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料理の意味とその手立て の商品レビュー

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12件のお客様レビュー

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2021/05/02

「風干し茄子の揚げ煮」で茄子をちょっと干すと、揚げたときに油が戻ってくるというのが面白そうだったのでやってみたら、カップ一杯の油をほぼ全部吸収され、戻ってきた感が全くないまま調理が終わってしまい、もちろん油っぽかったという悲しい実体験があったし、「トマトと卵の炒めもの」は炒めすぎ...

「風干し茄子の揚げ煮」で茄子をちょっと干すと、揚げたときに油が戻ってくるというのが面白そうだったのでやってみたら、カップ一杯の油をほぼ全部吸収され、戻ってきた感が全くないまま調理が終わってしまい、もちろん油っぽかったという悲しい実体験があったし、「トマトと卵の炒めもの」は炒めすぎてトマトがトマトソースになってしまったりはしたが…! という失敗自慢はともかく、過度な味付けはせず、素材の味を活かす、味付けは基本は塩だけという男らしい料理の本。 タイトルから見て、科学的なアプローチかと思ったらそうでもなく、割と野菜を信じる、みたいなスピリチュアルな感じではあったが、納得できるスピリチュアルだったのでまあ良し。 実際、塩くらいの味付けが好きなのでちょうどよく、レシピいろいろ試してみたいなと思う。特にすべてレシピだけではなく、実際に目の前で作っているかのような臨場感を添えて文章が描かれているので読んでいて楽しい。 レシピに沿うだけではなく、結構熟練した技が必要なケースが多いので初心者向けではないが。

Posted byブクログ

2021/01/24

ウーウェンさんの料理。中華をベースに、家庭料理を広く日本に広めた方。落ち着いた雰囲気で、中華、中国とのギャップも感じさせる印象ももっている。日本的と言っては失礼かもしれないが、すごく丁寧で、控えめな語り口も人気のポイントかも。もやし炒めはごちそうだ。時間を少しかけて髭をとり、段階...

ウーウェンさんの料理。中華をベースに、家庭料理を広く日本に広めた方。落ち着いた雰囲気で、中華、中国とのギャップも感じさせる印象ももっている。日本的と言っては失礼かもしれないが、すごく丁寧で、控えめな語り口も人気のポイントかも。もやし炒めはごちそうだ。時間を少しかけて髭をとり、段階的に中火、強火で炒め、味を整える奥深い料理ということでもパンチ力のある話。もう一つは、鍋を返してカッコよく決まる中華のシーン、これは最後の仕上げだと言い切る。鍋は加熱したボール、最後に食材たちが集まって混ざり合う仕上げの工程だというのは非常に新鮮味のある話だと思った。回鍋肉を中国で習ったときに、戻るという意味の「回」の意味でを知って驚いたものだ。てっきり、鍋を回すのだと思っていたから。先に油通しをしておくキャベツと豚肉が最後に鍋に戻ってくる。ウーウェンさんは、油ではなくお湯で通してというレシピだけど同じことだ。トマトと卵の炒め物も、中国で覚えた基本中の基本の家庭料理。トマト炒卵という風に漢字で書くのだけど、よく頼んでは子供みたいだねと笑われた。すごく家庭料理的なんだと思う。中華と言えば、蒸しものも多い。野菜を蒸すことで味と香りが同時にほんわり、ふわっとかおる。色香味という三つが料理の基本という言葉がある通り、中華の奥深さはシンプルさにもある。料理に調理法が明示されることが多いのも基本があるからだろう。炒蒸煮だけなく、焼くとかもそうだが、料理名を見ると想像できるようになっていることが多い。日本も中国も、スープは飲むもので食べるものではない。自然に寄り添うアジアの食文化の奥深さは、ヨーロッパの比ではない。一食一食を大切に、ウーウェンさんの温かいメッセージと、レシピが沁みますね。

Posted byブクログ