葬儀を終えて 新訳版 の商品レビュー
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ポアロシリーズ㉕ アバネシー家の主人リチャードの葬儀は滞りなく終わり、遺産についての遺言が読まれるという時に放たれたコーラの一言「だって彼は殺されたのでしょ?」 なにこの一気に不穏に変わる空気。なにこの一気に心掴まれる展開。ワクワク感。 アガサ・クリスティがえがく『館に集まる一族』って本当に面白いわ~ 相手に対する親族ならではの人物評や思い出によってそれぞれのキャラクターが分かってくると、ダメっぷりも、隠している秘密も、怪しさも浮き立ってくる。そして、それらが事件の謎をさらに深めていく。 やっぱり最後は犯人に驚かされる。 関係者を集め最後に行われるポアロの謎解きに、ただただ、ため息。
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その名はもちろん知っていた、 アガサ・クリスティ。 翻訳本アレルギーがあったので今まで読んだことなかったんだけど、荒木博之さんのVoicyで触れられて以来、気になっていたので読んでみた。 作家の真山仁さんは50頁で犯人がわかったということで、変な挑戦欲が掻き立てられたものの、や...
その名はもちろん知っていた、 アガサ・クリスティ。 翻訳本アレルギーがあったので今まで読んだことなかったんだけど、荒木博之さんのVoicyで触れられて以来、気になっていたので読んでみた。 作家の真山仁さんは50頁で犯人がわかったということで、変な挑戦欲が掻き立てられたものの、やはり私には推理力も洞察力も集中力も足りない。 最後の最後まで犯人が分からなかったのは、…まあ想定内です。 ただこれ、犯人が分かってから読み返してみると、確かに50頁までで犯人のアタリはつけられる仕立てになっている。 自分の凡庸さを改めて思い知らされるようで、そこがなんとも悔しいな。 大富豪アバネシー家当主リチャードの葬儀を終えて、莫大な遺産相続についての遺言公開の席でその相続人の1人が言った無邪気な一言から始まる物語。 舞台設定、登場人物、物語展開まで、全てが私の想像する「the本格ミステリ」。 たくさんの登場人物を頭で整理するのは結構面倒くさかったけど、最近は翻訳モノも少し読み慣れてきたせいもあり、 問題の50頁までにはしっかり物語に入り込めた。 読み終えた後、ネタバレ回避しながら感想を言うなら、極上のマジックを見せてもらった上でその種明かしを鮮やかに示してもらった…みたいな印象。 こういう印象が残るのも私にとっての「the本格ミステリ」て感じだ。 因みに280頁あたりでもう一度最初の方に戻っては、怪しそうなところを再読したりしてみたが…、 結局最終章まで犯人が分からなかった。 いやぁ面白かったなー。 そんでやっぱり悔しいなー。
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真山仁氏の「疑う力」で勧められていたので手に取った。いやぁ、さすがはアガサクリスティ。 今の時代に読んでもとても面白い。
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これはこうだ、と思い込んでいる事象をいい意味で裏切ってくれるのがいいなと思う。登場人物は疑いようもなくその人本人だと信じているからこそ、今回も結末は予想外のところから出てきたし、こんな作品を次々編み出していったからこそアガサクリスティーはミステリの女王と呼ばれるのだなと考えた。 それにしても、作中に出てくる料理(スコーンや紅茶、 フォアグラのパテ、トースト、ポートワイン、クレームドカカ、舌平目のクリーム煮、子牛肉のカツレツなどなど)、すごく美味しそう。イギリス料理はあまり美味しくないと巷で言われているけど、このラインナップを見ているとそんなことはなさそうに思える。料理や地名がよく出てくる小説はイメージを掻き立てることでその舞台世界に誘ってくれるから好き。
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【ポアロ】 「だって彼は殺されたんでしょ?」 葬儀の後に言った、この一言から一族の事件がはじまる…。 カタカナの登場人物が苦手なのに、不思議とクリスティー作品はそこまで困らないのは、クリスティーの細かい人間描写のおかげだと思う。 一人ひとりの容姿、雰囲気、性格、知能などがとても...
【ポアロ】 「だって彼は殺されたんでしょ?」 葬儀の後に言った、この一言から一族の事件がはじまる…。 カタカナの登場人物が苦手なのに、不思議とクリスティー作品はそこまで困らないのは、クリスティーの細かい人間描写のおかげだと思う。 一人ひとりの容姿、雰囲気、性格、知能などがとても細かく描写されているので、人物の想像がしやすい。人間観察力が鋭いところが面白くてはまってしまう。 一族全員個性が強めでみんな怪しいので、今回もまんまと騙された。 読後感は『死との約束』の方が良かったけど、一族の相続争いのドロドロ感はこちらの方が面白かった。 焼き立てのスコーンにジャムを付けて、紅茶と一緒に楽しむ本場のアフタヌーンティーの様子が出てくる。 夕食前に手作りの焼き立てスコーンなんて、優雅なひとときで素敵だなぁ。 私もスコーンと紅茶を飲みながら次のクリスティー作品を読もう♪ Audibleにて。
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「1番怪しくない人物が犯人」を念頭におきあれこれ考えながら読みましたが、、、犯人は怪しくないどころではなく選択肢から除外していた人物でした。昔、映画「ナイル殺人事件」を観たときと同じくらい驚きました。
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ポアロもの。 資産家、アバネシー家の当主・リチャードの葬儀が終わり、出席した親族一同の前で遺言執行人の弁護士・エントウィッスル氏から故人の遺産の内容が公開されます。 ですがその時、リチャードの末妹・コーラの放った爆弾発言により、その場が凍り付くことに。 「だって彼は殺されたんで...
ポアロもの。 資産家、アバネシー家の当主・リチャードの葬儀が終わり、出席した親族一同の前で遺言執行人の弁護士・エントウィッスル氏から故人の遺産の内容が公開されます。 ですがその時、リチャードの末妹・コーラの放った爆弾発言により、その場が凍り付くことに。 「だって彼は殺されたんでしょ?」 そしてその翌日、コーラが自宅で殺害されているのが発見されて・・。 これぞファーストインパクト(?)といった感のある、コーラの爆弾投下。 もう、これで引き込まれちゃいますものね~。 この、“・・彼は殺されたんでしょ?”は、 “いいかい、彼女を殺してしまわなきゃいけないんだよ”(『死との約束』) “なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?”(『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』) と並ぶ、クリスティー“つかみ名台詞3選”といったところでしょうかね。(※現時点) (因みに、個人的な“優秀つかみシチュエーション編”は『パディントン発4時50分』です♪) さて、コーラの発言と彼女の死亡によって、リチャードの死因も怪しくなってきたぞ・・ということで、序盤は弁護士のエントウィッスル氏が、独自で関係者達にヌル目のヒアリングをしていき、中盤からはそのエントウィッスル氏から依頼を受けたポアロが登板してガッツリ調査していく流れです。(UNARCOのポンタリエってw) とにかく、相続関係者(ある意味容疑者)が多いので、巻頭の家系図を頼りに読み進めていた私ですが、今思えば“家系図に注目”してまうという事自体、トラップに嵌っていたのかも・・( ゚д゚)ハッ!? こうして真相を追っていく過程で、彼らの抱える事情や人間模様がじわじわ炙りだされてくるというじんわり展開で、ちょっと進みが遅いかな・・と思いつつ、これまでクリスティーの印象操作によるミスリードに散々騙されてきた実績(?)を持つ私なりに、“敢えて怪しくない人物”をマークしていたのですが・・結果、大ハズレでしたー! 犯人が想定外な人物だったどころか、最初っから騙されてましたよ~。 さすが、クリスティー師匠は1枚も2枚も上手でしたね。 ところで、本書に登場したアバネシー家親族の男性陣が揃いも揃ってダメんずばかりで(何だかクリスティーあるあるになってきた模様)、特にスーザンとモードには“目を覚ませ!”と肩を揺さぶりたくなった私です~。
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騙された!それはもう清々しく騙されました! ……と、私は一体何度クリスティーの感想に書けば気が済むのでしょうか。それくらい、まんまと彼女の術中にハマってしまったのでした。 「だって彼は殺されたんでしょ?」 大富豪リチャードの葬儀で、末妹コーラが放った一言はその場をいた人々に動揺...
騙された!それはもう清々しく騙されました! ……と、私は一体何度クリスティーの感想に書けば気が済むのでしょうか。それくらい、まんまと彼女の術中にハマってしまったのでした。 「だって彼は殺されたんでしょ?」 大富豪リチャードの葬儀で、末妹コーラが放った一言はその場をいた人々に動揺を与えた。そしてその翌日、コーラが何者かに殺される――。 『雲をつかむ死』でも思ったのですが、クリスティー女史は本当につかみもうまい。今作はポアロものの中でも後半の作品になるのですが、あらすじが気になりすぎて手に取ってしまいました。 ページを開いてびっくり。なんと、これまで読んだクリスティー作品で初めて、家系図がついています!怪しく思われるリチャードの親戚はなんと7人。最初は誰が誰だか状態でしたが、家系図と行きつ戻りつするうちに登場人物の輪郭がくっきり浮かぶようになるのは、さすがの人物描写力です。 それでも、なかなかポアロさんが出てこなくてやきもきしていたので、「少し迷ってから、ある友人に電話をかけた」の一文には思わず拍手でした。よっ、真打ち登場! 今作は特に「会話」が重視されているのか、弁護士であるエントウィッスル氏とポアロさん(あるいはポンタリエ笑)が聞き出した内容から非常に多くの事実と嘘が提示されます。私はすっかり騙されましたが、注意深くこれらの発言を追っていれば犯人がわかる方もいるのでは? 一見ただの雑談に見えても、不要なものなど一つもない。 それを改めて実感させられました。すごいなぁ。 余談ですが、食事のシーンがどれもやけに美味しそうでした。そして他の方のレビューで気づきましたが、「おいしいパン」を食べるシーン。なるほどたしかに……。
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これ以上ないミステリ。 これから先どんなミステリを読んでもこれを超えることはないと思う。 「だって彼は殺されたんでしょ?」のコーラのセリフがとても印象的で、そのせいでしっかりとアガサ・クリスティーの術中にはまってしまった笑
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長く相手と会話させていく中で、切欠を掴み、事件の違和感を掴んでいく、クリスティのポアロ物の中でも特に面白い方に入ると思う。 大富豪の一族のそれぞれも個性的で面白い。
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