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向日葵を手折る の商品レビュー

4.1

47件のお客様レビュー

  1. 5つ

    15

  2. 4つ

    23

  3. 3つ

    6

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2021/10/19

「青春ミステリ」という位置付けだが「8割青春」という感じ。エログロぽいシーンもあるにはあるが、絶妙にオブラートに包まれ、そこも青春してる。 かなりの終盤までこれってミステリだよな?と思ってしまうほどいい意味で瑞々しい。

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2021/09/19

向日葵男……山形の山深い母の生家に転校してきた彼女。都会との違いにすべてが変わり、村独特の時間、空気が流れている。そんな長閑な村に伝わる向日葵男……沼に住み、子供の首を狩り、連れていってしまうという。。。わずか数年の暮らしは濃密で、彼女の一生を左右する出来事ばかり……丁寧に描かれ...

向日葵男……山形の山深い母の生家に転校してきた彼女。都会との違いにすべてが変わり、村独特の時間、空気が流れている。そんな長閑な村に伝わる向日葵男……沼に住み、子供の首を狩り、連れていってしまうという。。。わずか数年の暮らしは濃密で、彼女の一生を左右する出来事ばかり……丁寧に描かれた描写や伏線の回収は秀逸でした。ぐっと引き込まれる世界観は良かったですね。

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2021/08/05

2021/08/05 向日葵を手折る ひまわりをたおる 彩坂美月さん。 初めましての作家さん。 情景描写が綺麗な作家さん。 素晴らしい。 物語の中に、引き込まれて、 その場に居るような気持ちになった。 村の様子。 夏の暑さ。 木々の揺らぎ。 雪の中。 全てが、頭の中で描かれ...

2021/08/05 向日葵を手折る ひまわりをたおる 彩坂美月さん。 初めましての作家さん。 情景描写が綺麗な作家さん。 素晴らしい。 物語の中に、引き込まれて、 その場に居るような気持ちになった。 村の様子。 夏の暑さ。 木々の揺らぎ。 雪の中。 全てが、頭の中で描かれる。 登場人物の3人。 カタチになる。 読んで良かった。

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2021/07/15

一気読み。ミステリーの怖さ(向日葵が一気に不気味なイメージに)で読むのをやめれなかったのに、徐々に少年少女の丁寧な心の動きや伏線の回収っぷりに夢中になってしまいました。心が締め付けられました。面白かったです。

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2021/07/02

途中読んでいてつらい描写がありました、、が、人物描写と丁寧な伏線回収、ぞくりとするミステリーに引き込まれました。

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2021/04/24

すごくよかったです。星6つをつけたかったくらいです。 この作品の著者の彩坂さんの作品は『夏の王国で目覚めない』に続き2作目ですが、同じ作者の作品とは思えないほど、こちらの完成度が高いと思いました。 父親の死によって、12歳の高橋みのりという少女が東京から山形県の山辺町に近い桜沢...

すごくよかったです。星6つをつけたかったくらいです。 この作品の著者の彩坂さんの作品は『夏の王国で目覚めない』に続き2作目ですが、同じ作者の作品とは思えないほど、こちらの完成度が高いと思いました。 父親の死によって、12歳の高橋みのりという少女が東京から山形県の山辺町に近い桜沢の祖母の家に母親とともにやってきて過ごした4年間の物語です。 以下、少しネタバレありますのでご注意ください。 小学校は小さな分校で、みのりは乱暴者の西野隼人、いつも隼人と一緒にいる大人しくて優しい藤崎怜らと同級生になります。 そこでみのりは級友らや、親同士仲のいい怜とまず、親しくなります。 乱暴すぎる隼人には最初は悪印象を抱きます。 みのりは隼人に持っていた不信感を怜に尋ねますが、怜は「隼人はそんなに悪い奴じゃない」というばかりです。 みのりは、その土地で子どもを殺す怪物と言われる向日葵男に襲われますが、危機一髪で難を逃れます。 みのりは佐古という教師に父の不在から気を許し車で連れ去られそうになりますが、隼人が気づき助けてくれ、隼人は車にひき逃げされ負傷します。 そしてみのりたち六年生は、今井先生と別れを惜しみながらみな一緒に卒業し、山野辺の中学校へ進学します。 そこでまた、みのりの周りで様々な大きな事件が次々に起こります。 隼人、怜、みのりのキャラクターが際立ちだんだんと隼人、怜の人間性がわかってきます。 隼人はちょっとかっこよすぎで、怜もまた優しい男の子で、なんでみのりばかりそんなにモテるのって感じがあります。 でも、大変、密度の濃い大きな痛みをともなう真の青春恋愛小説であり、ミステリーでもあり、家族の小説でもあったと思います。 みのりの級友、一人一人や周りの大人たちの人物像も、いつもあたたかいお父さんみたいな小学校の今井先生、怜のお母さんで体の弱いけれどもとても明るい春美、ぶっきらぼうな美術教師恭子など、よくできていてとても個性的で上手いと思いました。 最終章では、分校の級友たちが賑やかに再会します。

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2023/10/27

美しい日本の風景 - 彩坂美月「向日葵を手折る」★★★★☆ 風景描写が非常に美しい。文字で読んでいるのに美しい日本の四季がまぶたに浮かびます。日本人でよかった。 ミステリーの顔をしているけど、少年少女たちの成長のお話だね。特に不器用な隼人がいいです。トトロのカンタみたいだな! ...

美しい日本の風景 - 彩坂美月「向日葵を手折る」★★★★☆ 風景描写が非常に美しい。文字で読んでいるのに美しい日本の四季がまぶたに浮かびます。日本人でよかった。 ミステリーの顔をしているけど、少年少女たちの成長のお話だね。特に不器用な隼人がいいです。トトロのカンタみたいだな! 前半のミステリーは予想どおりで後半は予想外だった。余韻のあるラストシーンは好きです。余白があるって感じですかね。 地味だから映像化は無理ですね。 #引用 ・後悔するのは、自身に非を探してしまうのは、失ったものをとても大切に思っているからだ。

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2021/03/14
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父親が突然亡くなり、山形の山あいの集落に引っ越した小学校6年生の高橋みのり。 あざやかに季節がめぐる彼女の4年間と不穏な事件の行方を、繊細な筆致で描き出す―気鋭が全身全霊を込めた、烈しくも切ない成長物語。 (アマゾンより引用) 今井先生、めっちゃいい人!! 私だったら隼人くんに惚れてるなぁ(笑)

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2021/02/06

ミステリーというカテゴリーにされてるけどその辺りは薄め。設定は定石(1人の女のコに2人の男のコ、都会から分校など)ながら、風景や心理描写が巧みで一気に読める。

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2021/01/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

父親が突然亡くなり、山形の山あいの集落に引っ越した小学校6年生の高橋みのり。みのりと共に物語の中核を担う2人の少年、藤崎怜と西野隼人。 あざやかに季節がめぐる、少年少女の歳月と不穏な事件の行方。烈しくも切ない成長物語。 情景・心情共に、細部まで丁寧に色を重ねた絵画みたいな小説だった。何気ない会話の端々に張り巡らされた伏線もさることながら、異なる立場の対比・陰影の描き方が見事。 東京と山形。 怜と隼人。怜とみのり。みのりと隼人。 大人と子供。 父を亡くした娘と、父を殺したい息子。 「一番つらいのは、朝なの」と「朝、来い」。 『桜沢の人間』と『よそ者』…。 四季折々の木々や花々の描写は圧倒的に美しいのに…、集落の行事や食事の場面は心和むのに…、行間から常に漂ってくるじっとりとした不穏の正体が、地元の人々に根ざした「よそ者」への差別意識だと知った時、やるせなくなった。 とは言え、そんな不穏さを塗り潰す程の鮮やかさと力強さがこの小説には在る。中盤からどんどん魅力を増して乙女ゴコロを刺激する隼人を筆頭に、今井先生や美術の恭子先生のように、さりげなく少年少女を「生」へと導いてくれる大人が、物語を色付ける。 個人的には小百合のキャラも凄く好き。 閉ざされているのに、眩しい。 引力のある小説だった。

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