神様には負けられない の商品レビュー
高校卒業後7年勤めた会社を辞め、義肢装具士の専門学校に入学したさえ子を主人公にしたお仕事小説。義肢装具士という職業はまったく知らず、その仕事の内容を授業を通して一緒に教わった。時期が時期だけにパラリンピック絡みの話になるのかと思いきやそんなこともなく、真面目一本なのかと思いきや随...
高校卒業後7年勤めた会社を辞め、義肢装具士の専門学校に入学したさえ子を主人公にしたお仕事小説。義肢装具士という職業はまったく知らず、その仕事の内容を授業を通して一緒に教わった。時期が時期だけにパラリンピック絡みの話になるのかと思いきやそんなこともなく、真面目一本なのかと思いきや随所に笑いも盛り込まれ、読んでいてとても楽しかった。
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久しぶりの山本作品。 訳あって七年間勤めた会社を辞め、義肢装具師になるため専門学校に通っている二階堂さえ子。同じ班で学んでいる永井真紀、戸樫博文と共に奮闘中。七年間稼いだお金を授業料に注ぎ込み、恋人とも別れ、帰る場所もない崖っぷちのさえ子は気が焦るばかりで義肢作りの実習が上手く...
久しぶりの山本作品。 訳あって七年間勤めた会社を辞め、義肢装具師になるため専門学校に通っている二階堂さえ子。同じ班で学んでいる永井真紀、戸樫博文と共に奮闘中。七年間稼いだお金を授業料に注ぎ込み、恋人とも別れ、帰る場所もない崖っぷちのさえ子は気が焦るばかりで義肢作りの実習が上手く行かず…。 義肢装具作成の過程や授業の様子が結構詳しく書かれていて戸惑った。理解しずらいところもあり細部まで読み込むことは出来なかったが、オーダーメイドで手作業が殆どの大変な仕事であることは分かった。出来たらおしまいではなく、その後も細かな調整や修理もある。 利用者側にとっては費用も高く、自治体などに補助してもらうための手続きも煩雑で修理一つお願いするのにも時間も手間も掛かる。義肢装具師側からすれば大変な作業の割には決して給料は高くないし会社としての利益も良くはない。結局は当事者たちの妥協や善意や情熱や努力に大いに頼っている難しい業界なのだと分かる。 義肢装具の分野に限らず、福祉の分野が補助金や寄付金頼みではないビジネスとして成り立つ世界になれば良いのにと思う。 二階堂さえ子の前職が内装会社と書いてあり、もしかして?と思ったらやはり『カイシャデイズ』の〈ココスペース〉だった。その後も出るわ出るわ、『凸凹デイズ』『店長がいっぱい』『芸者でGO』『ジンリキシャングリラ』とのリンク。懐かしい面々に再会出来て、山本さん好きには堪らない。 しかし〈凹組〉の醐宮が何と義足になっていた。作品のテーマ上そのような設定にしたのだろうが、かなり驚いた。しかし性格は全く変わっていなかったけど。 さえ子が〈ココスペース〉を辞めた経緯については性急ではないかと思った。篠崎らが必死に止めたのも理解出来る。だがさえ子のキャラクターからして致し方なかったのかな。 同じ班の真紀や戸樫もなかなか個性的なキャラクターでハラハラするところもあるが、全体的には青春物の雰囲気。 写真家で義足の穂高と良い雰囲気になるのかとも思ったが、それでは短絡的過ぎるか。むしろさえ子と真紀、戸樫の関係が微笑ましかった。 そのうちに彼らも山本作品に登場してくれるかも知れない。その時は一人前の義肢装具師になっているだろうか。 ※「カイシャデイズ」レビュー https://booklog.jp/users/fuku2828/archives/1/4163268502#comment ※「凸凹デイズ」レビュー https://booklog.jp/users/fuku2828/archives/1/4163244301#comment
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
内装会社でバリアフリーの店舗を手がけたのをキッカケに7年勤めた会社を辞めて技師装具士の専門学校へ入学したさえ子。周りの同級生は若いのを少し負い目に感じつつも、義肢装具士の道は中々険しくて… 健常者から見た上から目線の可哀想で怒り出す人の気持ちは、健常者の私には計りきれないですね。悪気がないポロッと出た言葉が一番タチが悪いのかもしれないです。 義足のカメラマンの穂高とさえ子、中々お似合いな感じだったけど、くっつくまではいかなくて残念。 同じ班の戸樫と真純が個性的だけど、とても良い関係で良かったです。 そして、ブラック企業に研修に行った戸樫の復讐の為にさえ子があそこまでするとは!色々凄いです。 凸凹デイズの醍醐が、まさか義足になってたのも驚きでした。随分前に読んだからそんな描写なかった気がしましたけど… 将来あのメンバーで会社を作れると良いですね。
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NHKの番組で紹介されていた本。身近にリハビリに関わる人が何人かいるので、どんなものかなと思って読んだ。 シンプルなお仕事小説。恋愛要素はあんまりなくて、専門的な内容が専門的な用語のまま繰り出されるので、ちょっと読みにくい。けれど、その辺はなんとなくで読み進んだ。いろいろモヤモ...
NHKの番組で紹介されていた本。身近にリハビリに関わる人が何人かいるので、どんなものかなと思って読んだ。 シンプルなお仕事小説。恋愛要素はあんまりなくて、専門的な内容が専門的な用語のまま繰り出されるので、ちょっと読みにくい。けれど、その辺はなんとなくで読み進んだ。いろいろモヤモヤを抱えながら、最後はスッキリとした読後感が残る、いいストーリーだった。 義肢装具士に限らず、パラリンピックに関わりそうな仕事はこれからもっと注目されるだろうし、そういう仕事が普通にみられる世の中になってほしいと思う。
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懐かしの山本ワールドの住人、総出演という趣き。軽妙、洒脱な文体も健在だけど義足の説明細か過ぎて、優れた入門書読んでる気になった。
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内装工事のバリアフリーを手がけたことがきっかけで義肢装具士を目指すことになった主人公「さえこ」の話。 義肢に関して無知だったので教本のような感じで読むことができた。 義肢を製作するにあたっての自治体への補助申請にはとても時間がかかることや義肢製作所の領収書偽造など、 表にはあま...
内装工事のバリアフリーを手がけたことがきっかけで義肢装具士を目指すことになった主人公「さえこ」の話。 義肢に関して無知だったので教本のような感じで読むことができた。 義肢を製作するにあたっての自治体への補助申請にはとても時間がかかることや義肢製作所の領収書偽造など、 表にはあまり出てこない問題も取り上げている。 小説というよりリアルドキュメンタリーのようだった。 ただ、タイトルは少し大袈裟かも。
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義肢装具士の専門用語が多くて自分には話に入りにくかったですね。 それがなければ十分面白かったです。 3人の次が読みたいですね。
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とあるきっかけで内装会社を辞め、義肢装具士の専門学校に通う27歳のさえ子の奮闘物。 様々な過去作とリンクしていてどれも読み返したくなる。 [図書館·初読·1月21日読了]
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主人公のさえ子、もと内装会社勤務。バリアフリーの店を手掛けた際に浴びせられた罵声を契機に会社を辞め、義肢装具士の専門学校に通う25歳。学校で同じチームになったのは、事ある毎に髪の色が変わり鼻ピアス、必ず髑髏模様の入った服を着る真純(女性)と声が小さく人付き合いが苦手で正義感ばかり...
主人公のさえ子、もと内装会社勤務。バリアフリーの店を手掛けた際に浴びせられた罵声を契機に会社を辞め、義肢装具士の専門学校に通う25歳。学校で同じチームになったのは、事ある毎に髪の色が変わり鼻ピアス、必ず髑髏模様の入った服を着る真純(女性)と声が小さく人付き合いが苦手で正義感ばかりが強い戸樫(男性)。この三人、それぞれどこかズレていて空周りばかりだが、彼らの義肢装具士への真っ直ぐな情熱はメンバー同士や周りの人々を巻き込んで行く。これぞ山本幸久!という感じのお仕事小説です。 ただ、次々に登場する脇役が多彩過ぎ。義足の写真家、義手の芸者さん(戸樫の母親)、元プロボクサーで今は義足の人力車夫etc、ちょっとガチャガチャし過ぎの気がします。もっともそのせいで醐宮さんに再会できるわけですが。 醐宮さん、山本さんの『凸凹デイズ』 に登場する小さなデザイン会社凹組の女社長ですが、よほど気に入ったキャラなのでしょうね、しばしば他の山本作品に顔を出します。今回は主要な脇役の一人として登場。それも、交通事故で死線を彷徨った挙句、義足になったという設定ですが、大型バイクに乗って登場し、相変わらずパワフルです。凪海さん、黒川、大滝など凹組メンバーもチョイ役で総出演。懐かしいですね。そもそも主人公が勤めていた内装会社が『会社デイズ』の舞台、ココスペースだし、途中で出て来る芸者の弐々さんは『芸者でGO!』の主人公だし、山本さんらしい仕掛け一杯のお話でした。 しかし・・・山本幸久ファン以外には理解できぬ感想でした(笑)
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25歳で会社を辞め義肢装具士の専門学校に入学したさえ子。周りと比べてなかなか上手くできないことで焦り、悩む。でもそこには仲間がいてその存在に助けられている。仲間と話し行動することで見えてくる自分のこと。そういうひとつひとつが印象的で読み終わった後も残り続ける。さえ子と仲間たちのそ...
25歳で会社を辞め義肢装具士の専門学校に入学したさえ子。周りと比べてなかなか上手くできないことで焦り、悩む。でもそこには仲間がいてその存在に助けられている。仲間と話し行動することで見えてくる自分のこと。そういうひとつひとつが印象的で読み終わった後も残り続ける。さえ子と仲間たちのその後もぜひ読んでみたい。
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