この気持ちもいつか忘れる の商品レビュー
周りは平凡な自分を特別だと勘違いしている奴等ばかりだと断じて、自身はつまらない存在だと自覚している分ましだ、と拗らせている高校生のカヤ。誕生日の夜、目と口しか見えないが触れる事は出来る異世界人のチカと出会うという特別な出来事が起こる。言葉を尽くして交流していくうちにカヤの心にチカ...
周りは平凡な自分を特別だと勘違いしている奴等ばかりだと断じて、自身はつまらない存在だと自覚している分ましだ、と拗らせている高校生のカヤ。誕生日の夜、目と口しか見えないが触れる事は出来る異世界人のチカと出会うという特別な出来事が起こる。言葉を尽くして交流していくうちにカヤの心にチカへの「恋」という熱が産まれる。ここまでの過程は丁寧なんだけど熱に翻弄されたカヤの問題行動は許せないし、大人になって同級生の斎藤と付き合い出してからカヤとの「恋」を昇華していく流れは後ろから張り倒したくなる位いらいらした。しかしそれは自分の中のカヤ的存在に対する同族嫌悪とも言えるかも。伏線の回収とタイトルに繋がる流れは綺麗だと思ったけどやっぱりカヤが駄目だ。因果応報起きろ。
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二つの異世界が絡みあう話が好きな人におすすめです。 大ベストセラー「君の膵臓をたべたい」の著者による、初めての恋愛長編です。
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ネット小説で人気が出た作家。 独特な世界観を持つ物語が多い。 今回も、高校生の多感な感情の揺れと、 価値観が定まっていない頃の自由で豊かでしかも脆いそんな登場人物。 何をみても、何をしても面白くない主人公の香弥。 常に存在があるのは沸々とひとり消化不良な自分自身とそれ以外。 自...
ネット小説で人気が出た作家。 独特な世界観を持つ物語が多い。 今回も、高校生の多感な感情の揺れと、 価値観が定まっていない頃の自由で豊かでしかも脆いそんな登場人物。 何をみても、何をしても面白くない主人公の香弥。 常に存在があるのは沸々とひとり消化不良な自分自身とそれ以外。 自分は死に向かって生きていると考え、その時間が何にも煩わされないで過ぎるのを待っている。 かといって、自分から自死するという選択肢はない。 ある日誰にも見つからない自分の秘密の場所で、自分以外の何者かが存在していることを確信する。 その自分以外のあるものは女でこの世界とは全く違いながらリンクしていると確信。 少しづつ絡み合う世界。 そして、ある時消滅する。 大人になった彼が、初めて自分以外の存在と関わり悩み誕生する話。
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この本は前半と後半に分かれています。 前半はSFのような感じです。ここはテンポが悪く読み進めていくのが苦痛でしたが、その中にも恋に気づく所、嫉妬する所の描写には「ハッ」とさせられ、急に物語に引き込まれました。 後半はテンポは良いのですが、展開が速く、引き込まれることが少なかったで...
この本は前半と後半に分かれています。 前半はSFのような感じです。ここはテンポが悪く読み進めていくのが苦痛でしたが、その中にも恋に気づく所、嫉妬する所の描写には「ハッ」とさせられ、急に物語に引き込まれました。 後半はテンポは良いのですが、展開が速く、引き込まれることが少なかったです。後半の方に重みがあったほうが人の成長や心の動きをより感じられてよかったのではと思います。
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退屈な日常に絶望する高校生のカヤの前に現れた、まばゆい光。それは爪と目しか見えない異世界の少女との出会いだった。真夜中の邂逅を重ねるうち、互いの世界に不思議なシンクロがあることに気づき、二人は実験を始める。 タイトルの意味が予想していたのと違っていたが、予想以上に響くタイトルだ...
退屈な日常に絶望する高校生のカヤの前に現れた、まばゆい光。それは爪と目しか見えない異世界の少女との出会いだった。真夜中の邂逅を重ねるうち、互いの世界に不思議なシンクロがあることに気づき、二人は実験を始める。 タイトルの意味が予想していたのと違っていたが、予想以上に響くタイトルだった。 (図書館)
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近くて遠い存在が巻き起こす人生の「突風」に囚われてしまった男の物語。 前進につながる忘却は、決して悪いことではない。
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どこかで見聞きしたストーリーのかけらを集めたような話で、今までの住野よる作品ほどの飛躍はなかったように思われる。 でも 今の自分の気持ちに共感する台詞も心情も多かった。それがいつか、このような形でなくなるかもしれない未来も見られた。 それが寂しいのかも嬉しいのかも分からず複雑...
どこかで見聞きしたストーリーのかけらを集めたような話で、今までの住野よる作品ほどの飛躍はなかったように思われる。 でも 今の自分の気持ちに共感する台詞も心情も多かった。それがいつか、このような形でなくなるかもしれない未来も見られた。 それが寂しいのかも嬉しいのかも分からず複雑だけど、今のつまらなさに溺れていなくなる他に道があることも知れた気がした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
中盤までのやり取りから、てっきりチカちゃんとの恋愛を主に描くのかと思ってたら違った。いきなり齋藤と深い仲になってたり、あれはなんだったのか?って思う内容が多くて、終盤に近づけば近づくほどモヤモヤしていってしまった。
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読んでる間ずっと主人公のことが嫌いだった 一度築いた関係が壊れるのが怖いから誰とも関わらない あることに好意を抱いたら自分が傷つくから全ての人や物をくだらなく思う 「人の創作物に期待していた時期」 大切なものの為に家族も蔑ろにする 主人公の全てが理解できなくて不快だった ひね...
読んでる間ずっと主人公のことが嫌いだった 一度築いた関係が壊れるのが怖いから誰とも関わらない あることに好意を抱いたら自分が傷つくから全ての人や物をくだらなく思う 「人の創作物に期待していた時期」 大切なものの為に家族も蔑ろにする 主人公の全てが理解できなくて不快だった ひねくれてた自覚のある私でも、そこまで人を下に見下すことは出来なかったな けど、これも価値観の押しつけで、私が自分の価値観を常識だと思っているだけだろう 主人公に対する感情も、この気持ちもいつか忘れる
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