希望病棟 の商品レビュー
タイトル通り、前作とテイストは異なる展開となる。登場人物も話もスッと入ってくる内容だった。聴診器の謎は残るが、続編ではどんな展開になるだろうか。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
後悔病棟の続編 とても面白かったです(^^) 読書ペース落ちてるーって言ってたのに あっという間に読めました笑 さすが垣谷さん! 後悔病棟と同じ聴診器が出てきますが ちょっと違ったテイスト。 後悔病棟はルミ子をメインに 連作短編のようにいろんな患者を見ていきますが こちらは今回聴診器の持ち主の摩周湖さんがサブ 二人の患者がメインとなっています 私はこっちの方が好きでした(^^) 末期癌が治験で治り 人生を生き直すストーリー 児童養護施設、貧困問題、女性蔑視、 奨学金の問題、何も見てない政治家の活動など 二人の物語を元に いろんな問題が取り上げられています 特に貧困問題は読者の考えの 斜め上をいく解決法を打ち出してきます 風俗しか方法はないのかな… 自分だっていつ ガラッと人生が変わるかわからないわけだし。。 今は小さい子供たちもいて 将来のかかってくる学費は不安しかありません 本当に貧しい人でも 正しい道で生きていける世の中に なってほしいものです… ホント何やってんだよ政治家ー! (最近こればっか言ってる) 政治家が全然周りを見てない様子も すごくわかりやすく書かれてました。 なるほどなー ラストはとんとん拍子感はありますが すっきりした読了感でした(^^) というか 懲役病棟が読みたくて 後悔病棟から読み返してたのに 懲役病棟が近くの図書館で取り扱ってなかった。。笑 取り寄せてもらおうかな。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
後悔病棟に続いての小説。 末期癌から回復した二人の女性のお話。 貴子と桜子、政治家の妻と施設育ちの桜子のふたりの人生がどう進んでいくのか。 ワクワクそしてハラハラしながら読んでいました。 それぞれこれからどう生きていくか? やりたいことをやっていく。 人生は本当にどうなるか分からないですもんね。 今回も次へ次へとどんどん読み進めてしまうほど、面白かったです。 ぜひ「懲役病棟」も読んでみたいです。
Posted by
後悔病棟の続編ということで、今度は摩周湖先生がどんな成長を遂げるのかと楽しみにしていたらいい意味で裏切られた‼️自分のとらわれていた価値観を見直すことで違った人生が切り開かれる。そのためには大きな決断が必要で、生き直す潔さが綴られていた。桜子と貴子の生き様がどうなっていくのか気に...
後悔病棟の続編ということで、今度は摩周湖先生がどんな成長を遂げるのかと楽しみにしていたらいい意味で裏切られた‼️自分のとらわれていた価値観を見直すことで違った人生が切り開かれる。そのためには大きな決断が必要で、生き直す潔さが綴られていた。桜子と貴子の生き様がどうなっていくのか気になってページを繰る手が止まらなかった。それを見守る摩周湖先生のどんでん返しも用意されていて読み応えバッチリの大満足できた作品だった。またお話はルミ子先生に戻るのかな。またまたワクワクが止まらない。
Posted by
前作「後悔病棟」の続編 登場人物の3人がそれぞれ最後にハッピーになってほっこりした。 垣谷さんの小説は好きで、ほぼ前作読んでいます。 ユーモアあり人生を生きるヒントを教えてくれているようです。
Posted by
「後悔病棟」の続編 以下、公式のあらすじ ----------------------- ロングセラー『後悔病棟』に続く感動の長編 神田川病院に赴任したばかりの女医・黒田摩周湖は、二人の末期癌の女性患者をみている。先輩のルミ子に促され、摩周湖が病院の中庭で拾った聴診器を使って...
「後悔病棟」の続編 以下、公式のあらすじ ----------------------- ロングセラー『後悔病棟』に続く感動の長編 神田川病院に赴任したばかりの女医・黒田摩周湖は、二人の末期癌の女性患者をみている。先輩のルミ子に促され、摩周湖が病院の中庭で拾った聴診器を使ってみると、患者たちの“心の声”が聞こえてきて・・・・・・。 母親に捨てられ、児童養護施設で育った桜子は、大人を信じていない。代議士の妻の貴子は、過去に子供を捨てたことがあるらしい。 摩周湖の勧めで治験を受けた桜子と貴子は快方に向かい、自分の人生を生き直すことに。大学に進学するお金がなく進路に悩む桜子、選挙にしか関心のない夫と姑を嫌悪する貴子。孤独と生きづらさを抱えてきた二人は、どのような道を歩み始めるのか―― 共感の嵐を呼んだヒューマン・ドラマ『後悔病棟』に続く感動の長編!! ----------------------- 今作の主人公は前作で前フリもあった通り黒田摩周湖 ルミ子に輪をかけて空気を読めないような評価を受けている 前作の最終話で遺伝子治療で快復した患者のように、今回は後悔ではなく将来どうなっていたいのか?という未来志向になっている 乳児の頃から児童養護施設で育った高校生の桜子 国会議員の妻の貴子 二人は遺伝子治療の治験のおかげか、末期癌から快復 一度は死を覚悟した身だからこそ、これからは自分の生きたいように生きようとする しかし、桜子は児童養護施設育ちのため、主に金銭面で進路の選択肢が少ない 貴子は、選挙を最も重要視する姑と夫の考えに違和感を覚えるが、自らの力で何ができるのかという自問 テーマとしては貧困から抜け出す道筋でしょうか 癌になって、一度は迫り来る死を覚悟したという前提にはなるけど、別にこのシリーズでなくともいい気がする まぁ、でも摩周湖が行動のディレクションをしている部分もあったりするので、まったく関係ない物語ではないんだけどね 児童養護施設の描写が何というかイメージ先行過ぎやしないか? 垣谷美雨さんの小説という事を踏まえれば、まぁ許容範囲といえばそうだけどね 児童養護施設を取り扱った物語だと、有川浩さんの「明日の子供たち」がよかったな あと、朝井リョウの「世界地図の下書き」とかも 貧困家庭の進学問題 奨学金という名の借金をしてまで大学に行く必要があるのか? 奨学金を返すためには給与のいい会社に就職しなければいけないけど、そのためには奨学金を借りなければ大学に行けないという訳のわからない論理ループ 若い女性が性をお金に変える事の是非 前段の課題の解決方法の一つと言われてしまえばその一つではあるけど それを普遍的な解決方法にしてはいけないでしょうねぇ でもまぁ二進も三進も行かない立場の人にとっては選択肢の一つであるのは確か だからこそ、健全な性風俗店という一見矛盾を孕んだお店の意義はあるかもね 現実的ではない解決方法だけど、単なるハッピーエンドでは終わらない、社会問題への問題提起を含むあたりが垣谷美雨さんらしい ところで、食事担当の桃山さんって、何かの関係者だったりするんだろうか? 他の作品に出てたりするのかな? 何かと曰く有りげな描写がされていると感じるんだけど、私が深読みしすぎ? そして、笹田部長 あんたもか?(笑) 前作でルミ子から聴診器を借りて試してたけど、そのときはメーカー表記のところに気が回らなかったのかね?
Posted by
前作の「後悔病棟」のような、末期がん患者の病室で闘病、若き女医の不思議な体験、という内容を思って半分惰性でよみはじめてみた。 ガラリと変わって治験治療により回復したふたりの女性の心の内を覗き見て、社会的にも環境的にも様々な困難を持つ女性たちを陰ながら応援する成長を続け摩周湖先生が...
前作の「後悔病棟」のような、末期がん患者の病室で闘病、若き女医の不思議な体験、という内容を思って半分惰性でよみはじめてみた。 ガラリと変わって治験治療により回復したふたりの女性の心の内を覗き見て、社会的にも環境的にも様々な困難を持つ女性たちを陰ながら応援する成長を続け摩周湖先生が頼もしくなってくる。 それにしても社会的弱者である女性たちが活路を見出して逞しくなる様は楽しい。元より可愛げのない姑までも。 続きがあるようなので機会があったらそちらも。 惰性で〜ではなしにキチンと読書をするとこうやって晴れ晴れとした気持ちになるというお手本のような一冊でした。
Posted by
人生がやり直せるのならば、、自分はもっとより良い人生が送れていたのではないか、誰しもが1度は考えることだと思った。「後悔病棟」では空想の中でだが人生をやり直す話であったが、今回の希望病棟では、余命いくばくもない人が、治療によって普通の生活に戻れるといった内容だった。しかし、そこに...
人生がやり直せるのならば、、自分はもっとより良い人生が送れていたのではないか、誰しもが1度は考えることだと思った。「後悔病棟」では空想の中でだが人生をやり直す話であったが、今回の希望病棟では、余命いくばくもない人が、治療によって普通の生活に戻れるといった内容だった。しかし、そこに待ち受けてる現実の厳しさが突きつけられる。 運命の分岐点に戻りたいと思ったことは何度もあるが、結局今生きている選択が幸せなのではないかとも思う。自分の選択によって自分の運命が左右されるのは当たり前ではあるが、その選択が間違っていないか本当に不安になる。 人はこのように迷いながら自分の人生を生きていくのだなと思った。
Posted by
周りから空気が読めないと思われている女医の黒田摩周湖は、ある日中庭で聴診器を拾う。その聴診器を当てると、患者の悩みや心の声が聞こえようになり、自信のコミュ力も少しずつ上がっていく。 一方、ストーリー自体は摩周湖の患者で代議士の妻である貴子と児童養護施設から高校に通う桜子を通じ、...
周りから空気が読めないと思われている女医の黒田摩周湖は、ある日中庭で聴診器を拾う。その聴診器を当てると、患者の悩みや心の声が聞こえようになり、自信のコミュ力も少しずつ上がっていく。 一方、ストーリー自体は摩周湖の患者で代議士の妻である貴子と児童養護施設から高校に通う桜子を通じ、貧困女性が普通に働くのでは貧困から抜け出せないという社会課題を取り上げている。 不思議な聴診器に加え、かつて風俗で働いたこともある貴子が、貧困女性を救うためにソフトな風俗店を営み始めるなど奇抜な展開もあるが、応援したくなった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『後悔病棟』に続く話のようで途中、オーバーラップしているところもあった。魔法のような聴診器を使って摩周湖先生は2人の患者の境遇を知り思い悩む姿は彼女を成長させる。そして末期癌の2人は治験が効いて2度目の人生をやり直そうとする。そして2人にふりかかる現実が過酷であるけれどラストは心和む形でホッとした。著者がファンタジーを用いて現実を炙り出しそれでもラストは悲惨なものではない、というのは自分に合っているようだ。
Posted by