十の輪をくぐる の商品レビュー
辻堂ゆめさんの大ファンではありますが、この作品は、主人公の発達障害(ADHD)という診断を受け入れてからの呆気ないぐらいの改心っぷりに、個人的にはどうしても違和感が拭えませんでした。 言いたいことは分かるのですけど、現実はそんな簡単に変われるものではありませんし、しかも、何十年も...
辻堂ゆめさんの大ファンではありますが、この作品は、主人公の発達障害(ADHD)という診断を受け入れてからの呆気ないぐらいの改心っぷりに、個人的にはどうしても違和感が拭えませんでした。 言いたいことは分かるのですけど、現実はそんな簡単に変われるものではありませんし、しかも、何十年も掛けて築いたキャラクタの短所なんて、たったの数日であそこまで改善することはさすがにあり得ないでしょう。 余談ですが、ADHDというよりASDに近いのかな、と思いましたけど、それは作品の性質にとって重要ではないでしょうからこれ以上は触れません。 物語としては、現在と過去の話が交互に出てくるのですが、どちらのエピソードもすごく面白くて、終わり方も予定調和に近いのですが、分かっていても迫りくるものはありました。 評価は渋めにしましたけど、読み応えはありました。
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バレーボールがつなぐ家族の歴史。発達障害という言葉がなかった時代に過酷な環境で泰介を育てあげた万津子の忍耐強さに感服。母は強し。
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くも膜下出血で倒れてからしばらくして 認知症の症状が出てきた母の万津子 ある日テレビを見ていて突然 「私は東洋の魔女」とつぶやいた この東洋の魔女って言う言葉にひきつけられて 読み進めた感じがする 序盤はどうも退屈だったのだが 母の万津子の若い頃の話になると 俄然...
くも膜下出血で倒れてからしばらくして 認知症の症状が出てきた母の万津子 ある日テレビを見ていて突然 「私は東洋の魔女」とつぶやいた この東洋の魔女って言う言葉にひきつけられて 読み進めた感じがする 序盤はどうも退屈だったのだが 母の万津子の若い頃の話になると 俄然面白くなってきた バレー部で活動し休日は友達と 喫茶店や映画館に行って過ごす 万津子のささやかな青春時代からの 結婚生活、子育て 今とは違う時代のそれも地方の生活 万津子の人生が壮絶 1964年と現在の東京オリンピック 二つの時代のオリンピックを行き来しながら バレーボールを通じて母と息子、そして娘へと 繋がっていく家族の物語 いろいろ出来すぎなところはあるけれど いいんですよ、もうこれでいい! 懸命に子育てをしてきた万津子さんの 人生も報われた気がする
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2回の東京オリンピックの時代を生きる、一家の物語。 仕事も家庭もうまくいかない男と、男を育てた母、男の妻と娘が物語のメインキャスト。
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2025年最後の読了本になります。年の移り変わる大晦日に、時代の価値観に翻弄された親子の物語であるこの小説と出会えたのは、運命の巡り合わせを感じました。 1958年から始まる母視点と、2019年から始まる息子視点が交互に描かれ、段々とこの親子のこれまでの歩みが明らかになってきま...
2025年最後の読了本になります。年の移り変わる大晦日に、時代の価値観に翻弄された親子の物語であるこの小説と出会えたのは、運命の巡り合わせを感じました。 1958年から始まる母視点と、2019年から始まる息子視点が交互に描かれ、段々とこの親子のこれまでの歩みが明らかになってきます。 泰介の父親や息子としてのあまりの態度の悪さに、初期に脱落しかけましたが耐えてよかったです。理由がわかっていないと、第三者視点でもこうなるのに、お母さんや奥さんの忍耐たるや。。 時代が違えば、こんなにも苦しい思いをお母さんはせずに済んだかもしれないし、泰介も自分との付き合い方を早く知れれば色んな選択肢があったかもしれない。全部可能性ではありますが、思うところがあり考えさせられました。 最後にタイトルの意味がわかるのが、定番ですがやっぱりいいなあと思いました。
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辻堂ゆめさん、3作品目です。 読みやすくて図書館で手が伸びる作家さんに私の中ではなってしまいました。 この作品は2つの東京オリンピックの時代を生きた(生きている)親子の物語でした。 息子、泰介の視点で2019年10月から2020年1月までが綴られて、母、万津子の視点で1959年...
辻堂ゆめさん、3作品目です。 読みやすくて図書館で手が伸びる作家さんに私の中ではなってしまいました。 この作品は2つの東京オリンピックの時代を生きた(生きている)親子の物語でした。 息子、泰介の視点で2019年10月から2020年1月までが綴られて、母、万津子の視点で1959年9月から1964年10月までが綴られていました。 認知症になった母、万津子の過去を探ろうとする泰介ですが、、。 暴力的な旦那さんに手のかかるヤンチャな息子(泰介)。そして、それらへの身内からの冷たい視線と態度。そういう時代だったとは言え、その中で生活をする様子を読んでいるのは辛かったです。 そんな中での万津子さんの大きな勇気と大きな愛。 もう、本当に素晴らしかったです。 母親って強いなと改めて感じました。
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万津子は時代やその時の価値観に翻弄されながら生きたとありきたりの言葉では表現するのは憚るがそんなふうに感じた さらに泰介の子育てについてもどれだけ大変なのかが窺い知れた でも彼女は文句も言わずただひたすら耐え泰介の 味方をやめなかったところは彼女の強さの象徴なのではないか また工...
万津子は時代やその時の価値観に翻弄されながら生きたとありきたりの言葉では表現するのは憚るがそんなふうに感じた さらに泰介の子育てについてもどれだけ大変なのかが窺い知れた でも彼女は文句も言わずただひたすら耐え泰介の 味方をやめなかったところは彼女の強さの象徴なのではないか また工女についても厳しい環境の中よく耐えて働いていたと思うでも彼女を支えたのはバレーボールだった バレーボールの面白さまたオリンピックの素晴らしさそんなことも伝えてくれる小説であっという間に読了した
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
以前からさてさてさんや大勢の方、最近ではbmakiさんの本棚から図書館予約 『1964年と2020年、東京五輪の時代を生きる親子の姿を三代にわたって描いた感動作!』 章がかわる毎に、時代と目線がかわる それぞれ胸が痛くて痛くて…… 読んでよかった みなさま、ありがとうございます 万津子の人生が圧倒的に迫ってきた ギリギリのところで踏ん張ったんだね 泰介の描写で「ああこれは」と思ったけれど やはりそうだった ラストが切なくて、でも 安らいだ ≪ 命つなげ バレーボールの コートから ≫
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今の時代なら多動症の子供は認知されているが、昭和30年代はまだまだそんな時代ではなかった。そんな時代に母万津子は二人の子供を育てる。なんとももどかしい小説だが、時代に翻弄されていたともいえる。 最後の春高バレーの場面が特に印象深い。思わず涙してしまった。
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苦難を乗り越えてきた万津子の人生。見合い結婚後、夫の暴力に耐えながらも二人の息子を育てた。長男はADHDながらもバレーボルに励みバレーを通じて結婚し娘を授かり娘もバレーボールで活躍する。タイトルにはオリンピックの五輪を2回という幸せな意味も含まれている
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