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感染症の日本史 の商品レビュー

4.1

37件のお客様レビュー

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2022/01/10

第六波の最中に読んだので、この本が書かれていた頃に比べワクチン接種が一巡したり内服薬が開発されたり状況は変わってはいるものの、歴史から学ぶことは多いなと感じる一冊。 歴史の中の感染症も面白いのだけど、患者史として一人ひとりの日記から掘り下げる感染の歴史がとても興味深かった! ス...

第六波の最中に読んだので、この本が書かれていた頃に比べワクチン接種が一巡したり内服薬が開発されたり状況は変わってはいるものの、歴史から学ぶことは多いなと感じる一冊。 歴史の中の感染症も面白いのだけど、患者史として一人ひとりの日記から掘り下げる感染の歴史がとても興味深かった! スペイン風邪は言っても100年前なのでたくさんの文献が残っていて、大正天皇、志賀直哉、原敬など誰もが知ってる人々だけではなく一般人の日記からも当時の状況をリアリティーを持って読み解けるのが良い。 個人的には最後の章の磯田さんが師と仰いだ速水先生に学んだ歴史人口学のところがとてもおもしろかった。 新型コロナもそうだけど、感染者数にすると数字でしかないが、そこには一つ一つ人生がありそこに着目することでより正しく事実を知ることができるのではないかなぁと思う。 しかし日本の衛生観念(手洗いなど)は本当に最近できたものなのだなぁ。 それでも昔からの風習によるゾーニングの考え方で救われてきたことは多々ありそう。

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2021/11/14

「賢者は歴史に学ぶ」 まさにそれを地でいくのが今回のコロナ禍では ないでしょうか。 スペイン風邪をはじめとして、人類の歴史は感 染症との戦いなのです。 過去の文献を紐解くと、現在のコロナ禍と同じ 状況がいくらでも出て来ます。 特に今回スウェーデンが実施しようとした「集 団免...

「賢者は歴史に学ぶ」 まさにそれを地でいくのが今回のコロナ禍では ないでしょうか。 スペイン風邪をはじめとして、人類の歴史は感 染症との戦いなのです。 過去の文献を紐解くと、現在のコロナ禍と同じ 状況がいくらでも出て来ます。 特に今回スウェーデンが実施しようとした「集 団免疫」を行うべき、と言う議論は過去にも同 様にあったようです。 しかし「免疫」にはまだまだ謎が多く、集団免 疫は必ずしも効果があると判断できない経緯が あったようです。これは現代でも同様です。 さらに昔の日本人の生活習慣にも目を引くもの があります。 昔の高級布団には片側の隅に「フサ」が付いて いました。これは頭の方の印だそうです。日本 人は昔から「ゾーニング」の観点で清潔を心が けていたことが分かります。 まさに「答えは歴史にの中にある」と納得させ られる一冊です。

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2021/10/11

面白かったし、「歴史は繰り返す」を痛感させられたし、「感染症の世界史」に比べれば読むべき本だと思う。 でも、まあこの本に限らず、テレビ出演時でも感じる時があるのだけど、磯田先生はあくまでも歴史の専門家なのであって、医療や法制度、政策立案等に関しては専門家ではないのだから、それらの...

面白かったし、「歴史は繰り返す」を痛感させられたし、「感染症の世界史」に比べれば読むべき本だと思う。 でも、まあこの本に限らず、テレビ出演時でも感じる時があるのだけど、磯田先生はあくまでも歴史の専門家なのであって、医療や法制度、政策立案等に関しては専門家ではないのだから、それらの部分に関して、それらの専門家以上に断定的な物言いをするのはどうなのかな…と思われるところはあった。なので星は辛めの3つ。ホントは3.5くらいなのだけど。

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2021/08/08

感染症特にスペイン風邪にかかった歴史上の人物の様子など、興味深かった。 ただ、章によってテーマがぶらついていてちょっと置いていかれる感があります。

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2021/06/28

今回のコロナで政治家がよく口にする「専門家の話を聞いて判断する」。 この専門家の中に歴史学者はいるのだろうか。 100年前のスペイン風邪の教訓は?歴史に学ぶべきことは多い。

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2021/06/20

新型コロナが終息しない今だからこそ、歴史から学ぶべき事柄がある。江戸時代以前は、ウイルス感染の科学的な対応力が低く、国=藩での対応もまちまち。維新によって統一国家となった日本で流行したスペイン風邪について、著者の恩師・速水融の研究成果をベースに、市井の民、皇室・政府高官、文学者の...

新型コロナが終息しない今だからこそ、歴史から学ぶべき事柄がある。江戸時代以前は、ウイルス感染の科学的な対応力が低く、国=藩での対応もまちまち。維新によって統一国家となった日本で流行したスペイン風邪について、著者の恩師・速水融の研究成果をベースに、市井の民、皇室・政府高官、文学者の日記を含めた感染記録を検証。現在の日本は、民主国家であるが故に感染症対策が後手に回っている? 民主主義的資本主義の中では、感染対策と経済対策を交互に強弱させて、コロナの収束を図らなくてはならないのだろうか?

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2021/05/02

先程読み終えた。 はじめは教訓くさかったが、読みすすめるうちに、こういうアプローチ・切り口もあるのか、と関心。 文は読みやすく、出典も確かなので、過去に日本は疫病に対してどのような対処をしてきたのかの知識をえることができる。 良書。

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2021/07/06

はじめに 第一章 人類史上最大の脅威 第二章 日本史の中の感染症 第三章 江戸のパンデミックを読み解く 第四章 はしかが歴史を動かした 第五章 感染の波は何度も襲来する 第六章 患者史のすすめ 第七章 皇室も宰相も襲われた 第八章 文学者たちのスぺイン風邪 第九章 歴史人口学は「...

はじめに 第一章 人類史上最大の脅威 第二章 日本史の中の感染症 第三章 江戸のパンデミックを読み解く 第四章 はしかが歴史を動かした 第五章 感染の波は何度も襲来する 第六章 患者史のすすめ 第七章 皇室も宰相も襲われた 第八章 文学者たちのスぺイン風邪 第九章 歴史人口学は「命」の学問

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2021/04/13

磯田先生の解説で、感染症を軸に歴史を振り返る。どれほど医学が進歩しても、人の行動は変わらないことがよくわかる。 人の歴史は感染症との戦いでもある。 その昔、感染症に対して祈祷を行なっていたが、江戸後期あたりから、隔離を行うようになっている。大正時代のスペイン風邪では、その隔離政策...

磯田先生の解説で、感染症を軸に歴史を振り返る。どれほど医学が進歩しても、人の行動は変わらないことがよくわかる。 人の歴史は感染症との戦いでもある。 その昔、感染症に対して祈祷を行なっていたが、江戸後期あたりから、隔離を行うようになっている。大正時代のスペイン風邪では、その隔離政策がうまくいかず何度も何度も流行が襲ってきている。 歴史から何を学べばいいだろうか?政策だけでなく、個人の行動も学べることはある。歴史から教訓を読み取ることは大事なことなのだと思う。 最終章、磯田先生の恩師の歴史人口学、数量史料の話も面白い。

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2021/03/29

古文書を見かけると際限なく追っかける磯田さんだけあって、史料を例示しながらの説明は説得力があります。現在進行形のCOVID-19に対する指摘は同じものが繰り返し出てきますが、元々雑誌に連載していたものを集めたものなので仕方ないかと。あと、最終章は、磯田さんの原点を見るようで、個人...

古文書を見かけると際限なく追っかける磯田さんだけあって、史料を例示しながらの説明は説得力があります。現在進行形のCOVID-19に対する指摘は同じものが繰り返し出てきますが、元々雑誌に連載していたものを集めたものなので仕方ないかと。あと、最終章は、磯田さんの原点を見るようで、個人的にはここが一番面白かったです。

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