チンギス紀(九) の商品レビュー
遂にジャムカとの決着。 中盤でテムジンからチンギスになったが、 草原の漢同士の決着。 ジャムカとテムジンの決着。 鮮やかで爽やかなジャムカの最期。 ジャムカの死を乗り越えることで、 テムジンは真に草原の王となる
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表紙にあるように「我が名はチンギス」と自ら名乗って欲しかった。 今回は戦というより、同窓会のような消化試合であった。
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いやなんかスゲっす 北方謙三アニキスゲっす いやね、ついにテムジンはモンゴル高原を統一するんですな まぁ、モンゴル高原て後から付いた名前なんで正確にはあのへんをってことなんですが(いやざっくりだわ!) とにかく草原の王となったテムジンはモンゴル帝国を建国してチンギス・カーンを名...
いやなんかスゲっす 北方謙三アニキスゲっす いやね、ついにテムジンはモンゴル高原を統一するんですな まぁ、モンゴル高原て後から付いた名前なんで正確にはあのへんをってことなんですが(いやざっくりだわ!) とにかく草原の王となったテムジンはモンゴル帝国を建国してチンギス・カーンを名乗るわけです でね、当然スンッて顔してこっからは「チンギスは…」って表記に変わると思うじゃないですか? あ、スンッてこういう顔です→(・_・) それが、さにあらず「テムジンは…」って言ってみたり「チンギスは…」って言ってみたりぐちゃぐちゃなんよ だけど主人公の名前がぐちゃぐちゃなのに、なんも違和感がないんよなー なんか使い分けとるのよ そこに高度なテクニックを感じるんだけど、気のせいかもしらん あ!わいが名前をそんなに気にせんからかも!こっちサイドの理由だったかも! はい、あっというまに折り返し地点でおます あと八巻でどこまで見せてくれるのか?!
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この巻ではとても大きな動きが。一つは遂にテムジンからチンギス・カンに。そして、ジャムカとの最後の戦い。これからはもっと大きな変化が起こるのね
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ついにチンギス・カンの名乗りを得ました。 草原で圧倒的な勢力を得たテムジンと、大きく差がついてしまったジャムカとの最後の一戦。 今や金への対抗を公言するに至ったテムジン。いよいよ、草原の外に、モンゴルの奔流が溢れ出すのか。
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第九巻。 モンゴル族を統一し、さらにケレイト王国を滅ぼしたテムジンは、その先にあるナイマン王国との戦に臨むことに。 一方、ナイマン軍の中に潜んでテムジンを討つ機会を虎視眈々と狙っていたジャムカは、テムジンのわずかな隙をついて急襲しますが・・・。 ジャムカに大怪我を負わされたも...
第九巻。 モンゴル族を統一し、さらにケレイト王国を滅ぼしたテムジンは、その先にあるナイマン王国との戦に臨むことに。 一方、ナイマン軍の中に潜んでテムジンを討つ機会を虎視眈々と狙っていたジャムカは、テムジンのわずかな隙をついて急襲しますが・・・。 ジャムカに大怪我を負わされたものの、ナイマン軍に勝利し、さらに領地を拡大したテムジン。 モンゴル族の大会議(クリルタイ)で“カン”に推戴され、“チンギス・カン”という名を得ることになります。 本書の帯に 「我が名はチンギス」 とありましたが、本文中でチンギスがこの台詞を言ってはいないものの(今後の巻でこの名乗りをするかもですけどね)、ついに“テムジン”から“チンギス”になったということで、私のレビューもここからは“チンギス”でいきたいと思います。 急に余談ですが、“我が名は・・”といえば、『も〇のけ姫』の「我が名はアシタカ」をつい思い出してしまいます。カッコイイ名乗りですよね! 閑話休題 そして、チンギスに重傷を負わせたものの、結局討てなかったジャムカ。 もう軍としての戦云々ではなく、ひたすらチンギスだけを狙う暗殺者のような感じになってきましたが、そんなジャムカの運命は後述させていただくことにしまして・・。 そのジャムカの息子・マルガーシが、かつてジャムカの宿敵で森に隠棲しているトクトアの元に瀕死の状態で連れ込まれ、彼の元で傷を癒し鍛錬をするようになるという展開に。 今はまだお互いの名前以外の素性は明かしていないのですが、この運命のいたずらのような出会いには感慨深いものがあります。 それにしても、前巻のタルグダイもそうでしたが、トクトアの元には“瀕死”の者がよく運び込まれますよね。 思えば、狼のダルドや猟師の御影もトクトアの元で怪我を治していたし、この森の住居はすっかり“身体と心の癒し所”になっているようです。 さて、トクトアの元でマルガーシが鍛えられている頃、ついに彼の父・ジャムカの最期の時がやってきます。 敵同士になってしまったものの、チンギスとジャムカはやっぱりかけがえのない“友”だったのだな・・と思わせるような、哀しくも美しい二人のお別れシーンには思わず目頭が熱くなりました。 チンギス軍の将校たちが、ジャムカに敬意を払っているのも良かったです。 とくに秀逸だと思ったのは、ジャムカの最後の台詞・・ 「さらば、わが」 ・・そう、敢えてここで止めているのが何とも見事で、流石北方さんだなぁと感心しました。 黒貂の帽子の似合う、魅力あふれるキャラだったジャムカ・・・彼の玄旗を受け継いだムカリや、遺児となったマルガーシの今後の成長を天から見守っていてほしいですね~。
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感想 草原の民として敗れていったタルグダイやジャムカ、トクトアなど様々な視点で描くことで、チンギスがどのような人物であったのかを考える良いスパイスになっている。 人の上に立つ人ほど孤独になっていくのかもしれない。草原はほぼ平定された。一つの時代が終わった寂しさがあった。 あらすじ テムジン軍のカサルは2万でナイマン王国軍7万を徐々に領内に引き込み、兵站を切ることで弱体化させ、打ち破る。テムジンは戦に直接関わらなかったが、ジャムカに迫られ、急死に一生を得る。 西夏から奪った鉱山を守るため、テムゲに西夏の首都を襲うように命じる。領地が大きくなったこともあり、テムジンは長老達からチンギスという尊称を与えられる。 ナイマン王国の残党を倒すため、チンギスは出動し、ジャムカの影を感じる。 草原の雄となったチンギスは、兵5万を集めてナイマン王国の残党を倒し、遂にジャムカを討つ。
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チンギス紀 九 日輪 北方謙三 ∞----------------------∞ テムジンはチンギス・カンとなって、兄弟も兄の考えていることが捉えられなくなってきていて、もう神的存在となっている感じがする。テムジンとボウルチュの会話がちょっとおふざけ感あって面白くて好きなんだけど、チンギス・カンになっても変わらなくて嬉しい。 トクトアのところでマルガーシが修行してるシーンも好き。母親が居なくなってから1人森に入り獣と戦いながら3年もの日々を過ごしてた。あの母親に甘々に育てられてても、心はシャンとしてた。負けることは死を意味するほど悔しいことだと気付いたマルガーシは、父親譲りの前向きで負けん気の強い性格のようなので、トクトアに鍛えられてどこまで強くなるか楽しみだ。 トクトアにしろタルグダイにしろ、周りからは引退したおじいちゃんのように見えるのに、戦うととんでもなく強い。 実は、ジャムカがマルガーシのことを早々に諦めていることが分かった辺りで、私自身ジャムカに興味が無くなってたのだけど、この物語の中でも結構影が薄くなってた気がする。 チンギス・カンとの対決の最期は、革袋に入れられてそこを二百騎が疾走するって言う。斬るんじゃないのか。 食べるものも、外の文化に触れ合うことで色々変わってきているのが面白いなと思う。 2023/03/19 読了 (図書館)
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本巻の読了スピードは手探りの一巻同様、半月近くかかってしまった。 一つには、大きな動きが少ないことが挙げられる。最大のクライマックスは、冒頭のナイマン族との戦いのサイドでジャムカに急襲されたテムジンが大怪我を受けつつも、最後にジャムカを討ち果たすところ。その描写自体はジャムカの...
本巻の読了スピードは手探りの一巻同様、半月近くかかってしまった。 一つには、大きな動きが少ないことが挙げられる。最大のクライマックスは、冒頭のナイマン族との戦いのサイドでジャムカに急襲されたテムジンが大怪我を受けつつも、最後にジャムカを討ち果たすところ。その描写自体はジャムカの落日を現すように呆気なく終わってしまう。 それ以外は、比較的まったりと話は進む。 以前のジャムカの同盟相手の一人、ダルグタイは、貿易商となった妻ラシャーンと共に、引き続き南宋の港で満ち足りた生活を過ごす。かつての腹心ソルガフの忘れ形見も貰い受けて子供も持つ。 もう一人、アインガは、メルキト族をしっかりとまとめ、モンゴルに攻め込む口実は与えず、不戦防戦の態勢で国を豊かにする。トクトアは老いを感じつつも山での生活を続けていたところ、ジャムカの息子であるマルガーシが舞い込む。因縁あったジャムカの息子とは知らぬまま、マルガーシを鍛えていく。 カサルはナイマンとの戦いでテムゲ相手に歩兵で勇戦したキルギス一派の山の民の懐柔に向かう。テムゲは陰山の支配権を確固たるものとすべく西夏と戦う。 テムジンは、来るべき金との戦いの意図を隠さず、コンギラト族の領内を回る。 さて次巻の展開が気になるが、次はやはり対金戦か?
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