ナイルに死す 新訳版 の商品レビュー

アガサ・クリスティ(著者),黒原敏行(訳者)

2022/02/28

ポアロもの。　映画公開に合わせて（？）読みました。

美人で資産家のリネットは友人のジャクリーヌの婚約者・サイモンを略奪するようにして結婚します。
ですが、その新婚旅行先のエジプトにまでジャクリーヌがストーカーのように付いてきてリネットを悩ませます。
不穏な雰囲気のなか、ナイル川を遡る客船内でついに事件が・・。居合わせたポアロ（withレイス大佐）が真相に迫ります。

いやぁ、面白かった！結構なヴォリュームの本書ですが、まるで回転遊具のように序盤はゆっくりと、話が進むにつれてどんどん加速していくような展開で目が離せませんでした。
それにしても、殺人、盗難、テロ（？）系の危険人物・・・。この客船ヤバすぎますよね。
さらに、多くの登場人物達がそれぞれクセありで、彼らの事情や関係性の変化も見どころです。
そして、ポアロが明かす意外な真相に、毎度のことながら驚愕＆感心する私。思えばポアロが抱いていた違和感や危惧を改めて読み返してみると納得です。
謎解きあり、人間ドラマあり、ロマンスあり。そして異国情緒も楽しめるということで、確かに映像映えする作品だなと思った次第です。

2022/02/26

原題　DEATH ON THE NILE

クリスティー作品の中で有名なだけあって面白かった。

リネット殺害事件が起きるまでが長くて少し飽きてしまったけど、その後の展開はテンポが良くなって、ぐっと引き込まれた。

ひとつの殺人事件がさらなる殺人事件を呼び、また真珠のネックレスの盗難、英国情報部の大佐が追う犯罪者も乗客に紛れ込むという、盛り沢山さ。

ポアロの捜査で一つずつ問題が解きほぐされていく過程が面白い。

犯人は最初に疑わしく思ったけど、やっぱり犯行は無理かな？と思った人物だった。

そして、ちょっとしたロマンスもあり。

登場人物の多くが何らかの事情を抱えている、そんな人間模様が面白かった。

2022/02/17

2.25に映画公開されるとのことで、読んだ。

いくつもの犯罪が絡み合うし、そこにロマンスが入り混じる。まさしくハリウッド好みの話。まあ、わたしとしては、ロマンスの部分が少ないほうが（むしろ無い方が）好み。

ポワロの人の言動で性格や考え方、心理状態、それから現状まで把握する洞察力はすさまじい。
ポワロみたいに頭が良くないから、いちいち『なるほど！』と思ってしまう。
普通におもしろかった。

映画のポワロは、ケネス・ブラナーなんだよな。
やっぱり、ポワロはデイヴィット・スーチェなんだよなぁ。でも、映画も楽しみにしてる。

2022/01/30

ミステリの女王の傑作。映画の予習のつもりで読みました。エジプトに新婚旅行に出かけた裕福な新婚夫婦。偶然に、あるいは意図を隠してその道連れとなった人々、そしてポワロが、船と言う密室で起きた事件に関わっていく。登場人物が徐々に集まっていく一幕に始まり、緩急操られて一気に読了。納得の面白さ。満足でした。

2022/01/23

前置きが長くて途中で飽きてしまった
本題に入ってからは割とスラスラ読めた
序盤と終盤で登場人物の人物像が結構変化するなと思う

2022/01/16

著者が自分の「旅行ものシリーズ」の中でも最高傑作の1つと言っているだけあって、展開が練られていてとても面白い。2月に公開される映画も楽しみ。

2021/12/15

とても面白かった。ミステリーだけでなく、登場人物たちの絡みや恋模様も良かった。そして最後の悲しい結末は彼女たちの救いにはならなかったかも知れないが、それでもきっと安らぐことができたんだろう。とても好きなおわり方でした

2021/10/03

どうせ意外な人が犯人なんだろうと思って読みすぎてしまうところは良くないのかもしれないけど、それをもってあまりあるくらい楽しめる。ポワロの推理開陳と同じように全てがエンターテインメント。この時代のナイル川という道具立ては必須ではないからこそエキゾチックさが心地よい。

2021/09/12

言わずと知れたミステリの女王の傑作。大昔に読み、すっかりストーリーを忘れていますので、初読のように読めました！序盤は婚約者を奪われた女性が、ナイル川を遊覧旅行する二人の行く先々に嫌がらせのためにつけまわすという三角関係。事件関係者たちのエピソードに重点が置かれ、なかなか事件が起こらないため、誰が殺されるのか？というだけで楽しみな仕掛けになっています。この辺りは最近のミステリーとは違うクリスティならでは。いろんな人物を会話の中にゆっくり描きながら、最後の結末で一気に伏線回収する手際はお見事！カラッとした終わり方もナイス！さすがの出来栄えでした。

2021/09/02

メモ
灰色の脳細胞
ダブルミーニング
中近東ミステリ
ヒステリカル・フーガ
旅行好きのクリスティー
アーチボルドとの世界一周

感想
複数の犯罪
散りばめられた会話の違和感と意味
可能と不可能の前提と判断

緩急の付け方がとても良かった。

【読みやすさ】8
【衝撃】9
【推し度】10
【引き込まれ度】10
【異国感】10