん細胞を培養した)。培養細胞でウイルスの増殖を防げるか試す。その後、動物実験、最後が人間で試す。培養細胞が基本となる。 遺伝子には記憶はないが、外観はそっくりにできる=クローン人間。 大きさの順に、タンパク質、超分子複合体、オルガネラ(細胞小器官)、細胞、組織、固体、の順。 遺伝子は、タンパク質の設計図。一つの遺伝子は、一つのたんぱく質に書かれている。 遺伝子は、DNAで書かれている。二重らせんなのは、情報をコピーするため。 DNAの集まりが遺伝子、ゲノムは、ソフトウエア。 クローン羊のドリーが生まれたことで、生殖細胞以外の細胞にもゲノムが存在することが証明された。 進化は、遺伝子のコピーミス。ダーウィンの自然淘汰説と、進化の中立説。どちらが正しいかは検証不能。 生命は、多様性がないと死に絶えるもの。 色覚異常は、異常ではなく多様性。遺伝学会は、色覚異常とは呼ばず色覚多様性と呼んでいる。 人類もいずれ滅びる。人類誕生から700万年。恐竜の繁栄は1億6000万年もあった。 研究は役に立つことを研究するだけではない。何かの大発見につながるもの。 細胞の死の原因 たんぱく質の塊がたまる(変性疾患)=アルツハイマーなど。 ウイルスの病原菌によるもの 細胞内の事故=活性酸素によるもの、自死。 がんは、元気な細胞で増え続けるもののこと。 脳梗塞は、細胞の酸欠。 細菌は生物、ウイルスは中間。 風邪は、ほとんどウイルスによる=抗生物質は効かない 抗体は、ウイルスの鍵にくっついて侵入を防ぐ。 抗体検査は、ウイルスの鍵ではない部分に取り付く抗体でも検出してしまう。 サイトカインは、免疫機能が活性化すること。サイトカインストームは、それが暴走すること。 生命は、エントロピーの増大を相殺することで定常状態を保持している。 ベニクラゲは死なない。しかし進化しない。死は生命の必然ではない。 老化も必然ではない。アホウドリやネズミの一種は老いず突然死ぬ。進化の過程で老化を選んだ。人間の老化のスピードは早い。 タンパク質は多くはオートファジーでできたアミノ酸を再利用して作られる。一日に240gのたんぱく質をつくる。 オートファジーの役割 飢餓状態になったときの栄養素 細胞の新陳代謝=スクラップ&ビルド。エントロピーの増大に抵抗する。 細胞内の有害物を除去する=病原体を一緒に殺す ポリオウイルスはオートファジーの仕組みをつかって増える。=病原体も進化している。人類も進化している。 神経細胞は一生もの。オートファジーの仕組みを使ってアルツハイマーを治せないか。 オートファジーは高齢になると働かなくなる。 脂っこいものを食べると肝臓のルビコンが増えてオーt-ファジーが働かなくなり、脂肪肝になる。 因果関係と相関関係の違い。因果関係を調べるには多数の実験が必要。 寿命を延ばす方法=オートファジーの活性化=ルビコンの増加を抑える。 カロリー制限。 インスリンを働かせない。 TORシグナルの抑制=たんぱく質の合成を抑える。 生殖細胞の除去=宦官は長生きだった ミトコンドリアの抑制=細胞のエネルギー源。 オートファジーの活性化は、神経変性(アルツハイマーなど)を抑える。 がんになったら、オートファジーを抑えたほうがいい 納豆やキノコは、オートファジーを活性化させる。 夜は赤ワインとチーズ。 食事をとらないとオートファジーは活性化する=飢餓から守るため。食後4時間。一食空ける。朝食を遅めに、火を抜く。食事の前に空腹を感じる。 高脂肪食を避ける。 腹八分目で運動する。

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2021/02/12

生命科学研究者によるる寿命や遺伝子、オートファジーなど盛沢山の内容。 専門分野の話というのは素人にはとっつきにくい内容になってしまいがちなのだが、我々の日常に関わる例をあげながら説明してくれるのでとてもわかりやすいです。 特に著者の専門分野であるオートファジーの話はすごく興味...

生命科学研究者によるる寿命や遺伝子、オートファジーなど盛沢山の内容。 専門分野の話というのは素人にはとっつきにくい内容になってしまいがちなのだが、我々の日常に関わる例をあげながら説明してくれるのでとてもわかりやすいです。 特に著者の専門分野であるオートファジーの話はすごく興味深い。 ルビコンが人間の健康寿命を伸ばす鍵になるかもしれないという話はすごくワクワクしますね。 これからもこういった専門分野の内容を一般向けの本で解説してくれるという橋渡しの役割に期待します。 とても面白い内容でした。

Posted byブクログ

2021/01/31

生命とはなにか?細胞とはなにか?細胞の中の詳細説明の基礎を優しく説明してくれた上で、ノーベル賞を受賞したオートファジーはどんな働きのことで、これからどんな研究に発展していくのかがわかる本。面白くて一気に読み終えた。

Posted byブクログ