LIFE SCIENCE の商品レビュー
私のようなバイオサイエンスの対極にいるような人間にも、最先端科学をわかった気にさせてくれる超優良入門書。オートファジーの第一人者である著者が非常にわかりやすく、かつ興味や好奇心を途切れさせることなく、バイオサイエンスの深淵の先へ先へと誘ってくれる。童心にかえって夢中になって読んだ...
私のようなバイオサイエンスの対極にいるような人間にも、最先端科学をわかった気にさせてくれる超優良入門書。オートファジーの第一人者である著者が非常にわかりやすく、かつ興味や好奇心を途切れさせることなく、バイオサイエンスの深淵の先へ先へと誘ってくれる。童心にかえって夢中になって読んだ。私のようなロートルではなく、将来のある若い方々にこそ読んでほしい。
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文章がとても平易でわかりやすいのでおすすめです。 相関と因果は、科学的な思考において重要。 世の中本当に、ただの相関関係でこじつけの様に断定している事が多すぎると常日頃感じていたので、吉森先生が文章にしている事で自信がもてた。 最後の方の、オートファジーの活性化にあたっての生...
文章がとても平易でわかりやすいのでおすすめです。 相関と因果は、科学的な思考において重要。 世の中本当に、ただの相関関係でこじつけの様に断定している事が多すぎると常日頃感じていたので、吉森先生が文章にしている事で自信がもてた。 最後の方の、オートファジーの活性化にあたっての生活の上でのポイント。取り入れたいのは納豆だったりワインだったり、運動だったり。割と今まで体に良いと言われてきているものなので受け入れやすい。また、油はあまり良くない。 意外だったのが、3食きちんと食べるよりも1食抜く、あるいは1食はカロリーを抑えるということ。 飢餓状態がオートファジーの活性化に効果があるらしい。 ゆく川の流れは絶えずしてしかももとの水にあらず 方丈記の引用があったがまさにそうで、こんなふうに読んだ本の感想を書いている今でも、細胞レベルでは一瞬前の私とは僅かに違う自分に常に入れ替わっているんだなと。いやー奥深い。
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全くの文系で化学には興味が無かったのですが、図書館に行ってタイトルが気になったので読んでみました。営業や最近の教育をする上では単なる詰め込みの覚えただけの知識では役に立たないことをこの本で教えて貰えました。中学生や高校生といった今後社会に出る子供たちも今はなんのために化学の勉強を...
全くの文系で化学には興味が無かったのですが、図書館に行ってタイトルが気になったので読んでみました。営業や最近の教育をする上では単なる詰め込みの覚えただけの知識では役に立たないことをこの本で教えて貰えました。中学生や高校生といった今後社会に出る子供たちも今はなんのために化学の勉強をする意味があるかわからないかも知れないですが、この本を読んでみるとその必要性がわかり、化学に対する興味が湧いてくると思います。 面白かったです。
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細胞や遺伝子についての説明と、ご自分の研究フィールドであるオートファジーの機能を素人でも分かるように解説されている書。折しも新型コロナが流行しており、これには間に合わないとしても、将来の疫病対策として、こういう分野で世界をリードしていくことが出来れば良いと思った。 ちなみに、腹八...
細胞や遺伝子についての説明と、ご自分の研究フィールドであるオートファジーの機能を素人でも分かるように解説されている書。折しも新型コロナが流行しており、これには間に合わないとしても、将来の疫病対策として、こういう分野で世界をリードしていくことが出来れば良いと思った。 ちなみに、腹八分目、時々の食事のスキップ、適度な運動、脂っぽい食事を回避すること、キノコ類、発酵食品はオートファジーを活性化するようなので、実践していきたい。
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科学は文化。科学は、ヒトという種の最大の特徴である知的好奇心が原動力の文化である。 壮大な知のサグラダファミリア建造に少し参加しているというこの職業を、とても気に入っている。 という著者 ベンチャー設立に挑戦される姿勢には敬服いたします。
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生殖細胞取り除くと長生きとか面白い ルビコンから熱め 全体的に読みやすくて分かりやすい。 色覚多様性
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シンクレアの「ライフスパン」が出て間もないタイミングで、書名も装丁も似ている本書が出たので、怪しいパクリ本かと思ったが、そんなことはなかった。もっとも、本書中にも「ライフスパン」のことが引用されているし、生物や細胞の老化を考えるという点では類似点もある。 本書は、細胞内の物質分解...
シンクレアの「ライフスパン」が出て間もないタイミングで、書名も装丁も似ている本書が出たので、怪しいパクリ本かと思ったが、そんなことはなかった。もっとも、本書中にも「ライフスパン」のことが引用されているし、生物や細胞の老化を考えるという点では類似点もある。 本書は、細胞内の物質分解を行うオートファジーの仕組みと応用に関する本だが、それだけでなく、科学的思考や細胞の仕組みなどオートファジーと一見関係ないところから書き起こしており、その意味で、裾野の広い読者層を想定している。本書ならではの話は第3章の後半くらいからだと思うが、それでも、全体を読む価値は十分ある。日本人ノーベル賞受賞者の大隅良典や下村修の研究も出てきて興味が尽きない。 最近はオートファジーを名乗る怪しい美容・健康関係の商品・サービスも多いようだが、本書を読むような人は、そういうものに引っかからなくて済むだろう。
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生命医学の第一人者である吉森氏による、生命科学の概要本。DNA、遺伝子、ゲノムのそれぞれの定義と関係性、新型コロナを始めとするウイルスの定義、免疫と抗体の違いなど、生命科学の基本について非常にわかりやすく説明している。それぞれの定義や機能を紹介する際に、著者は平易な事例を持ち出し...
生命医学の第一人者である吉森氏による、生命科学の概要本。DNA、遺伝子、ゲノムのそれぞれの定義と関係性、新型コロナを始めとするウイルスの定義、免疫と抗体の違いなど、生命科学の基本について非常にわかりやすく説明している。それぞれの定義や機能を紹介する際に、著者は平易な事例を持ち出しているため、私のような初学者でも理解が進んだ。また、著者の専門分野であるオートファジーにも触れ、アルツハイマー病、パーキンソン病などの難病への治療方法としてオートファジーが注目されていることを述べている。 本書を通して、人間の体は生命の神秘と言うよりも、ロジックだと思った。特に面白かったのは以下の点 ①DNA・遺伝子・ゲノムは文字と文章に近い ・DNAは物質でこれが集まりアミノ酸が生成され、アミノ酸がたんぱく質を作る。 ・DNAの配列が遺伝子となり、遺伝子がどのようなたんぱく質を作るか?を決定している。 ・遺伝子は細胞ごとにあり、さらにDNAは二重らせん構造になっている ・例えるならば、DNAがアルファベット、アミノ酸が単語、たんぱく質が1文、遺伝子が文章という構成。 ・DNAは物質であるが、ゲノムは人間1名分の遺伝子情報の集合であり、ソフトウェアに近い ②ウイルス抗体の仕組みが、実にロジカル ・ウイルス撃退方法は大きく3つで、皮膚による外壁、細胞による撃退(細胞の中にはウイルス侵入されたときに自滅するやつもある)、抗体の3つ ・ウイルスが細胞に侵入するには、スパイクと呼ばれる鍵を使って、細胞の鍵穴に差し込む。この仕組みを利用して、たんぱく質で作られた抗体は、ウイルスのスパイク部分にくっつき、スパイクで鍵を開けれないようにする ・スパイクの鍵の手部分に抗体が付着しても、ウイルスの侵入は防ぐことはできない。だが、抗体が付着したスパイクは、目印となり免疫細胞が襲いかかることができる。 ・抗体を作るときに興味深いのが、スパイク鍵の形状にあわせて抗体を生成しているのではなく、無数の抗体を作り、スパイク鍵に合うのもを片っ端から試している ・イメージで言うと、泥棒が鍵をピッキングしようとしているときに、無数のカラーボールを泥棒に投げつけて、鍵自体を使えなくする、もしくは、カラーボールがついた人を泥棒として警察(細胞)に認識してもらうように働きかけている アニメのはたらく細胞というタイトルは言い得て妙で、人間の体の働きは実に機能的で驚いた
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「DNA=遺伝子ではない」「細胞の主役はタンパク質」「アミノ酸がタンパク質の材料」「効かない抗体もある」「死なない生き物がいる」「人は老化することをあえて選んだ」・・生命科学の深遠さを易しい言葉で教えてくれる。「オートファジー」先端科学で解明されてきたこの仕組みを自分の体に意識す...
「DNA=遺伝子ではない」「細胞の主役はタンパク質」「アミノ酸がタンパク質の材料」「効かない抗体もある」「死なない生き物がいる」「人は老化することをあえて選んだ」・・生命科学の深遠さを易しい言葉で教えてくれる。「オートファジー」先端科学で解明されてきたこの仕組みを自分の体に意識する。老いないための知恵。今日から実践したい。「科学的思考」とは?「真実は神のみぞ知る」「仮説を真実に近づけるのが科学」「断定する人は怪しい」「相関関係と因果関係は違う」・「地球温暖化論」を考える。環境配慮は大切。ただ、決めつけは?
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※このレビューにはネタバレを含みます
科学とは、仮説を検証しよりよいものにし、真実に近づけること。 Nature 掲載料50万円 論文数中国30万本/年(2016-18年)アメリカを超す。 細胞があれば生き物。 細胞の構成や仕組みはその生物も同じ。 人間の細胞は1個の卵子から37兆個。それ以上は増えない。 がん細胞は無制限に増える。 細胞は数10μm、 オルガネラ 細胞小器官=機関 タンパク質 細胞の主役=働く人 数nm 膜=交通網 2万数千個の遺伝子がタンパク質を決める(設計図) 遺伝子をつくるDNAは4つだけ 3つ集まるとアミノ酸 アミノ酸が集まるとタンパク質 多様性がないと、死に絶える 酸素 細胞内のミトコンドリアがエネルギー源を分解するために必要 神経 秒速120m 体内を0.01秒で伝える 血液は20秒 ウイルス 細胞に入り乗っ取って増やす 細菌 分裂して増やす 細菌に入り込んだり毒素を出す 抗生物質 細菌には聞くがウイルスには効かない=風邪には効かない 死と老化を人間は積極的に選択 ベニクラゲ 不死 若返る アホウドリ ハダカデバネズミ 死ぬ直前まで若く元気 オートファジー(自食作用) 細胞の恒常性を保つ働き 老化抑制 飢餓状態で活性化 アミノ酸からタンパク質をつくる ルビコン オートファジーのブレーキ役のタンパク質 SBDD 構造に基づくドラッグデザイン
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